バイオ
小腸機能亢進作用を持つ地場産果実由来「活性型ペクチン」で低栄養状態を改善し、フレイル予防を実現する
岐阜県
一丸ファルコス株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高齢者の虚弱(フレイル)の予防・改善によって健康寿命延伸に寄与する機能性多糖類とそれを用いた食品原料の開発 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、農業、食品、サービス流通 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、環境配慮 |
キーワード | フレイル予防、小腸機能亢進、健康寿命延伸、低栄養改善 |
事業化状況 | 研究実施中 |
事業実施年度 | 平成29年度~令和1年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
健康寿命延伸には、高齢者のフレイルの克服が強く望まれている。本提案ではフレイルの原因として小腸の栄養素吸収機能の減弱化に着目した。研究実施者において小腸腑活化効果を検証済みの果物ペクチン由来機能性多糖類を用い、高齢者の小腸機能を向上させることで、従来主流の栄養素付加タイプとは異なるアプローチでシニア世代のQOL向上と健康寿命延伸に寄与する新しい保健機能食品原料を開発・販売する。
開発した技術のポイント
・活性化ペクチンの高生産技術開発・量産化
・活性型ペクチンの分析及び評価
-LC-MS/MSを応用したペクチンを判別する手法の開発
-マウス腸管上皮細胞からのオルガノイド作成法確立とそれを利用した小腸機能作用の評価
-タンパク質・エネルギー低栄養マウスによる腸管機能評価法の確認と活性型ペクチンの評価
具体的な成果
・活性型ペクチンの量産化
-活性型ペクチンの酵素を用いた高効率量産化法を確立した。
-LC-MS/MSによる他果実ペクチンとの判別を可能にし、活性型の特異的m/zを利用し活性型ペクチンを定量した。
-活性型ユズペクチンについての安全性確認を行った。
・腸管上皮オルガノイドを利用した評価方法の開発
-タイムラプス顕微鏡を利用して、オルガノイドへ試料導入する評価方法を確立した。
-ハイスループット系適用のため、腸管上皮の特徴を再現し続ける2次元単層として培養する方法にも成功した。
-オルガノイドの形態変化評価試験の結果をまとめ、論文として投稿した。
・タンパク質・エネルギー低栄養モデルマウスでの評価
-小腸機能低下を示すモデルマウスでの試験を構築し、有効性試験を実施し、新たな「果実ペクチン」の作用を確認した。
知財出願や広報活動等の状況
・論文
投稿誌:「Experimental Gerontology 」
タイトル:「Senescence Accelerated Mouse Prone 8 mice exhibit specific
morphological changes in the small intestine during senescence and after
pectin supplemented diet」
・学会、講演会
-2018年 日本農芸化学会 2018 年度大会
糖鎖研究中部拠点第 15 回『若手の力』フォーラム
日本応用糖質科学会 (ポスター賞受賞)
日本食物繊維学会
International Society for Nutraceuticals & Functional Foods
東海地域生物系先端技術研究セミナー
-2019年 日本食品科学工学会
International Society for Nutraceuticals & Functional Foods
-2020年 要旨集掲載 日本農芸化学会 2020 年度大会(優秀発表に選出)
研究開発成果の利用シーン
果実由来ペクチン側鎖(活性化ペクチン)を量産化することで、小腸機能を向上させて高齢者の虚弱(フレイル)の予防・改善に寄与する食品を製造することが可能となる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
ペクチンの由来をユズに絞り込み、それよりの活性化ペクチンの高効率技術の開発、量産化検討を実施した。活性型ユズペクチンの有用性に関して、解析中である。その結果を踏まえ、その効果の権利化のため、特許出願を検討する。事業化については、これらと並行して検討してゆく所存である。
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
高齢者の虚弱(フレイル)の予防・改善に寄与する食品の原料となる果実由来ペクチン側鎖(活性化ペクチン)の量産コスト削減に成功した。これにより、効果的な保健機能食品原料を低コストで製造することが可能となる。
今後の実用化・事業化の見通し
活性型ユズペクチンの有用性に関して引き続き解析を行い、その結果も踏まえて特許出願を検討する。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 一丸ファルコス株式会社 開発部 |
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事業管理機関 | 公益財団法人岐阜県産業経済振興センター 技術振興部開発支援課 |
研究等実施機関 | 国立大学法人岐阜大学 応用生物科学部 岐阜県農業技術センター 果樹・農産物利用部 岐阜県食品科学研究所 試験研究部 |
アドバイザー | 東京都健康長寿医療センター研究所 国立大学法人静岡大学 敷島産業株式会社 有限会社レイク・ルイーズ |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 一丸ファルコス株式会社(法人番号:5200001009783) |
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事業内容 | 化粧品原料、健康食品原料および医薬部外品原料の研究開発、製造、販売ならびに輸出入 |
社員数 | 184 名 |
生産拠点 | 本社・真正工場(岐阜県本巣市) |
本社所在地 | 〒501-0475 岐阜県岐阜県本巣市浅木318番地1 |
ホームページ | https://www.ichimaru.co.jp/ |
連絡先窓口 | 一丸ファルコス株式会社 技術開発室 大野 |
メールアドレス | ohno-maki@ichimaru.co.jp |
電話番号 | 058-320-1030 |
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