製造環境
超低温チラーの開発
神奈川県
伸和コントロールズ株式会社
2022年1月26日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 次世代半導体製造工程等のための低GWP混合冷媒を利用した1元冷凍方式による冷却技術を用いた小型超低温領域用温度調節機の研究開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、半導体 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(使用機器削減)、低コスト化 |
キーワード | 半導体、超低温、温度制御、低GWP冷媒、故障予知 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
次世代半導体装置の課題は半導体の微細化、積層化に対応する装置の開発である。この技術対応に超低温領域の温度調節機が必要となっている。本事業では、当社で開発し特許を出願している「1元冷凍方式」に対応できる地球温暖化係数の低い混合冷媒を選定する。この混合冷媒を用いて、次世代半導体製造装置用に必要な冷凍能力を有する、「1元冷凍方式による冷却技術」を用いた小型超低温領域用温度調節機を開発する。
開発した技術のポイント
・要素技術の開発
-高温側冷媒R1234ze(E)、低温側冷媒R1132aを選定し、混合時の凝固点温度と組成の関係を明らかにした
-冷媒物性計算ソフトを利用した基本冷凍サイクルのシミュレータを開発
-13種の新規低 GWP 冷媒の三重点を実験的に明らかにした
・製品開発
-機械学習を用いてモータに設置したセンサ出力値から故障予知を行う解析手法を構築
-エッジコンピュータに搭載させて演算、Wi-Fi を通して PC などでの遠隔監視を可能とした
具体的な成果
・要素技術の開発
-1元冷凍方式による冷却技術の開発において、冷却温度-70℃、冷却能力150W、温度制御精度±0.5℃の達成
-シミュレーションにより、工期短縮と設計精度の大幅な向上を図ることができた
-冷凍サイクルのシミュレータを使用して最適化を行い、冷却能力の目標値の2kW以上を達成
・製品開発
-外部環境の変化からモデル機製作は中止し、圧縮機の耐久評価、更なる低温実験、低GWP混合冷媒評価を実施
-正常データのみで予兆監視を行えるオートエンコーダによる監視装置を開発
知財出願や広報活動等の状況
・論文発表
-"Triple Poit Measurments for New Low Global warming Potential Refrigerants: Hydro-fluoroolefins, Hydro-Chloro-Fluoro-Olefins, and Trifluoroiodomethane", International Journal of Refrigeration. (Marche工科大、長崎大学)
・特許
-冷却装置及び液体温調システム(特願2020-0047934)
-測定装置、測定方法、及び監視システム(特願2021-0092567)
研究開発成果の利用シーン
一元冷凍方式により、従来よりも設置面積を低減して-70℃、2kWを達成することで、微細化、積層化が進む半導体製造で重要な役割を担い、需要が増大していく半導体の性能向上に貢献する。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
次世代半導体用ドライエッチング装置メーカー、車載用テスト検査装置メーカー、医療・バイオ分野、食品分野等を顧客候補とし、冷凍技術の開発を進めていく。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・圧縮機1台で1元冷凍方式により機器構成する
・従来技術と比較してコストを 30%削減する → 現在のレベル:20%の削減
・設置面積については従来機と比較し 40%縮小する → 現在のレベル:30%の削減
・低GWP冷媒の採用により環境負荷を 60%低減する(GWP:2,500 以下)→ 現在のレベル:GWP4,086
今後の実用化・事業化の見通し
既存顧客に対する事業化の体制はすでに構築されているため、超低温技術の開発によりこれまで参入できていなかった半導体製造工程向けに既存顧客以外の半導体製造装置メーカーへの営業活動を積極的に仕掛ける。国内最大手だけではなく、米国のエッチング、洗浄、テスト装置市場に対しても展開を図っていく。
実用化・事業化にあたっての課題
・半導体分野は非常に変化が速く、かつ、激しいため、常にデバイスメーカや装置メーカの情報を収集し、変化に対応していく必要がある。
・冷媒メーカーの量産体制と規制制度によって冷媒の流通性は変化するため、引き続き状況を把握し対応していく必要がある。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 伸和コントロールズ株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人長崎県産業振興財団 |
研究等実施機関 | 国立大学法人長崎大学 国立大学法人九州大学 長崎県工業技術センター |
アドバイザー | 國友秀世氏 |
参考情報
- 伸和コントロールズ株式会社ホームページ
- https://www.shinwa-cont.com/
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 伸和コントロールズ株式会社(法人番号:9020001065263) |
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事業内容 | 半導体製造装置向け精密空調装置、チラー(液体温調装置)の開発、製造、販売、保守サービス |
社員数 | 450 名 |
生産拠点 | 長野事業所(長野県)、九州事業所(長崎県) |
本社所在地 | 〒215-0033 神奈川県川崎市麻生区栗木二丁目6番20号 |
ホームページ | https://www.shinwa-cont.com/ |
連絡先窓口 | 知財法務部 西村健二 |
メールアドレス | nishimura_kenji@shinwa-cont.com |
電話番号 | 0957ー46ー8030 |
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