表面処理
有害物質フリー!WEEE/RoHS指令対応
超臨界CO2を用いた新しいめっき前処理技術!
岩手県
株式会社SR開発
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超臨界CO2複合システムによる有害物質フリーめっき前処理技術の開発 |
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基盤技術分野 | 表面処理 |
対象となる産業分野 | 自動車、スマート家電 |
事業化状況 | 研究中止または停滞中 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
WEEE/ROHS指令における有害物質フリーの要請により六価クロム等を含む製品の製造、販売及び流通が禁止され、めっき製造工程においても六価クロム等を用いないプロセスでの製造が求められている。本開発は、超臨界CO2による脱脂と超音波を併用したエッチング、UVエキシマ照射による表面改質により密着強度を表面の粗さによる物理的効果と樹脂表面の化学結合効果による相乗効果で実現し、かつ廃液排水処理のないめっき前処理技術を開発する
開発した技術のポイント
有害物質を使用せずに従来と同等以上の性能を発現するめっき前処理技術の開発
・超臨界CO2による脱脂と超音波を併用しためっき前処理技術を開発
→六価クロム等の有害物質:不使用
→工業洗浄水:不使用
(新技術)
超臨海CO2複合システム
・六価クロム等の有害物質を含まない
・工業洗浄水を使用しない
・1-2工程・密着強度は従来と同等以上
具体的な成果
・有害物質を使用しないめっき前処理システムを開発
‐めっき前処理における実用大型超臨界CO2複合システム洗浄装置を開発
‐超臨界CO2による脱脂と超音波を併用したエッチングにより有害物質を使用しない
‐さらに、従来、大量に使用されている工業洗浄水を使用しない
・従来手法と同等以上の密着強度を達成‐前述の装置で、めっき前処理工程を経て、めっき後処理工程を付与し性能評価を実施‐各種条件での試験の結果、ABS樹脂板の全面を銅めっきすることに成功
‐めっき工程(後工程)との組み合わせで六価クロムを使用した従来手法と同等以上の密着強度を達成(Pd吸着量:0.3mg/dm2以上、密着強度:0.8KN/m以上)
・自動車実装部品による実証実験を実施
‐自動車実装部品のめっき前処理のテストを実施
‐超臨界CO2複合システムによるABS樹脂のエッチンクプロセスを確立(凹凸サイズ:20~100nmの効果、1~2工程)
知財出願や広報活動等の状況
・特許:「超臨界CO2複合システムによる有害物質フリーめっき前処理技術の開発」(特願2010-123998)
・出展:とうほく6県自動車関連技術展示商談会(H22.10愛知県刈谷市)、とうほく6県新技術・新工法展示商談会(H24.1愛知県名古屋市)
研究開発成果の利用シーン
めっき工場部品製造ラインの一部(めっき前処理)として組み込まれ、有害物質と工業洗浄水の不使用で、排水廃液処理費・設備費が約25%程の削減を見込む
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H24年度の実用化を目指し、研究を継続
・30L超臨界CO2試験装置の試作機(無償)、100L大型超臨界CO2試験装置の試作機(有償)
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化:高額な排水処理設備費・処理費用が0円
・環境負荷低減:めっき前処理に有害物質を使用しない為、WEEE/RoHS指令に対応
今後の実用化・事業化の見通し
補完研究を実施するとともに、国内外の販路を開拓
・開発した技術をベースにABS樹脂材料を中心に技術提携先の前処理条件や自社サンプルにおいて引き続き補完研究を実施
・H23年3月に東北経済産業局の販路ナビゲーター支援事業に選出され、国内展開を進捗中
・米国においてH24年1月新カンパニーを設立し海外市場において超臨界処理技術等の販路開拓を遂行中
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社SR開発 |
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事業管理機関 | 公益財団法人いわて産業振興センター |
研究等実施機関 | 国立大学法人岩手大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社SR開発 |
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事業内容 | 二酸化炭素溶媒洗浄装置の開発・プロセス設計・装置設計・製作・販売・洗浄試験・技術指導、超臨界流体試験装置の開発・プロセス設計・製作補助・技術指導、有機めっき前処理(開発・試験・技術指導・委託処理)、二酸化炭素洗浄(開発・試験・技術指導・委託処理) |
本社所在地 | 〒025-0312 岩手県花巻市二枚橋5-6-38 花巻第一工業団地テクノパーク内 |
ホームページ | http://www.srkaihatsu.co.jp |
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