材料製造プロセス
原料粉体の新規粉砕技術の開発により窒化物セラミックスの高品質・低コスト化を実現
千葉県
アシザワ・ファインテック株式会社
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 窒化物セラミックスの高品質・低コストを実現する循環型乾式ビーズミルを用いた原料粉体の新規粉砕技術の開発 |
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基盤技術分野 | 材料製造プロセス |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、産業機械、電池、半導体、印刷・情報記録、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(使用機器削減)、低コスト化 |
キーワード | 粉砕、循環型乾式ビーズミル、窒化物セラミックス、サブミクロンサイズ粒子、表面酸化抑制 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車等のエンジン部材や機械部材の高品質化と低コスト化のニーズ実現するため、窒化物セラミックス原料粉体の4つの課題、1低価格な粉砕技術、2表面酸化抑制、3サブミクロサイズ粒子、4均一粒径分布、を解決するシンプルな工程の循環型乾式ビーズミル粉砕機と酸化を抑制するマイルドな粉砕方法を開発する。さらに、得られた高品質・低コストな窒化物セラミックスによるメカニカルシールなどの新たな市場開拓を目指す
開発した技術のポイント
循環型乾式ビーズミルを用いた原料粉体の新規粉砕技術
・従来技術では3工程であったものを1工程に短縮
・高額な材料を要する溶媒が不要となり、低コスト化を実現
具体的な成果
・窒化物のサブミクロンサイズ粒子を作製する乾式粉砕方法の開発
‐径1mm以下のビーズが運転可能な乾式ビーズミルを開発した
‐酸素含有量が2.5mass%以下となる雰囲気と粉砕条件を見出した
‐窒化ケイ素の酸化状態評価方法の確立と窒化ケイ素の表面におけるケイ素と酸素の結合状態及びミル材質からの不純物混入量の評価を行った
・均一粒度分布を可能とする乾式粉粒体自動循環システムの構築
‐手動操作を必要としない完全循環システムを構築した。また、輸送気体に、窒化物の酸化抑制可能な窒素ガスを使用した場合、システム内の酸素濃度0.1mass%以下を達成した
‐目標としたサンプルの粒子径分布や比表面積の値より微細な粒子が得られた
・窒化物の焼結特性評価と応用製品の開拓
‐窒化ケイ素の焼結方法の確立と窒化ケイ素粉末の焼結体の性能評価を行った
‐窒化物粉体原料を用いて、メカニカルシールを作製し特性を評価した
知財出願や広報活動等の状況
・今回の研究開発において、知的財産権の出願および取得はないが、今後の追加研究開発により、特許権が必要と判断した場合は、出願し権利化する
・また、論文などによる外部発表は行っていないが、今後の追加研究開発により、外部発表が可能と判断した場合は、論文などで発表する
研究開発成果の利用シーン
自動車等のエンジン部材や機械部材の高品質化と低コスト化のニーズ実現する、窒化物セラミックス原料粉体製造技術
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本事業で開発した循環式乾式ビーズミルで粉砕したサブミクロン窒化物原料から、摺動材を作製し、摺動材の評価を実施している。
窒化物原料以外にも、カーボンやその他の原料の粉砕を行う。その結果を受け、装置の改良を検討する。
本事業で開発した装置を粒子の表面改質や複合化を行う装置開発への展開を検討する。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造
製品・サービスのPRポイント
セラミックス部材の低コスト化と高品質化の実現により、自動車・航空機等の部材や電子部品などの高品質・低コスト化につながる
今後の実用化・事業化の見通し
・今回研究開発した循環式乾式ビーズミルで得られる窒化物原料からは、従来品より高品質・低コストなセラミックス部材が製造可能となることから、自動車・航空機等の部材や電子部品などの高品質・低コスト化に繋がる。その結果、自動車、航空機、輸送機械や電化製品等の高性能化・小型化・低コスト化に寄与すると期待される
・今後は、窒化物原料以外にも、カーボンやその他の原料の粉砕を行い、再度、評価を行う。その結果を受け、装置の改良やその特許を出願する。その後、展示会への出展など、事業化に向けた販売戦略を検討し、ニーズを的確に反映した製品化や循環式乾式ビーズミルを用いた粉体の量産体制の整備を行う予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アシザワ・ファインテック株式会社 微粒子技術研究所 |
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事業管理機関 | 公益財団法人栃木県産業振興センター 産業振興部 ものづくり産業振興グループ |
研究等実施機関 | 国立大学法人東京大学 工学系研究科 化学システム工学専攻 脇原徹 一般財団法人ファインセラミックスセンター 材料技術研究所 環境材料グループ 高橋誠治 栃木県産業技術センター 材料技術部 無機材料研究室 松本泰治 |
アドバイザー | 白井 隆雄(東芝マテリアル株式会社)、仙名 保、網治 登(東京大学大学院工学系研究科 社会連携・産学協創推進室)、中田 成(株式会社スーパーナノデザイン) |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アシザワ・ファインテック株式会社(法人番号:7040001014988) |
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事業内容 | 1.ナノサイズまでの微粒子を開発、生産または利用されるお客様に対する技術サポート2.粉砕機・分散機(ビーズミル)をはじめとする産業用粉体機器の開発・製作・メンテナンス3.粉砕機・分散機(ビーズミル)などを使用する受託加工 |
社員数 | 141 名 |
本社所在地 | 〒275-0024 千葉県習志野市茜浜1-4-2 |
ホームページ | http://www.ashizawa.com/ |
連絡先窓口 | 微粒子技術研究所 主任研究員 石井 利博 |
メールアドレス | ishii@ashizawa.com |
電話番号 | 0285-38-9112 |
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