表面処理
マイクロ波液中プラズマめっき法の開発を通じて、希少金属を使用した金属触媒の大量生産が可能に
東京都
アリオス株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 金属担持触媒製造のための新しいめっき技術および担持触媒ペースト |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、電池、化学品製造 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
固体高分子形燃料電池では普及に向けた低コスト化、高機能化が課題になっている。そこで白金等希少金属の使用量低減及び代替金属使用などのめっき技術が要望されている。低コスト化・高機能化の実現には電極触媒の微細化が必要である。しかし現在開発されている液相還元法では不純物により触媒活性低下が起こるため、液中プラズマめっき法による高速・低コストかつ高純度の触媒製造技術を確立する
開発した技術のポイント
燃料電池電極に使用される金属担持触媒において、白金等希少金属の使用量削減のためのめっき技術の改良及び向上並びに当該白金等希少金属に代替する材料によるめっき技術を開発する
(新技術)
主に液中で、金属ワイヤからマイクロ波液中プラズマにより金属原子を直接蒸発させ、液に分散あるいは基板に固着させた担持物へ付着させる技術を用いた金属担持触媒を開発する
(新技術の特徴)
・金属からナノ粒子、金属担持物を直接生成できる
・粒子は結晶化しており、高性能が期待される
・熱プロセスで、経年による凝集が少ない
具体的な成果
・マイクロ波液中プラズマ装置の改良
‐電極の改良及び材料の自動供給方法を開発した
‐マイクロ波電源の最適化を行った
・最適な生成条件の探査
‐塩化白金酸より生成した白金担持カーボン(化合物イオン還元法)の開発を行った
‐白金電極より生成した白金担持カーボン(電極金属蒸発生成法)の開発を行った
・市場動向と川下企業との折衝、協力企業へのサンプル配布及び評価
実証試験および企業化の実施
研究開発成果の利用シーン
・主に燃料電池向けの白金担持触媒
・マイクロ波液中プラズマ装置
・ナノ粒子生成、化合物合成及び分解、水質浄化など液中プラズマ応用一般に関する技術、装置
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・マイクロ波液中プラズマ装置の様々な改良を実施し、結果的に実験機として外販可能な状態である
・マイクロ波液中プラズマの実用評価として、白金担持触媒を作成し性能評価を実施した結果、高い触媒能が示唆され、市販品よりも優位な性能が期待された事などが見いだせた
製品・サービスのPRポイント
・金属担持触媒を製造する際の環境負荷の低減と廃液の処理コストなどの削減に貢献
・金属担持触媒の直接合成が可能になったことによるコスト削減が可能
・化学合成法では実現できない異種材料同士の組み合わせの提供が可能
‐液中プラズマにより、金属担持物を合成する方法は2つあるが、金属棒にプラズマを作用させてナノ粒子を直接得る液中プラズマによる金属担持触媒製造は、上記のメリットがある
・市販品と同等の性能を持ちつつ、触媒の性能劣化を低減
‐白金担持触媒は、実際に燃料電池セルを組立て、市販の白金担持触媒と同等の性能が得られることを実証した
‐さらに、本製造法は熱プロセスであり、経年による白金ナノ粒子の凝縮が少ないことが見いだされており、使用中の性能低下が少ないことが予想される
今後の実用化・事業化の見通し
・燃料電池用途に関しては、共同研究あるいは技術ライセンス供与先を募集している
・ナノ粒子生成、化合物合成及び分解、水質浄化等については、現在、当社内で研究開発を継続中であり、これら技術供与およびサンプルテストなどを随時受け付けている
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | アリオス株式会社 |
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事業管理機関 | 株式会社キャンパスクリエイト |
研究等実施機関 | 国立大学法人北海道大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | アリオス株式会社 |
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事業内容 | 真空計、分子線セル、プラズマ・ラジカル・イオン源、実験用装置、半導体製造装置の設計・製造・販売 |
本社所在地 | 東京都昭島市武蔵野3-2-20 |
ホームページ | http://www.arios.co.jp/ |
連絡先窓口 | 開発部 佐藤 |
メールアドレス | ssato@arios.co.jp |
電話番号 | 042-546-4811 |
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