材料製造プロセス
電子ビーム(EB)溶解法によるNbTi超電導材スクラップ再資源化
岐阜県
彩生技研株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 電子ビーム(EB)溶解法を利用したNbTi超電導材スクラップ再資源化技術の開発 |
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基盤技術分野 | 材料製造プロセス |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー |
産業分野でのニーズ対応 | 低コスト化 |
キーワード | 電子ビーム、NbTi、超電導材 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
最新医療機器のMRIやリニアモーターカーに利用されるNBTI超電導材の使用量が伸びている。超電導材は複雑な工程を経た極細製品であるため工程屑の発生比率が30~40%に上る。工程屑はNBTIとCUの複合材であるためNBTIとして再利用されることなく、CUスクラップとして廃棄されレアメタル素材としてリサイクルされることが強く求められている。本提案ではNBTIとCUを完全に分離し元の高純度超電導材として再資源化する実用技術を開発する
開発した技術のポイント
線材製造で発生する貴重な工程屑(スクラップ)を元の素材に再生するクローズドシステム構築を実現し、コスト
競争力向上に資する
(新技術)
・EB溶解を「合金作成のための溶解手段」として実用化
・「ロードロック式原料供給装置」
と「自転する、るつぼ兼鋳型」の
利用
(新技術の特徴)
・NbTiとCuを完全に分離し、高純度を確保
・分離操作による合金組成の変化を回復
具体的な成果
・最少環境負荷前処理技術の開発:前処理としてCuの除去を「粗取り」と「仕上げ」の2段階で行うことで酸類の使用量を大幅に低減、同時にコストダウンについてもほぼ目標を達成した
・高速・高精度EB精製技術の開発:精製速度は250g/分前後と目標の半分程度、連続200kgの一括処理は可能、トータルリサイクルコストは目標値未達⇒実用段階でインゴットの長尺化による製品歩留りアップを図ることで達成可能の見込み
・高品質インゴット鋳造技術の開発:積層凝固法の採用により内部ボイドを最少化、原料であるスクラップからユーザー指定のビレットの形まで加工し、再資源化製造プロセスを提案・確立し、実用化装置を考案した
知財出願や広報活動等の状況
出願をしたが、審査請求は見送った
研究開発成果の利用シーン
・線材製造で発生する貴重な工程屑(スクラップ)を元の素材に再生するクローズドシステム
‐高価な希少資源のNbTiとして再利用されることなく、比較的安価なCuスクラップとみなされ再資源化されている
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
技術課題である再生材中のNbTi高純度化を達成する為の、NbTi溶解原料の純Nb箔剥離技術の開発に成功した。
経済課題については、製品歩留りアップに効果的であり、開発したインゴット引下げ長尺化装置の課題解決の為、溶解試験を行い装置の改造に取組み、高効率生産技術の完成を目指している。
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理
製品・サービスのPRポイント
・EB溶解法を利用することで
‐NbTiとCuを完全に分離し、高純度を確保
‐分離操作による合金組成の変化を回復、元の超電導材として再資源化
今後の実用化・事業化の見通し
・まだ完成域には届いていないが、開発目標として掲げた、「高負荷連続運転を実施、装置の実用化上の問題点をあぶり出す」ことと、その問題点の解決策の提案はできたと考えている
・開発成果についてユーザーの評価を受け、できれば今後も解決策の実施と検証を継続したいと考え、それを促進するような仕組みについて行政やユーザーはじめ、関係先の協力と連携を得たい
実用化・事業化にあたっての課題
開発費用が小さくない
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 彩生技研株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター 技術振興部 開発支援課 |
研究等実施機関 | 国立大学法人東京大学生産技術研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 彩生技研株式会社(法人番号:8200001028161) |
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事業内容 | 非鉄金属鋳物製造業 |
社員数 | 2 名 |
本社所在地 | 〒509-5202 岐阜県土岐市下石町字西山322 番地19 |
連絡先窓口 | 開発部長 大倉末代史 |
メールアドレス | s.ohkura@saisei-giken.com |
電話番号 | 0572-57-5252 |
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