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精密加工

加速するロボット加工への業界ニーズに対応するための実用化を意識した要素見極めと装置開発

愛知県

株式会社豊電子工業

2025年1月27日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 NC加工機と置き換え可能なロボット加工装置の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、工作機械
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高性能化(装置改造の柔軟化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、高効率化(多機能化、準備日程短縮)
キーワード ロボット加工,穴明け,高精度加工,デジタルツイン,フレキシブル生産
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 令和3年度~令和5年度

プロジェクトの詳細

事業概要
穴明け加工RB試験装置

・穴あけ/ミリング加工におけるロボットの剛性不足による位置精度のバラつき削減および刃具寿命延長
-ドリルユニットの製作と要素見極め試験
-ロボットの姿勢に依らない安定した穴あけ加工の確立
-ミリングユニットの製作と要素見極め試験
-刃具寿命延長を可能にするミスト噴霧装置の開発
・デジタルツイン対応可能なセンシングフィードバックオフライン倣い加工法の開発
-オフラインティーチングによるロボット動作軌跡のプログラミング
-加工対象ワークのバラつきに追従する精度加工動作システムの構築

開発した技術のポイント
ミリング加工RB試験装置

・ドリルユニットへのスラスト一定制御とセンサ情報を用いた制御フィルターによる加工精度向上と刃具寿命延長
・ミリングユニットのXY軸動作とワーク加工部位追従による加工精度向上
・ミスト噴霧装置による切削工具の寿命延長と工場内環境維持
・ワークの取り代や取付位置のバラつきに対応するデジタルデータを用いた加工ポイント補正技術

具体的な成果
デジタルツイン参考画像1

・穴あけ/ミリング加工におけるロボットの剛性不足による位置精度のバラつき削減及び刃具寿命延長
-穴あけ平板試験で、穴径、穴間ピッチ、面直度の目標精度を達成
-ミリング角ワーク試験で、目標加工精度±0.5mmを達成
-刃具寿命を帰還トルク制御により270%延長

・デジタルツイン対応可能なセンシングフィードバックオフライン倣い加工法の開発
-穴あけ、ミリング加工ともに目標精度を達成
-ロボットとローカライザーの基準位置共通化による位置精度向上の見通し
-ティーチングペンダントに比べ概ね200%以下の時間でプロセス作成完了

知財出願や広報活動等の状況
デジタルツイン参考画像2

(知財出願)
本研究開発活動より特許3件出願を完了
(広報活動)
JIMTOF2024ロボットメーカーブースにてロボット加工システムの量産実用イメージを表現した実加工機を展示し,国内外からの多くの来場者にPRを実施した.また,各メディア媒体(WEB,新聞,刊行誌など)への掲載多数

研究開発成果の利用シーン

・航空機部品や自動車部品のロボットによる穴あけ・ミリング加工
・NC加工機からロボットへの代替による加工の自由度向上
・デジタルツインによるオフラインティーチングでの生産性向上

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・航空機関連企業より2件、2024年度取り組みを開始,現在開発進行中
・自動車エンドサプライヤよりギガダイカスト/ギガプレス関連加工の引き合い、うち1件取り組み開始
・自動車メーカーより2026年下期量産機に向けた実証機製作を受注、本事業で取得した技術の一部を導入検討中

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・NC加工機と異なり設備柔軟性のあるロボット加工システムを実現
・ロボットの自由度を活かしつつ、剛性不足を克服し高精度加工を達成
・ミスト噴霧装置により刃具寿命を大幅に延長
・デジタルツインとセンシングフィードバックによりオフラインティーチングを実現し、生産性を向上

今後の実用化・事業化の見通し

・1システムあたりの価格は機材追加と為替影響等により当初試算の25〜30%増の見込み
・2026年下期に向け既に量産機製作の為の実証機を受注済み
・特に航空宇宙関連、自動車関連企業からの引き合いが増加しており、需要は拡大傾向
・令和10年度には年間10システム、5億円の売上げを見込む

実用化・事業化にあたっての課題

・ロボットメーカーと連携した総合的なロボット加工システムの開発
・振動対策につながる治具構成等の検討
・習得した新規技術の言語化(仕組みの明確化)

事業化に向けた提携や連携の希望

各種業界向け加工設備として対応したい為,様々な業界ユーザー様との提携・連携を希望

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社豊電子工業
事業管理機関 公益財団法人名古屋産業科学研究所 中部TLO

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社豊電子工業(法人番号:5180301014577)
事業内容 産業用ロボットシステム事業,配電盤事業
生産拠点 438
本社所在地 〒448-8533 愛知県刈谷市一ツ木町5丁目12番地9
ホームページ https://www.ytk-e.com/
連絡先窓口 先進技術部 加工技術開発室
メールアドレス matsuo@ytk-e.co.jp
電話番号 0566-24-2256