文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. 播州織の伝統技法のスワイベル織により、無縫製織物ドレスを低コスト・短納期で製作することを可能に!

複合・新機能材料

播州織の伝統技法のスワイベル織により、無縫製織物ドレスを低コスト・短納期で製作することを可能に!

兵庫県

株式会社片山商店

2020年4月9日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 刺繍織(スワイベル織)による無縫製織物ドレス実用化の研究開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
対象となる産業分野 医療・健康・介護
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成22年度~平成23年度

プロジェクトの詳細

事業概要

衣料・生活資材に関する事項の川下製造業者には、社会の多様化に呼応したア.高感性化のニーズがある。当該提案者は、伝統的な刺繍織(スワイベル織)の原理を利用して「世界初の無縫製織物ドレス=オーダーメイド」の製造技術を開発したが、「筬等の損傷=高コスト化」「織段=縫製品位の下落」等の課題が残った。これらの課題を解決し、実用化を可能にする技術を確立する

開発した技術のポイント

技術開発した無縫製織物ドレスを実用的な水準に引き上げ
・生産コストの削減→高コスト化に繋がる事故・部品の破損を回避
・織段の防止→新機構及びソフトウェア開発によって対応
・着用感の改善→従来の織物と同等の着用感(衣服内気候・衣服圧・風合い)に改善
(新技術)
<伸縮織物を用いた布チェーン>
・新しいスワイベル装置を含む機構を開発し、機械の誤作動を回避
・クランク筬打ちをカム筬打ちに変更することで、織段を防止
・織条件を均一化するソフトウェアにより品質安定
・高付加価値製品に必要な「高着用感」を確保

具体的な成果

・スワイベル装置の新たな機構を開発
-従来のスワイベル装置が「織機の運動機構」「スワイベル装置の運動機構」を別個に電気制御していたため、電気ノイズやスワイベル糸の絡みによる誤作動、それに起因する筬やスワイベル装置の破損が発生しやすかった
-解決のため、「織機の運動機構」に連動する新たなスワイベル装置を開発、運転の安定性が向上
・織段を防止する、筬打ち方式の変更およびソフトウェアの開発
-従来方式の筬打ちはクランク運動のため、スワイベル糸の挿入前後1回ずつに減速しながら空打ちしているため、織段が生じやすい
-カム方式で筬打ち運動を駆動させ、筬打ち状態及び筬の最後退位置での待機時間を長くし、緯糸の打込み時間を長時間化
-織段の発生抑制や、織段をデザインに逆利用するための意図的な発生など、動作を制御するソフトウェアを開発
・ドレスとしての性能を評価
-一般のドレスシャツ地に比べ、通気抵抗、熱伝導特性、熱損失(特に水分に関わる熱損失)がやや大きい。熱を通しやすく保温性が小さいので、夏の衣料に適する
-布の厚みはこれまでのドレスシャツ地とあまり変わらないが、重量が軽い。曲げやせん断特性が小さくやわらかい性質を持つ
-風合い評価結果については、SHARIが大きいことから夏の衣料としての風合い評価が高い

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・H26年度の実用化に向けて補完研究中
・無償試作機あり(織機)

製品・サービスのPRポイント

・ロス削減→織りながら縫製する=生地のロスがなくなる
・低コスト化→生地のロスを削減する縫製法の導入により、低コスト化が可能
・多品種少量生産→一枚ずつ違う製品(衣服等)を簡単に生産することができる

今後の実用化・事業化の見通し

川下企業を対象とした製造方法見学等を実施するとともに、実用化に向けた補完研究を並行して実施している
・サポイン事業終了後は、川下企業に無縫製織物ドレスの製造方法見学を行っている
・機械装置の耐久性等の試験、無縫製織物ドレスの物性試験を行って実用化に向けた補完研究を行う
・平成26年3月の実用化を目指す。実用化後は、国内有名デザイナーのブランドに採用してもらうべく、サンプル等製造の確立を目指す

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社片山商店
事業管理機関 公益財団法人新産業創造研究機構
研究等実施機関 桑村繊維株式会社
播州織工業協同組合
国立大学法人神戸大学
兵庫県立工業技術センター 繊維工業技術支援センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社片山商店
事業内容 繊維機械の開発、販売、メンテナンス
本社所在地 〒677-0015 兵庫県西脇市西脇1130-6
ホームページ http://www.katayama-s.co.jp
連絡先窓口 代表取締役 片山象三
メールアドレス katayama@katayama-s.co.jp
電話番号 0795-22-2613