III-2.既存店強化策
中心市街地活性化は、既存店強化が基本です。
誰かがやってくれると思っていませんか?
~意識を改革し、行動に移すことが重要です~
まず自分自身の意識を変える
●「商業活性化重点地域」の強化は、既存店(個店)の強化
- 強化・再生にあたっては自分自身の意識改革だけでなく、従業員、家族など周囲の理解と協力が必要です。
- 理解を得るために、明確な方策とビジョン(見通し・将来像)が必要不可欠です。
●「商業とは何か」「何のために商売をしているのか」を考える
- 経験と勘でやってきたことが、現在でも通じますか?
- ITや情報化が当たり前の時代において、情報収集は重要です。
- 自己流やカンだけでなく、数字等の裏づけを取り、自己分析します。
- 商業者同士の情報交換や勉強会など積極的に取り組みましょう。
- 第三者の目を通していますか?
- 積極的に消費者の意見を聞いて、商売に活かしましょう。
- 必要に応じて、外部の専門家(会計士・中小企業診断士、商工会議所等)を活用します。
● 事業の目的
- 既存商店の実態を把握し、現状の問題点を把握する
- 好調の原因と不振の原因を探り、改善ポイントを見いだす。
●既存店強化に向けて
- 消費者の立場から「売れない理由」「売れる理由」を考える。
- 売上、経費、利益を毎日計算して記録する専用ノート(可能であればパソコンでデータ管理)を作る。
- 経営者・従業員の態度やお店の状態をお客様や専門家に評価・診断してもらう。
- 売れているお店や競合店で、売れている商品や繁盛の理由を調べ、自ら工夫する。
- 最近来なくなったお客様を調査し、ダイレクトメールなどで積極的にPRする。
- 販売促進費用とそれによる集客や販売結果などを比べ、合理的な販促方法を調べる。
- 業界別専門情報誌や経営者ハウツー書籍等を参考にする。
-
経営理念を文章にして共有化し、店主や従業員がお店の方針を理解できるよう指導する。
- 記録をつけるだけで満足せず、傾向や反省点を分析してすぐに反映させることが重要です。
- 単純に他店を真似るだけでなく、地域のニーズや特性に合った商品サービスや販売方法を取り入れます。
- 経営を意識して、コストや効果、お客様の評価、店舗の存在意義などを常に考えてください。
お店は、そこで働く店主や従業員等の「ヒト」、商品や店舗施設などの「モノ」、それらを支える「カネ」で成り立っています。
しかし、これらもお客様のニーズに合ったビジョン・戦略に支えられていなければ、お店は繁盛しないのです。
- いつの間にか経営や接客が、惰性やおざなりになっていませんか?
- お客様の意見を聞かないで、自分が良いと思った商品ばかり扱っていませんか?
- 季節や流行によって、商品の入替えをし、サービスの方法を考え常に新しい店づくりを心がけていますか?
- その日に何がどのくらい売れたかを、きちんと記録していますか?
- お客様に聞かれて、在庫していなかった商品を記録していますか?
- 個店の強化なくして中心市街地活性化はできない
- 「地域にとって、中心市街地のお店とは何なのか?」を考え直してみる。
- 個店(個人)だけの問題ではなく、中心市街地全体が一丸となって強化改善を図る。
- 商売の基本は、お客さまであることを再認識する