III-7.計画上の留意点
実現そして持続可能な事業計画を立てていますか?
~事業性の的確なチェックときめ細やかな見直しが必要です~
計画上の留意点について知る
●どんな留意点や課題があるか?
中心市街地商業活性化事業には、たくさんの業務過程があり、多くの人が関わり、多大な資金も必要となるため、一度実行すると簡単に元には戻せません。事業性を見誤らないため、マーケットや立地を充分に把握し、希望ではなく確実に見込むことのできる数値にもとづいた事業計画を立てることが重要です。
- 建設費などの費用を細かく検討し、裏付け確認を取っていますか?
- 事業収支計画は、明確な根拠にもとづいていますか?
- 事業完了後の具体的な運営計画・組織計画はできていますか?
- 事業採算性が合わない場合は、一から見直す覚悟は出来ていますか?
●見直しのポイント
経済状況や世の中の流れは刻々と変化するため随時見直しが必要です。取り返しのつかない問題を抱えてしまう前に、思い切って一から見直しを行いましょう。一度決定し、認可された事業等を見直すことには多大な思い切りが必要ですが、後々のことを考えれば、もっとも価値のある決断となります。計画進行中に2年3年と時間が経過していく中で、必ず節目節目で基本調査や試算を行い、繰り返しチェックしましょう。

● 業務の目的
- あらかじめ留意事項を明確にして、計画中・完了後の問題発生をできるだけ抑える
- 健全な事業推進を行い、地域全体や生活者に支持されるような事業を行う
- 関係者の役割分担を明確にし、混乱や行き違い等の問題が起こらないようにする
- 本当の活性化は計画事業完了後から始まるため、管理運営計画及び体制も計画する
●基本的な留意点 (テナントミックスに係わる3事業の主な留意点)
現状分析・計画
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既存店強化
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空き店舗対策
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共同店舗等
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お客さまの立場に立っているか? |
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地域の現状や・変化の把握は? |
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競争関係の把握は? |
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お客さまの居住範囲(商圏)と客層は? |
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中心市街地の・集客核は? |
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個店の売上状況は? |
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商業活性化重点地域との関係は? |
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中心市街地の方向性(コンセプト)は? |
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初期投資、事業収支計画に無理はないか? |
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持続可能な運営管理体制はできているか? |
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事業を推進するための役割分担、協力体制はできているか? |
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課題・問題が多い又は大きい場合は? |
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- 国や自治体など、人まかせの事業になっていませんか?
- 自立継続できる、計画や仕組みづくりをしていますか?
- 時代や状況の変化に対応できる、柔軟性のある計画や組織になっていますか?

- 計画づくりの原点に戻る
- 実施側の事情からでなく、地域生活者やお客さまの目から見て望ましい事業になっていますか?
- 全体的・長期的なコンセプトとビジョンを持って、計画推進していますか?