複合・新機能材料
有害化学物質を使用せずに軽量化を実現可能なマグネシウム合金の更なる機能性向上に成功!
岡山県
堀金属表面処理工業株式会社
2020年4月12日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | フォトニクスを用いた高性能マグネシウム製品のクローズド製造プロセスの創成 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
軽量化によるCO2削減が可能なマグネシウム部材について、陽極酸化処理及びレーザ加工技術を応用し、耐久性ならびに意匠性に優れた表面加工技術を開発するとともに、新規な高強度材料の開発も行い、高性能化を図る。さらにリサイクルを実現するため、使用済品へのレーザクリーニングによる塗膜等の付着物除去加工技術を開発し、素材コストの低減および安定供給のためのクローズド製造プロセスを構築する
開発した技術のポイント
エコ材料として注目されているマグネシウム部材の既存性能(耐食性、導通性、意匠性、耐摩耗性)の向上および、AZ91Dマグネシウム合金より高強度な合金開発とより一層の軽量化を図る
(新技術)
・高機能化学合成技術の高度化、レーザ加工技術の融合によるこれまでにない性能を有する新規表面処理技術を開発する
・レーザクリーニングによる使用済み製品のリサイクル技術を高度化する
(新技術の特徴)
・薄型成型技術が確立し、生産性向上、材料強度向上に寄与する
・表面処理技術開発により導電性、意匠性、耐食性、耐摩耗性が向上する
・レーザ除去処理の高速化と市販の成型品と同等の性能が確保される
具体的な成果
・薄型成形技術の確立および表面処理技術の高度化
‐AZ91Dマグネシウム合金にカーボンを添加した合金設計を行い、機械的性質(0.2%耐力規格値の20%以上、伸び50%以上)が向上し、湯流れ性も向上した
‐マグネシウム合金への均一な着色が可能となった
‐難燃耐熱合金に対して開発した特殊前処理と陽極酸化処理により塩水噴霧試験による耐食性500時間を達成した
‐耐摩耗性に優れた表面処理皮膜の開発により、従来品よりも摩擦係数を30%以上、摩耗量20%以上低減した
・レーザクリーニング技術を活用したリサイクルシステムの構築
‐マグネシウム市中屑の表面に付着した有機物をレーザクリーニングにより分離・除去し、溶解・鋳造から表面処理・塗装までのリサイクルシステムを構築し、市販品と同等の性能を得た
研究開発成果の利用シーン
・カーボン添加マグネシウム合金チップ(UH合金)
・高強度薄肉マグネシウム成型品
・Ca、Y、希土類元素が添加された特殊なマグネシウム合金への高耐食陽極酸化処理
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・カーボン添加のマグネシウム合金は家電大手メーカより採用希望の連絡があり、現在商品化に向けて活動中である
・耐摩耗性の向上したマグネシウム製品や難燃性マグネシウム合金の高耐食性向上製品、耐摩耗性向上製品については、既に複数のメーカから試作依頼がきており、製品化に向けて活動中である
製品・サービスのPRポイント
・エコ材料であるマグネシウム合金の高性能化の実現により、軽量化による燃費向上や環境負荷の低減に寄与
・マグネシウム合金製電子機器フレームなどの高強度薄肉化の実現により、製品の小型化、耐久性向上に寄与
‐最小厚さ0.28mmの成型品の作製が可能となった
‐強度は0.2%耐力規格値の20%以上を達成した
‐合金元素の均質化により耐食性が向上した
・各種マグネシウム合金への高機能表面処理の実現により、製品の耐食性、耐摩耗性向上だけでなく、意匠性の向上も可能となり、製品価値向上に貢献
‐特殊合金の耐食性が向上した
‐耐摩耗性に優れた表面処理皮膜の開発により、従来よりも耐摩耗性が向上した
‐均一な着色が可能となった
今後の実用化・事業化の見通し
・電子機器ならびにレジャー関連部材用チクソモールドマグネシウム成型品へ開発チップを適用(PC、カーナビ、釣り具等)していく予定である
・次世代高速輸送車両向けCa添加難燃性マグネシウム部材へ開発陽極酸化処理を行う予定である
・携帯電話中継ボックス用マグネシウム部材への陽極酸化+レーザハイブリッド処理の適用を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 堀金属表面処理工業株式会社 岡山工場 |
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事業管理機関 | 公益財団法人岡山県産業振興財団 |
研究等実施機関 | 日本サーモケミカル株式会社 岡山工場 アーク岡山株式会社 岡山県工業技術センター 学校法人加計学園岡山理科大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 堀金属表面処理工業株式会社 |
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事業内容 | マグネシウム合金のチップから成型した製品に高耐食性陽極酸化処理を実施。耐久性向上による製品化マグネシウム合金のレーザクリーニングによるリサイクルシステムの構築 |
本社所在地 | 岡山県高梁市落合町阿部2904 |
ホームページ | http://www.horikinzoku.co.jp |
連絡先窓口 | 岡山工場取締役工場長 相良伸幸 |
メールアドレス | sagara@horikinzoku.co.jp |
電話番号 | 0866-22-0635 |
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