測定計測
畜産業界のSDGsに貢献
茨城県
株式会社ノア
2022年1月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 3Dデータを活用したハンディタイプの産業動物用コンディションスコアリング装置の開発 |
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基盤技術分野 | 測定計測 |
対象となる産業分野 | 農業 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | 非接触体重測定、3Dスキャナ、ハンディ、三次元計測 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成30年度~令和2年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
畜産業界では、近年、家畜の状態スコアリングや体重計測の実施により健康を管理して、作業効率や出荷商品の付加価値の向上を目指す機運が高まっている。しかし、スコア評価や体重推定は目視で行われるため、豊富な経験や資格が必要とされ、簡単にはスコアリングできない。そこで、本事業では人のスキルに依存しない測定装置として非接触かつハンディな家畜用コンディションスコアリング装置を開発し、家畜の健康管理を容易にする
開発した技術のポイント
・片手操作型ハンディスコアリングデパイスの開発
-片手で持ち、片手のみで撮影操作が可能な装置(GUNタイプ等)を開発する。
-運びやすいように、最長辺が20cm以内とする。
-重量が1.2kg以内である。
・体重推定精度向上への対応
-豚牛馬の体重誤差率士3 %以内を達成する。
・統計的解析技術とAl技術を融合したRFS自動解析技術の開発
-相関係数0.7以上のパラメータを抽出する。
-システムの実現・評価を実施する。
具体的な成果
・片手操作型ハンディスコアリングデパイスの開発
-前年度試作したGUNタイプの片手操作が可能な体重測定装置の改良試作を行った。
最終的に、サイズは最長辺186m、重量0.9kgを実現し、目標を達成した。
・体重推定精度向上への対応
-豚に関しては、平均絶対誤差率2.6%、牛に関しては、平均絶対誤差率2.8%となり、目標を達成した。
馬に関しては、平均絶対誤差率が3.6% となり目標は未達となった。
-データ出力時間の高速化にも取り組み、テータ出力時間は3秒程度とすることができた。
・統計的解析技術とAl技術を融合したRFS自動解析技術の開発
-RFS推定の結果は、誤差最大値0.35、抽出した最適パラメータの凹み量とRFSの相関係数は0.7となっており目標を達成した。
-RFS値の経時変化量に着目し、疾病との相関を見出す仕組みを構築した。
その結果、疾病の予測確率を70%まで上げることができた。
研究開発成果の利用シーン
豚舎や牛舎運営の効率化・省力化のため、様々なスコアリングシステムが導入されているが、専門の鑑定員によるスコアリングが必要になるなど、必ずしも簡易に導入・運用できるシステムにはなっていない。
今回、開発・製品化しようとしている体重推定装置や体乳牛管理用システムは、ITを活用し簡易に家畜管理を可能にする。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
豚用の体重推定装置は2021年5月に販売を開始した。
乳牛用RFS推定装置および乳牛管理用システムは、研究農場での試験運用を始めている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作
製品・サービスのPRポイント
体重推定装置を用いることでより正確に格付けを行うことができる。その結果、例えば豚の格付けにおいて、これまで並と格付けしていたものが中になったり、中が上になる。平均的な2000頭/年を出荷する養豚業者においては、年間当たり約70万円の利益が見込める。本装置への投資コスト50万円を1年で回収できる。
乳牛用RFS推定装置および乳牛管理用システムによって、乳牛の病気を推定できる。
乳牛1頭当たりの平均乳量は約7500kg、約60円/kgである。つまり、年間1頭当たり45万円の収益を生み出す。
平均的な飼育頭数は80頭であることから、3600万円が酪農業者の平均的な売り上げとなる。
酪農では、病気への罹患や人為的・機械的トラブル、管理不十分などの理由により、経済的損失が生じている。
仮に5%とすると、平均的な業者においては、180万円の損失に該当する。これらの損失のうち半分が、本システムにより未然に防げると仮定すると、その額は90万円になり、機器費用の60万円は1年で回収できる。
今後の実用化・事業化の見通し
体重推定装置に関しては、2021年5月より、販売を開始している。順調に拡販していき、令和6年度に販売数量480台、売り上げ2億4千万円を目指している。
乳牛用RFS推定装置および乳牛管理用システムは、本年度サンプル品出荷、令和4年度より販売開始を目指す。令和7年度には販売数量480台、売り上げ約2億8千万円を目指している。
実用化・事業化にあたっての課題
体重推定装置は、販路拡大が課題である。
乳牛用RFS推定装置および乳牛管理用システムは、製品の説明や効果アピールをし、プロモーションをしつかりと行う必要がある。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社ノア 北海道技術開発センター |
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事業管理機関 | 国立大学法人帯広畜産大学 研究支援課 |
研究等実施機関 | 株式会社ホクチク 営業部 松谷陽介 国立大学法人帯広畜産大学 畜産フィールド科学センター 川島千帆 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構畜産研究部門 畜産研究部門 大森様 |
アドバイザー | 有限会社松井畜産 代表取締役 松井 晃一 マツイ経営コンサルティング事務所 代表 松居 正道 北海道富士平工業株式会社 統括 鈴木規由 富士平工業株式会社 顧問 寺本清 株式会社ポータス 横濱拓哉 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社ノア(法人番号:2050001016047) |
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事業内容 | 製造業およびソフトウェア設計業 |
社員数 | 7 名 |
本社所在地 | 〒305-0044 茨城県つくば市並木3丁目17-6 |
連絡先窓口 | 長枝 浩 |
メールアドレス | nagaeda@kknoa.co.jp |
電話番号 | 029-859-1577 |
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