精密加工
ワンマシン完結型の加工システムにより多機能光学シート加工工程を1/4に集約
新潟県
株式会社南雲製作所
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 複数工程で製作される情報家電向け多機能光学シート用成形金型の革新的工程集約化を実現させる超精密微細切削システムの構築 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 情報通信、スマート家電、工作機械 |
事業実施年度 | 平成19年度~平成21年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
多機能光学シート用超精密金型は研削、研磨、放電、超精密研磨、手仕上げ加工の5工法を経て製造しているが、川下企業からの一層の短納期、低コスト化と更なる超精密・微細化要求に応えられない状況にある。本提案は前述課題の解決には微細工具を前提とした超精密・微細超高速切削技術による工程集約が有効手段と考え研究開発を計画するもので、究極の工程集約となるワンマシン完結型の超精密・微細金型加工システムを構築する
開発した技術のポイント
「ワンマシン完結型」の超微細・精密切削システムを開発し、納期・コストの短縮・軽減
・機上工具刃先計測精度:±0.3μm、3次元形状加工形状精度:±0.5μm
→超精度化・微細化に対応
・工程集約率=1/4、納期短縮率=1/4、コスト低減率=1/2、生産技術者効率=150%
→1台のマシンで金型制作の全工程を実施し、短納期・コスト削減を実現
具体的な成果
・高精度な金型成形技術を確立
・超精度化・微細化に対応した金型加工技術を開発・機上工具刃先計測精度:0.3μm以内、3次元形状切削加工精度:-0.2~+0.5μmを達成
・平面鏡面切削加工技術:粗さ精度(RzJIS)0.024μm、3次元鏡面切削加工技術:粗さ精度(RzJIS)0.046μmを達成
・ワンマシン完結型の金型制作プロセスを実現
・工程数を大幅に削減し(8工程→2工程)、目標達成
・納品までにかかる時間を40%以上カット(80時間→43時間)
・生産コストを半減し(90万円→40万円)、目標達成
・生産技術者効率130%(60時間→46時間)
知財出願や広報活動等の状況
論文:平石誠、宮口孝司、石川淳、斎藤博、西口隆,「cBNボールエンドミルを用いた焼入鋼の鏡面加工」,先端加工,第28巻,第1号,(2010),p79
研究開発成果の利用シーン
超精密・微細切削加工技術を活用した各種の精密機械・装置に、ワンマシン完結型の超精密・微細金型加工システムを応用することにより、納期短縮・コスト削減を図る
実用化・事業化の状況
今後の実用化・事業化の見通し
微細・高精度の加工技術を、新たな分野でも展開
・当初予定していた、携帯電話のタッチパネルに用いる多機能光学シートとしての展開は、ニーズ減少により回避
・微細・高精度の加工技術を活用して、「太陽光発電用球状セル金型の開発」など、川下企業のニーズに幅広く対応
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社南雲製作所 三和工場 |
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事業管理機関 | 株式会社南雲製作所 |
研究等実施機関 | 株式会社有沢製作所 稲田技術士事務所 新潟県工業技術総合研究所 国立大学法人新潟大学 学校法人日本大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社南雲製作所 |
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本社所在地 | 〒943-0225 新潟県上越市三和区野5823-1 |
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