精密加工
精密加工技術と放電技術による、放熱性を向上させる薄肉ヒートシンク成形用金型、カーボン電極
岐阜県
佐藤精密株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 薄肉ヒートシンク成形用カーボン電極の精密加工技術と放電加工技術の確立 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、ロボット、産業機械、情報通信、スマート家電、半導体、工作機械、光学機器 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(小型化・軽量化) |
キーワード | 放熱性、小型化、軽量化 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車用ヘッドランプはLED照明を利用することから、放熱性を高めるために外表面に多くのフィンを形成し、薄肉化と表面積の拡大を図るヒートシンクが求められている。ヒートシンクはアルミダイカスト鋳造より、金型の電極に用いられるグラファイトには、薄肉で深堀切削加工技術と二次放電防止等の放電加工技術の確立が求められることからこれを本研究開発で解決する
開発した技術のポイント
川下企業のニーズである放熱性の高いヒートシンクの鋳造を可能とする、グラファイト電極に対する精密加工技術と放電加工技術を確立する
(新技術)
トング比率を従来の5.6から8.75を実現する金型技術(フィン高さ70mm、フィン間隔8mm)
(新技術の特徴)
・軽量化、小型化の中で、放熱性を現状の30%以上高める
・現在直線のグラファイト電極を三次元形状へ展開する
具体的な成果
・FEM(FiniteElementMethod)を活用したヒートシンクの伝熱特性を推定する手法を確立した
・ダイカスト実験により離型力、金型温度情報を取得し、これら現象をシミュレーションにより評価した
・切削加工における、小径長軸工具による加工面の粗さおよび工具転写性が良好な加工条件を見出すことができた
・放電加工速度、電極消耗率、面粗度の3要素を満足する加工方法、加工プログラムを確立した
・ガスの巻き込みが少ない金型を製作し、冷却方式を再検討することによって、金型温度を下げることができた
・ダイカスト品を実装したときの疲労破壊推定手法を確立した
研究開発成果の利用シーン
・薄肉ヒートシンク用金型
‐LED照明等の冷却用のヒートシンク用金型
・薄肉ヒートシンク成形用カーボン電極
‐直線形状を三次元形状化
・高リブ形状の加工を可能とする小径長軸型工具
‐刃数3、シャンク径6mm、軸テーパ角1°、長さ170mm
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化には至らないが、毎年オリジナルシートシンクを開発し、企業や展示会に出展し高評価を得ているが次世代すぎて技術者が追いついていない状況。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
・軽量・小型化し、薄肉化により放熱性を現状の30%以上向上
・ダイカスト製品は、疲労限度を107回で疲労破壊判定なし
今後の実用化・事業化の見通し
・現在は高級車中心に使用されているLEDランプであるが、今後は低コスト車用にも使用される傾向にあり、ヒートシンク用金型の需要もこれに合わせて拡大し、EV/HV向けインバータ用ヒートシンク等への展開も実施
・電気自動車やハイブリッド自動車に使用されるインバータ用ヒートシンク及び重電機用ヒートシンク、大電力用ヒートシンク、制御用基盤のヒートシンク用の金型の需要が見込まれる
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 佐藤精密株式会社 |
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事業管理機関 | 佐藤精密株式会社 国立大学法人岐阜大学 |
研究等実施機関 | 国立大学法人岐阜大学 学校法人大同学園大同大学 岐阜県産業技術総合センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 佐藤精密株式会社(法人番号:4200001019156) |
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事業内容 | 精密ダイカスト金型一式 |
社員数 | 27 名 |
本社所在地 | 〒501-3217 岐阜県関市下有知5488-2 |
ホームページ | http://satou-seimitsu.co.jp/ |
連絡先窓口 | 総務 |
メールアドレス | office@satou-seimitsu.co.jp |
電話番号 | 0575-24-1357 |
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