材料製造プロセス
精密な夾雑物除去と高精度プラスチック成分光学識別の技術により、世界で初めて、ASRから車部品として水平リサイクル可能な高純度プラスチックを回収するシステムを構築!
福岡県
株式会社サイム
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 精密夾雑物除去及び高精度光学選別技術によるASRプラスチック高度回収システムの開発 |
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基盤技術分野 | 材料製造プロセス |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、化学品製造 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮 |
キーワード | ASRプラスチック、精密夾雑物除去、ラマン多重選別、Car-to-Carリサイクル、高度プラスチックリサイクル |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
使用済み自動車処理の最終段階で発生するシュレッダーダスト(ASR)には重量比で約30%プラスチックが含まれているが、現状、ほとんど焼却処理(サーマルリサイクル)されている。本技術開発では、世界初となる、ASRから車部品として水平リサイクル可能な高純度プラスチックを回収(マテリアルリサイクル)するシステムを、精密な夾雑物除去と高精度プラスチック成分光学識別の技術開発により構築する
開発した技術のポイント
下記技術により、ASRプラスチックのマテリアルリサイクルを実用化する。特に、EU基準でのマテリアルリサイクル率が大きく向上(自動車メーカへのアピール大)
・夾雑物(小さなゴム・木屑)が精密に除去できる技術
・プラスチック表面の洗浄・研磨技術
・ラマン散乱や中赤外吸収を利用する黒色プラスチックの高精度光学識別技術
・タルク含量やポリエチレン(PE)混入量を区別した新しいグレード別のPP回収技術
具体的な成果
・リサイクルプラスチックペレット
‐ASRから作られた高品質PP再生樹脂ペレット。タルク含量を区別して作成可能
・高度プラスチックリサイクルシステム
‐複数のグレードのプラスチックを高い収率で回収できる高度プラスチックリサイクルシステムを開発した。リサイクルシステムは以下の3点から構成される
*夾雑物除去装置(ゴム用、木屑用):併用して夾雑物を重量比で0.3%以下に除去可能
*ラマン多重選別装置:ラマン識別技術によって、ASR由来黒色プラスチックをタルク含量とプラスチック種類を区別して選別回収可能
知財出願や広報活動等の状況
【夾雑物精密除去技術の開発】に関して、特許出願を行った
・「分別装置および分別方法、並びに異物除去装置」2017-022445
高度プラスチックリサイクルシステムに関して、発表を行った
・河済博文「光学識別法を用いる次世代ソーティング機器の開発動向」廃棄物資源循環学会誌,3月号,125132(2018).
・土田保雄、河済博文、河村豊「混合廃プラスチックの分別技術」,粉体技術,6月号,37-42(2018)
研究開発成果の利用シーン
使用済み自動車のリサイクルで発生するASRに含まれるポリプロピレン(PP)を回収するシステム
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
ASR中のプラスチックのマテリアルリサイクルを実現した
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、技術ライセンス、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
ASRプラスチックの高度マテリアルリサイクルにより、自動車リサイクル法により求められるASRリサイクル率の向上を実現
今後の実用化・事業化の見通し
・ASRはタルク含量が異なることで高剛性になるなど物性が異なり、グレード別選別回収により、物性の均一性が増す。その物性を活かし、さらに改善し、自動車を始めとする各種樹脂部品への高度利用法を提案する
・ASR由来プラスチックは、再処理事業者毎に異なる多様な性状を持つ。それらに対応し、本開発技術を川上から川下までの広範囲の事業者が容易かつ確実に使えるように、プレプラントにより使いこなし技術を研究する
・ASR再資源化業者と選別回収システムの販売に向けて交渉中であり、コンパウンド業者に向けても事業を展開していく
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社サイム |
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事業管理機関 | 公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団 |
研究等実施機関 | 株式会社バンブーテクノ 学校法人近畿大学 公立大学法人北九州市立大学 国立大学法人九州工業大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社サイム(法人番号:3290001045260) |
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事業内容 | 中古パソコンリユース、廃プラスチックリサイクル |
社員数 | 5 名 |
本社所在地 | 〒820-0609 福岡県嘉穂郡桂川町吉隈430-42 |
ホームページ | http://www.saimu-net.ne.jp/ |
連絡先窓口 | 代表取締役 土田 保雄 |
メールアドレス | info@saimu-net.ne.jp |
電話番号 | 0948-20-2081(代表) |
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