製造環境
高圧工程を安全・低コストに実現する量産対応高圧漏れ検査装置の開発
山梨県
VISTA株式会社
2020年4月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 液体を検査媒体とすることで高圧工程を安全・低コストに実現する量産対応高圧漏れ検査装置の開発 |
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基盤技術分野 | 製造環境 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
エネルギー、航空・宇宙、自動車等の産業では、エネルギー高効率化のため超高圧機器が使用されはじめている。これらの機器では製造時の品質管理で高圧を加えての漏れ検査が必須であるが、従来のヘリウムガスによる漏れ検査は、安全性・コスト等の点から量産に適用ができない。提案研究では検査媒体にヘリウムガスに替えて液体を使用することで、安全・低コストで量産に適用できる世界初の高圧部品用の定量漏れ検査装置を開発する
開発した技術のポイント
ヘリウムガス(気体)から高圧下でも体積変化の小さい液体に替えて「製造現場の安全」を確保し、「省エネルギーで低コスト」・「高い生産性」を実現した量産現場に投入できる高圧部品用の定量漏れ検査装置を開発する
(新技術)
高圧ヘリウムガスに変わる高圧液体を検査媒体とした高圧部品用の定量漏れ検査技術
(新技術の特徴)
「安全な製造環境」を確保し、且つ「低コスト」・「高生産性」な定量漏れ検査を実現
具体的な成果
・液体/気体漏れ流量の圧力依存性が比較でき且つ液体漏れ流量が液体の流れで説明できることがわかった
・最大稼働圧力50Pa、検出下限10-5Paの高耐久ガス分析計を実現した
・検出漏れ量10-6~10-3Pam3/secのリークディテクタが開発できた
・10-7~10-5Pam3/secの液体蒸気流量が理論どおりに導入できることを実証した
・液体蒸気校正リークの長期安定度2~6%と絶対精度34%を確認した
・検査サイクル時間50sec未満を達成し、高S/Nにより検出下限10-6Pam3/secを実現した
・液体加圧・回収システムの開発において、印加圧力300MPa、液体回収効率90%を実現した
研究開発成果の利用シーン
・高圧液体漏れ検査装置
‐量産ラインに投入可能な高圧部品用漏れ検査システム
・液体蒸気リークディテクタ
・高い検査圧力で稼働可能なガス分析計
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・安全(高圧ヘリウムガスを使用しないため、装置が大破裂しない)
・低コスト(大型気体圧縮機、防護壁が不要)
・省エネルギー(大型気体圧縮機の連続運転がなく、液体加圧が容易)
・高い生産性(例:検査数は従来の100個以下/日に比べて、1,000個以上/日が可能)
今後の実用化・事業化の見通し
水素燃料電池や航空機の液体水素利用、高効率天然ガス発電・ヒートポンプなど次世代のエネルギー革新技術開発、液体燃料を利用する自動車・航空機用や天然ガス火力発電用の高圧部品に対する、高圧液体漏れ検査装置と液体蒸気リークディテクタについて製品化し販売する予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | VISTA株式会社 株式会社マルナカ |
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事業管理機関 | 公益財団法人やまなし産業支援機構 |
研究等実施機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 国立大学法人山口大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | VISTA株式会社 |
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事業内容 | 真空機器・コンポーネントの設計・開発・製造 |
本社所在地 | 〒403-0005 山梨県富士吉田市上吉田6-9-2 |
ホームページ | http://vista-vac.com |
連絡先窓口 | VISTA株式会社 |
メールアドレス | sales@vista-vac.com |
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