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複合・新機能材料

精密医療機器用チタン系部品加工用の金型材料の開発

東京都

金属技研株式会社

2020年4月24日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 精密医療機器用チタン系部品加工のための高強度、高靱性、耐熱性のある金型材料の開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護、光学機器
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)
キーワード 高純度Niナノ粒子生成技術、Niナノ粒子を複重層グラフェン内包合成する表面修飾技術、WC-Cプラズマ焼結プロセス技術、低温BN膜生成用HF-CVDプロセス技術、金型用BN膜の最適膜質制御技術
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成27年度~平成29年度

プロジェクトの詳細

事業概要

低侵襲治療の進歩とともに、難加工材であるチタン系合金材料の成形加工部品の需要が増加している。本事業では、マザーツールの金型母材として高靭性・高耐久性を有する合金素材開発のため、グラフェン複合材を用いて新機能合金の技術開発を行い、さらに耐熱離型摺動性に優れた硬質皮膜であるボロンナイトライド成膜のプロセス技術を開発し、難加工チタン系素材プレス加工での金型への焼付き防止と長寿命化の実現を図るものである

開発した技術のポイント

金型材料であるNiナノ粒子を使用しナノグラフェン炭素を分散させて焼結する方法で、高強度、高耐久性を実現し、さらに、成形加工時の焼付き防止やチタンの移着防止のためBN膜を表面にコーティングを行う技術確立する

(新技術)
・WC-Niナノ粒子
・BN膜コーティング技術

(新技術のポイント)
・ナノカーボン合成
・放電プラズマ焼結
・熱フィラメント型化学気相成長法(HFCVD法)

具体的な成果

・Niナノ粒子を複重層グラフェン内包技術により原料コストを20%超の低減、BNコーティング技術と組合せた高性能金型で既存合金の20%以上の耐久性向上を確認した
・実成形加工(凹凸の有る金型)にBNコーティング膜(SiC+hBN)を生成し、アドバイザー量産ラインで鍛造において、凝着に問題無いレベルに達した
・Ti材精密プレス成形によるマイクロ成形において、WC-C部材にBNコーティングを行った医療用部品用マイクロ金型を試作し、アドバイザーによるプレス加工評価において、量産ラインで問題無いレベルに達したことを確認した

知財出願や広報活動等の状況

広報活動:展示会などへの参加

研究開発成果の利用シーン

・内視鏡手術や腹腔鏡手術に用いる鉗子類(処置用機器)
・内視鏡用ガラスレンズの精密熱間成形加工
・各種精密自動車や電子デバイス用電子部品の成形加工

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

多くの医療器具用部材は、ステンレスが使用されている。これは、これまでのチタン材の加工技術には限界があり、設計段階でチタン材が無視されていたことによる。そこで、先ずは医療器具のエンドユーザである医者に、ステンレス製とチタン製のメリットやデメリットを十分に熟知して頂き、医療器具メーカへチタン製器具の開発を依頼して頂くように試みる。同時に、医療器具メーカへの働きかけを行う。

提携可能な製品・サービス内容

加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造

製品・サービスのPRポイント

・Coの代わりにNiナノ粒子を複重層グラフェン内包技術
・BNコーティング膜(SiC+hBN)
・Ti材精密プレス成形によるマイクロ成形
・医療用部品用マイクロ金型

今後の実用化・事業化の見通し

・商業化に向けてのコスト低減として、WC微粒子の入手性の困難(納期問題)で安価なWC粒子による開発
・金型の実用化で、Coレス超硬+BN膜の金型材を開発し、高強度材や高靱性材と組み合わせた構造のハイブリット金型の開発

実用化・事業化にあたっての課題

「事業化状況の詳細」で記載した通り、医者へのチタン製医療器具の有効性の広報活動

事業化に向けた提携や連携の希望

上記課題を解決するための「提携や連携」を希望

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 金属技研株式会社 開発企画部・主事・尾ノ井 正裕
事業管理機関 タマティーエルオー株式会社 産学官連携事業部・箕輪 雄策
研究等実施機関 株式会社ジャパン・アドバンスト・ケミカルズ 技術開発本部・取締役本部長・安原 重雄
株式会社ミッテ・インターナショナル 代表取締役・立花 昇一
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 事業化支援本部・技術開発支援部・主任研究員・森河 和雄
国立大学法人福井大学 副学長・岩井 善郎
公立大学法人首都大学東京 システムデザイン学部・機械システム工学科・教授・楊 明
アドバイザー 株式会社 小松精機工作所
株式会社 シャルマン
株式会社 精工技研

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 金属技研株式会社(法人番号:4011201010452)
事業内容 HIP・熱処理・ろう付/溶接・積層造形・成形/機械加工・検査/解析/分析
社員数 560 名
生産拠点 神奈川工場、群馬工場、茨木工場、土岐工場、千葉工場、滋賀工場、成田工場、姫路工場
本社所在地 〒164-8721 東京都中野区本町1-32-2ハーモニータワー27 階
ホームページ https://www.kinzoku.co.jp/
連絡先窓口 タマティーエルオ株式会社 山県通昭
メールアドレス yamagata@tama-tlo.com
電話番号 042-631-1325