複合・新機能材料
従来の防音性・難燃性をもち電磁波シールド率99.9%以上の反毛フェルトシート
愛知県
寺田タカロン株式会社
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 電磁波シールド機能を持ったリサイクル可能な反毛フェルトシートの開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 環境配慮 |
キーワード | フェルト、電波シールド |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成22年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本研究開発で、自動車等車輌関連業界から求められている電磁波シールド性を持ち、地球環境に優しい内装用反毛フェルトシートを開発することで、大型電気モーターなどから漏れる電磁波や外部からの電磁波をシールドし、社会的影響の低減や制御機器の誤動作の防止を実現する。また、リサイクル率100%の反毛原料に、炭素繊維などの電磁波シールド材を均一に混紡、シート化する加工技術を確立し、低コストで高性能な電磁波シールド性を実現する
開発した技術のポイント
現状と同等の防音性・難燃性で、電磁波シールド率99.9%以上の反毛フェルトシートの開発
・電磁波シールド性:周波数10mHz~1GHzの範囲で減衰量60dB以上→通常発生する電磁波の周波数帯域で電磁波シールド率99.9%以上
・防音性及び難燃性:各川下自動車メーカーから指定された規格と同等→現在生産している反毛フェルトシートと同等の性能を確保
(新技術)
・電磁波シールド性を持った製品
・価格算定と低コスト化が可能
・リサイクル率100%で、地球環境にやさしい
具体的な成果
・50dB~70dBの電磁波シールド効果が得られる反毛フェルトシートを開発
‐電磁波シールド効果が得られ、かつ低コストな素材として、炭素短繊維とアルミラメ糸を選定
‐反毛中に炭素短繊維を30wt%混紡したフェルトシートでは、周波数200mHz~1GHzで電磁波シールド効果60dB(シールド率99.9%)以上
‐反毛に炭素短繊維22wt%とアルミラメ糸とを5.8wt%混紡することで、周波数10mHz~1GHzで電磁波シールド効果50dB~70dB(シールド率99.7~99.9%以上)
・性能評価により、従来より吸音性、難燃性に優れることを実証
‐アルミ箔ポリマーシートを電磁波シールド反毛フェルトに貼り付けると吸音性が従来品よりも向上することを確認
‐炭素短繊維を反毛に8.7wt%混紡し、従来品より難燃性に優れたフェルトシートを開発
・残渣リサイクル材利用でも、電磁波シールド効果をもつフェルトシートの製造が可能
‐反毛内の未知の混紡率を推定
‐フェルト打抜き後の残渣リサイクル材を利用した場合でも、品質の安定した電磁波シールド効果が得られる反毛フェルトシートの製造が可能に
・炭素短繊維を混紡した反毛フェルトシートの電磁波シールド効果
~混紡率22.3%以上で目標であるシールド効果60dBを周波数400mHz以上クリア~
知財出願や広報活動等の状況
特許:「電磁波シールドシート及びその製造方法」(特願2010-044932)
研究開発成果の利用シーン
エコカーの反毛フェルトシートに活用することにより、従来の防音性及び難燃性を確保しつつ、電磁波シールド機能を付与することが可能
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
事業化に向けての取り組みを中断中
提携可能な製品・サービス内容
研究中断中
製品・サービスのPRポイント
・環境負荷低減:100kHz~1GHzの電磁波シールド効果
・低コスト化:従来品の反毛フェルトシートの吸音機能、難燃機能と新たな電磁波シールド機能を備えたものを、1.5倍程度の価格で提供
今後の実用化・事業化の見通し
ある一定の研究成果は得られたが、事業化に向けての取り組みは中断中です。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 寺田タカロン株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人科学技術交流財団 |
研究等実施機関 | あいち産業科学技術総合センター |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 寺田タカロン株式会社(法人番号:3180001096538) |
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事業内容 | 自動車用フェルトシートの製造 |
社員数 | 51 名 |
生産拠点 | 埋田工場(愛知県)、平和工場(愛知県) |
本社所在地 | 〒446-0007 愛知県安城市東栄町5-26-6 |
ホームページ | https://t-takaron.pc.exp.com |
連絡先窓口 | 品質技術部長 本多芳廣 |
メールアドレス | terataka@poplar.ocn.ne.jp |
電話番号 | 0566-97-8700 |
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