測定計測
半導体検出器を超える性能を持つエネルギー超高分解能X線検出器システム
大阪府
株式会社テクノエックス
2020年3月27日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高い検出効率と高速性を兼ね備えたエネルギー超高分解能X線検出器システムの開発 |
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基盤技術分野 | 測定計測 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、産業機械 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成26年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
蛍光X線分析装置、分析電子顕微鏡などの特性X線を利用する分析分野では、エネルギー分解能の優れた半導体検出器が広く用いられている。しかし、その分解能は多くの応用において不十分であり、より高分解能のX線検出器が強く求められている。本研究開発では、超伝導直列接合を用いてエネルギー分解能が半導体検出器より6倍以上優れており、しかも高検出効率と高計数率を兼ね備えた実用性の高いX線検出器システムを開発する
開発した技術のポイント
半導体検出器に匹敵する検出効率と高い計数率が可能で定量分析の高い精度を得るに適しており、かつ使用の容易な実用性の高いエネルギー超高分解能検出器システムの開発を目指す
(新技術)
超伝導直列接合検出器素子と冷凍機及び信号処理回路からなる取扱いの容易な高性能検出器システム
(新技術の特徴)
半導体検出器に匹敵する検出効率と高い計数率、定量分析の高い精度、高い実用性
具体的な成果
・超伝導直列接合検出器素子の高性能化課題への対応
‐超伝導トンネル接合の特性改善により、検出器素子の信号電荷を4倍に増大、ノイズを0.79倍に低減した
・信号処理システムの高性能化課題への対応
‐4チャンネルの信号対応の前置増幅器を開発し、LISTモードで使えるように信号処理回路の改良した‐位置依存性補正を高速化するために信号処理プログラムの改良を行い、補正計算の速度を約3.5万個/秒から15万個/秒へと大幅に改善した
・冷凍機の改造とスノート構造の開発課題への対応
‐使いやすさと信頼性および高性能化を同時に達成できるポリキャピラリーX線レンズ方式のスノートを開発した
研究開発成果の利用シーン
・エネルギー高分解能X線検出器システム
・検出素子
‐超伝導直列接合検出器素子の設計や作製プロセスを改善
実用化・事業化の状況
製品・サービスのPRポイント
・従来のX線用高分解能半導体検出器よりも数倍以上優れたエネルギー分解能を半導体検出器と同等な高検出効率と高検出効率の超伝導直列接合検出器で実現
・超伝導直列接合検出器素子と冷凍機及び信号処理回路からなり取扱いが容易
・従来の素子と比べて信号対雑音比を向上させた検出素子を装備
今後の実用化・事業化の見通し
・無冷媒全自動ヘリウム3冷凍機の導入と改造、また信号処理回路、ソフト、検出器評価装置などもそれぞれ実用的な試作装置を構築することができ、超伝導直列接合検出器を利用した検出器システムの実用性の高さが示された
・近年中に超伝導体検出器システムの販売を開始する予定である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社テクノエックス |
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事業管理機関 | 株式会社テクノエックス 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究等実施機関 | 株式会社日本電研 富士コンピューター株式会社 国立研究開発法人理化学研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社テクノエックス |
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本社所在地 | 〒533-0033 大阪府大阪府大阪市東淀川区東中島5-18-20 |
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