立体造形
大気汚染を軽減する船舶用尿素SCRシステムを高効率な製造を可能とする一貫製造システムの開発
滋賀県
髙橋金属株式会社
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | IMO規制に適用する船舶用尿素SCRシステムの高効率浄化反応器の開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、農業、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、低コスト化 |
キーワード | SCR触媒反応器、一貫溶接工法、船舶用エンジン |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成27年度~平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
船舶関係の大気汚染条約の発効により、船舶用ディーゼルエンジンから排出されるNOⅹ/SOⅹの低減目標のクリアが必要となり、排気ガス浄化装置である尿素SCR触媒反応器へのニーズが高くなってきている。今後、製造される新造船、および2016年以降に新造される船舶に対し規制対象となることから、浄化高効率化を図った大型の尿素SCR触媒反応器を開発をする
開発した技術のポイント
研究開発目標は、次のとおり。1圧力損失:120mmAq以下の構造、2耐圧性:1.5kPaでリーク無し、3コンパクト化・軽量化:容量/重量10%削減、4従来溶接工法の生産性2倍(総溶接時間:900分)
(新技術)
船舶用ディーゼル機関のNOx3次規制対策として、圧力損出の低減、コンパクト化、高精度化目標を達成する流体解析シミュレーション、プレス成形、溶接技術
(新技術のポイント)
流体解析シミュレーションとプレス成形、溶接技術を組合せて最適化された技術
具体的な成果
・入口ダクトから出口ダクトまでの全体としての圧力損失を50mmAqまで低減し、目標値120mmAq以下を達成
・SCRシステム耐圧検査において、容積が大きく検査所要時間が30分と長いため、エア投入から検査完了までを一貫で検査できるプログラムを開発した。これにより耐圧性1.5kPaでリークを保証
・溶接における要素技術の構築と天吊り仕様ロボットシステムの開発を行う事で、溶接生産性を従来工法の2倍とする工法を設定できた
知財出願や広報活動等の状況
【提出日】平成30年2月26日
【出願番号】特願2018-31489
【特許出願人】髙橋金属株式会社
【発明の名称】溶接装置及び溶接システム
研究開発成果の利用シーン
船舶用ディーゼルエンジンのSCR触媒反応容器
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
川下企業から受注を受け、本年度15台の出荷を行っている。今後、継続した受注が出来、5年後には年間350台の受注見込みとなっている
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・耐圧1.5KPaに耐える大型の圧力容器を最適な溶接条件で接合できる技術構築や、高精度に接合できる位置決め方式や溶接治具の開発技術を保有しています
・川下企業様へのタイムリーな納入を可能とし、最適な価格で生産が可能な一貫溶接工法を保有しております
今後の実用化・事業化の見通し
川下企業から受注を受け、本年度15台の出荷を行っている。今後、継続した受注が出来、5年後には年間350台の受注見込みとなっている
実用化・事業化にあたっての課題
事業を進める上で増加する受注数を確実に対応できるようにライン整備を図ると共に、類似機種への展開も依頼されており複数機種への対応できるライン整備
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 髙橋金属株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ |
研究等実施機関 | 滋賀県東北部工業技術センター 滋賀県工業技術総合センター |
アドバイザー | 大阪大学 名誉教授 片山聖二教授 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 髙橋金属株式会社(法人番号:9160001006765) |
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事業内容 | 精密金属プレス部品製造、プレス金型の設計・製作、精密鈑金部品製造、金属パイプ加工、電気機器、産業機械組立、環境関連機器の開発・製造・販売 |
社員数 | 320 名 |
生産拠点 | 滋賀県長浜市細江町864-4 長浜市細江町30番地 |
本社所在地 | 〒526-0105 滋賀県長浜市細江町864-4 |
ホームページ | http://www.takahasi-k.co.jp/ |
連絡先窓口 | 技術開発部 北村 博志 |
メールアドレス | h-kitamura@takahasi-k.co.jp |
電話番号 | 0749-72-4820 |
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