接合・実装
高精度、高圧、高応答性な精密ギヤポンプを用いた2液混合塗布装置による定比率混合と高精度安定吐出
岡山県
協和ファインテック株式会社
2026年1月30日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 次世代自動車の製造における軽量化とカーボンニュートラルの要求に対応したギヤポンプ式塗布装置の開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 接合・実装 |
| 対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械、食品、建築物・構造物、電池、半導体、工作機械、エレクトロニクス、化学品製造 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(使用機器削減)、高効率化(生産性増加)、環境配慮、低コスト化 |
| キーワード | 2液塗布、ディスペンサー、ギヤポンプ、シーリング、ロボット |
| 事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車業界の「マルチマテリアル化」、「異種材料接着」に伴う構造用2液接着剤に対応するギヤポンプ式2液塗布装置の開発および多関節ロボットによる塗布制御システムの構築。素材表面改質による接着技術の高度化および接着メカニズムの解明を図る研究。
開発した技術のポイント
・ロボット搭載可能なギヤポンプ式2液塗布装置
-ロボット取付に対応したギヤポンプ式2液接着剤塗布装置を開発し、サンプル出荷レベルまで完成させた装置である。
・供給変動に強い高耐圧・高精度吐出
-供給圧力・粘度変動に強く、ポンプ本体の耐圧が高いため、精密な幅・量で液切れなく高速塗布が可能である。
・構造接着の品質向上への貢献
-接着厚さが強度・長期安定性に直結する課題に対し、塗布量の適切管理と精密制御を実現し、2液接着剤を用いた構造接着の品質向上と普及促進に資する装置である。
・2液の精密混合・適用拡張
-2液を精密に扱う技術・装置を確立し、非金属製ギヤポンプ式塗布装置としての展開可能性も示した。
具体的な成果
・ギヤポンプ式2液塗布装置を開発、2液接着剤A剤およびB剤の吐出量および混合比率精度を評価し、吐出量精度および混合比率精度±5%以内を実現した。
・粒子法シミュレーションを使用し、接着剤の種類(粘度、密度)、流量、スタティックミキサ寸法から吐出時の圧力を算出可能な関係式を導出した。
・引張試験機を用いた接着強度評価を実施し、2液塗布装置で100:20~100:80までの配合比で正確に混合吐出可能であることを実証した。
・多関節ロボットを用いた2液塗布システムを構築。塗布ビードに対して、幅/高さ/断面積を3次元形状測定器で測定。ビードのバラつきが±5%以内であり、加減速時においても均一塗布が可能であることを実証した。
・各種金属素材に対し、レーザー照射による表面改質を施し、エポキシおよびウレタン接着剤の接着力向上を見出した。
・2液接着剤の混合比率とX線透過率には比例関係があり、混合比率評価に有効な測定手段を見出した。
知財出願や広報活動等の状況
・知財戦略の状況
-核となる精密ギヤポンプは自社ノウハウとしてブラックボックス化し、国内外への技術流出を防止する方針である。評価技術の確立やシミュレーション最適化、流路構成の実現を基盤に、特許・実用新案・意匠・商標・ノウハウを組み合わせた知財化と特許群化を進め、海外展開も視野に入れる計画である。
・広報・販促活動の状況
-既存顧客および共同開発先に有効性を提案・確認しつつ、展示会出展により有効性と新規ニーズを把握し、川下企業や運輸・産業・業務・家庭の構造接着分野へ販路拡大を図る方針である。増産体制の自動化や設備投資、雇用増により、メンテナンスを含む販売促進体制を構築する計画である。
研究開発成果の利用シーン
・自動車の構造接着・軽量化
-ロボット取付可能なギヤポンプ式2液接着剤塗布装置により、供給圧力・粘度変動下でも精密かつ高速に塗布でき、接着厚さ管理による強度・長期安定性向上を実現する。乾燥炉を要さない2液接着剤の普及を促し、経済性と温室効果ガス削減の両立に資する装置である。
・車載電池製造への展開
-リチウムイオン二次電池の電解液注液で、安定した定量塗布が求められる工程に非金属製ギヤポンプ式塗布装置を適用する。次世代自動車の普及による電池需要拡大に対応する用途である。
・異分野への適用
-航空宇宙、半導体、建築、全固体電池分野での接着剤塗布や難接着材料の接合に有効である。建築では耐震・免振性能を備えた接合の実現に寄与する。
・精密混合・品質安定化
-2液の精密混合技術として、食品、化粧品、医薬品分野における品質安定化手段として活用可能である。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
本事業はロボット取付可能なギヤポンプ式2液接着剤塗布装置のサンプル出荷レベル品を完成し、事業化段階に到達している。販売は既存顧客・共同開発先への提案と展示会でのニーズ獲得から開始し、自動化投資と人員拡充で増産体制を構築する計画である。売上目標は2027年3億円(30台)、2030年15億円超(150台)である。アドバイザーからは装置完成度の高さと顧客要求反映フェーズへの移行が評価されている。知財はギヤポンプのブラックボックス化と特許群化で保護する方針である。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
・精密・高速な2液塗布を実現
-供給圧力・粘度変動に強く、ポンプ本体の高耐圧により精密な幅・量で液切れなく高速塗布できる装置である。構造接着に必須の塗布量管理・精密制御に適し、品質向上に寄与する。
・ロボット取付対応の実装容易性
-ロボット取付可能な設計で、生産ラインへの導入・自動化展開が容易である。サンプル出荷レベル品として完成している。
・2液接着剤普及の推進力
-2液接着剤の課題である品質確保を支援し、構造接着技術の実装と普及を加速する装置である。
・環境負荷低減と経済性
-乾燥炉を必要としない2液接着剤の活用を高精度塗布で後押しし、自動車産業における経済効率化と温室効果ガス削減の両立に貢献する。
今後の実用化・事業化の見通し
・実用化の確度
-ロボット取付対応のギヤポンプ式2液接着剤塗布装置はサンプル出荷レベルに到達しており、供給圧力・粘度変動に強い高精度塗布により構造接着の品質要求に応える素地が整った段階である。アドバイザー評価も高く、顧客ニーズ反映フェーズに入っている。
・市場展開の方向性
-EV普及・車体軽量化要求を背景に自動車分野での需要拡大が見込まれる。とりわけ常温で短時間硬化可能な2液接着剤利用を後押しし、塗装の乾燥炉を経由しない車載用電池の製造工程では2液放熱剤や2液充填剤への展開を、Liイオン電池の製造では非金属製ギヤポンプによる電解液注液への展開を図る。航空宇宙、半導体、建築、全固体電池、食品、化粧品、製薬等への横展開の可能性も高い。
・事業化計画と目標
-既存顧客提案と展示会出展で販路を拡大し、自動化投資と人員拡充で量産体制を整備する。売上目標は2027年3億円(30台)、2030年15億円強(150台)である。知財はブラックボックス化と特許群化で優位性を確保する。
実用化・事業化にあたっての課題
・技術面の課題
-2液接着剤を一定比率かつ均一に混合した状態で塗布することが本質的課題である。塗布量の高い定量性と、供給圧力・粘度変動に対する安定性を同時に満たす必要がある。
・市場導入の課題
-自動車分野は評価・検討に長期間を要し、刈り取りが先になる可能性が指摘されている。どの接着剤・使用条件がギヤポンプと相性が良いかの知見蓄積と、客先ニーズを反映したアプリケーション提案が求められる。
・量産・販売体制の課題
-販路拡大と並行して、自動化の推進、設備投資、雇用増を含む増産体制およびメンテナンス体制の整備が必要である。展示会等での有効性検証と新規ニーズ把握を販売戦略に結び付けることが課題である。
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 協和ファインテック株式会社 岡山本社 企画開発部 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人岡山県産業振興財団 ものづくり支援部 研究開発支援課 |
| 研究等実施機関 | 協和ファインテック株式会社 岩国産機事業部 公立大学法人岡山県立大学 情報工学部 情報システム工学科 岡山県工業技術センター 応用技術部 金属材料科 |
| アドバイザー | 株式会社神戸製鋼所 三菱自動車工業株式会社 プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 協和ファインテック株式会社(法人番号:7260001002095) |
|---|---|
| 事業内容 | 精密ギヤポンプをコア技術として、産業機器、医療機器、環境装置など、幅広い分野で事業を展開 |
| 社員数 | 247 名 |
| 生産拠点 | 岡山県岡山市、山口県岩国市 |
| 本社所在地 | 〒704-8193 岡山県岡山市東区金岡西町948-9 |
| ホームページ | https://www.kyowa-ft.co.jp/ |
| 連絡先窓口 | 企画開発部 係長 山口 俊輔 |
| メールアドレス | shunsuke_yamaguchi@kyowa-ft.co.jp |
| 電話番号 | 086-206-3606 |
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