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精密加工

高性能モータ用アモルファス箔積層モータコアのプレスせん断加工量産技術の開発

新潟県

株式会社山口製作所

2023年2月13日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高性能モータ用アモルファス箔積層モータコアのプレスせん断加工量産技術の開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 環境・エネルギー、自動車、産業機械
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(使用機器削減)、環境配慮
キーワード 脱炭素、高効率
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 令和1年度~令和3年度

プロジェクトの詳細

事業概要

モーターコア、ステータコア用電磁鋼板の打ち抜き加工及びモーターコア、ステータコア積層、金型製作。

トランスコア
開発した技術のポイント

ピッチ精度±1μmの極小クリアランスで8万パンチ程度を実現した高精度金型。
高精度金型製作上市場となる加工変質層を除去することによるノックピンの精度向上
金型全体を加温する方式による金型精度を担保した金型構造
コアの積層に適した接着材の選定により占積率96%の達成。
アモルファスコアの採用により電磁鋼板比1/8の鉄損実現。50%時の負荷8.9pt向上。

具体的な成果

プレスせん断で4μmが限界と言われている金型のパンチとダイのクリアランスを2μm狙いまで追い込んだ超高精度金型の開発に成功。金型破損までのパンチ数が従来は数千パンチ数であったのに対して、超高精度金型を使用することで8万パンチ程度と劇的に改善。
コアの積層に適した接着剤の選定を進め、型内接着工程を開発し、型内積層において占積率96%を達成。
積層コアの鉄損測定技術を確立し、アモルファスコアの鉄損は電磁鋼板の鉄損の1/8であることを確認。試作アモルファスコアモータにおいて、50%負荷の効率は8.9p.t.向上、さらに負荷10%から100%までの領域で、最大効率86.0%を達成。

モータコア
知財出願や広報活動等の状況

「積層鉄心の製造装置及び製造方法」にて新潟県工業技術総合研究所との共同出願

研究開発成果の利用シーン

モータコアの材質をケイ素からアモルファスに変更することにより鉄損低減を実現し電気自動車に使用するモーターの電力消費を抑えることができる。

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

自動車のEV化が進みモーターの電力消費が増える中で、使用電力を低減するために、鉄損の低減が最も効果的である。今回、モータコアのアモルファス材積層により鉄損の低減を確認できた。今後は量産適用のために今後さらなる新材質、コーティング、新工法などの高硬度金型工具材料の開発を目指し更なる高耐久化を狙っていくことで、コスト低減を図り実用化していく予定。

提携可能な製品・サービス内容

製品製造

製品・サービスのPRポイント

アモルファスコアモータを用いたモータを試作し、実測により、50%負荷における効率は従来の電磁鋼板に対して8.9p.t.向上、さらに、負荷が10%から 100%までの領域で、機械損を軸出力とみなした効率90%前後(最大効率90.9%)、通常効率 80%前後(最大効率86.0%)を達成。

今後の実用化・事業化の見通し

川下製造事業者からは更なるコストダウンへの要求が強く、温間加工や高硬度材料の採用による金型の高耐久化、クラッド化による加工回数低減など、量産体制確立に向け、事業化のためには追加的な研究開発が必要である。

実用化・事業化にあたっての課題

アモルファス箔の積層加工の課題は概ね果たすことができたが、現行の生産方式と比べ生産効率は劣ると思われるため、この技術を生かせる用途を検討することが重要。この技術を活用したモータとそのアプリケーションをどう開発していくかが課題。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社山口製作所
事業管理機関 公益財団法人にいがた産業創造機構
研究等実施機関 学校法人日本工業大学
新潟県工業技術総合研究所
国立大学法人長岡技術科学大学
株式会社山口製作所
アドバイザー 井澤金属株式会社
シンフォニアテクノロジー株式会社
ヒムエレクトロ株式会社

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社山口製作所(法人番号:9110001025514)
事業内容 輸送用機械器具製造業
社員数 28 名
生産拠点 本社工場
本社所在地 〒947-0101 新潟県小千谷市片貝町10245-1
ホームページ https://www.yssmfg.co.jp/
連絡先窓口 株式会社山口製作所 代表取締役 山口 貴史
メールアドレス contact@yssmfg.co.jp
電話番号 0258-84-2308