I-4.競争構造調査
集客力がある店舗や地域は全て競争相手です。見落としていませんか?
~商業を取り巻く競争関係を明確にして、現状分析や戦略づくりに役立てます~
競争相手について知る
●競争相手の強い点を評価し、中心市街地の商業と比較する
- “中心市街地や個店の競争相手”とは何でしょうか?(自己認識のチェック)
- 近くに競争相手となる大型店や都市がありますか? (競争相手のチェック)
- 競争相手の特長や強みは何ですか? 5つ挙げてください。(競争相手の強みのチェック)
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競争相手と中心市街地を比較して見ます。
それぞれの特徴や違いが挙げられますか? (競争力のチェック)

● 調査の目的
- 競争相手が誰なのか(郊外型ショッピングセンター、大都市、集積地区、個店等)、どんな力(魅力・優位点・規模・機能・売上)を持っている相手なのか調べる→競争相手の強みの確認
- 競争相手に対して、あなたのまちの地域商業(中心市街地)が、相手に対してどんな状態に置かれているかを調べる→現状の確認及び比較
- 勝ち目がありそうな場合は、その手法やポイント、勝負点(差別化ポイント)を見つける
- 勝ち目がなさそうな場合は、商業以外の要素や、独自の魅力をアピールするなど、同じ土俵に乗らない(同質競合を避ける)ことも大切。何で勝負するのかを見極める。→負けないための戦略の構築
●主な調査項目
- 競合店分布調査(郊外ロードサイド、駅前、市街地、隣市町村などの、主として大型店)
- 競合店機能調査(企業、規模、扱い商品、売上、付帯機能、営業時間、駐車場など)
- 競合店特性調査(客層、魅力点、主力商品・機能、集客特性〔平日・土日・夜間〕など)
- 都市(商業集積)間商業構造調査(近くの集客力の強い都市、地域)
- 将来の競争環境予測(人口の増加/減少、店舗の出店状況、競争力の変化など)
- 競合店調査では、大型店や話題の店などはすべて対象とします。特に、複合化が進む郊外大型店は様々な種類の店に影響を与えます。
- 都市間競争には県間競争、大都市間競争、都市間競争、大都市・都市競争、地域間競争、地区間競争などがあ ります。1つの商業集積が異なる各レベルでそれぞれ必ず競合を持っており、複数の競争状態に置かれています。
- 競合店舗はいくつありますか? 立地・分布状況はどうなっていますか?
- 商品の品目別に競合店を挙げてみましょう(食料品、衣料・身の回り品、生活雑貨など)
- 都市間競合相手はどことどこですか?(大都市、都市、地域、地区別に)
- 最も強い(店舗数・販売額が多い、売場面積が広い等)競合店・競合都市はどこですか?
- 都市・地域に関わらず品目別に一番強い店(一番店)を挙げてみましょう。
- あなたの中心市街地の地域商業と比較して、規模・売上等それぞれどのぐらい差がありますか?
- この競争に、あなたの中心市街地の既存商業は勝ち抜けますか?生き残れますか?
- 競争が難しいと判断された場合、どのような対策をとりますか?

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大規模ショッピングセンターの特徴を知る
中心市街地が最も影響を受けやすいのが、郊外型の大規模なショッピングセンター。特徴は、ワンストップショッピ ングと言って、食料品からファッションなど多様な品が1ヶ所で揃い、使いやすい駐車場や飲食、スポーツクラブ、 映画館など付帯機能も豊富なこと。また、常にお客さまの変化に対応し、商店も商品も変化しつづけており、専門の マネージャーが一体的に管理運営している。 -
中心市街地の競争力低下の原因を知る
中心市街地に大型店が無く、大規模ショッピングセンターが郊外に複数あり、全体の売上も低下している場合には、 既に中心市街地は競争力を失っている可能性が高い。 -
活性化するためには複数の要素が必要なことを知る
活性化は商業の分野だけでなく、サービスや文化など商業以外の機能導入の検討も必要。過去の繁栄や地位にこだわらず、有効な方策を探してみる。