文字サイズ
標準
色の変更

研究開発された技術紹介

  1. トップ
  2. 研究開発技術検索
  3. ECO対応したプラズマ工法

複合・新機能材料

ECO対応したプラズマ工法

神奈川県

パーカー熱処理工業株式会社

2020年3月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 高耐久性浸炭部材の量産を可能とする浸炭複合加工プロセスの開発
基盤技術分野 複合・新機能材料
事業実施年度 平成18年度~平成20年度

プロジェクトの詳細

事業概要

自動車メーカーはエンジンの高性能化や小型軽量化を達成するために動力伝達部品の高強度化を求めている。浸炭複合加工(浸炭部材のコーティング)処理による疲労強度、耐摩耗性等の向上が期待されているが、これら部品に適用するためには浸炭層の高炭素濃度化を図ると共に皮膜の密着力の向上が必要である。本研究では浸炭複合加工処理を開発し、動力伝達部品の高強度化と共に低コスト化を目的とした量産技術を開発する

開発した技術のポイント

プラズマを利用した、熱処理とコーティング技術を統合した新しい複合加工技術を開発した。従来処理と比較して、ピッチング(表面剥離)発生までの耐久寿命が8倍、歯元での高負荷に対する強度が45%向上した。
(新技術)
<開発目標>
・炭化物を析出させた浸炭層の形成によって高強度化を実現する
・密着性の良好な炭素皮膜を被覆することによりフリクション低減を実現する

具体的な成果

開発した浸炭複合加工プロセスは以下の特徴を有する。
・浸炭処理時間を40%以上(従来比)短縮
・摩擦係数0.1以下のコーティング
・焼戻し温度(200℃)以下でのコーティング
・環境対応を可能とする熱処理とコーティング
・浸炭・コーティングの連続処理が可能な単一装置

知財出願や広報活動等の状況

特許出願数:1件

実用化・事業化の状況

今後の実用化・事業化の見通し

・川下ユーザーにおける設備投資意欲の回復は、早々には望める状況ではないが、CO2排出削減などの地球環境問題の高まりによる設備置換えをビジネスチャンスとしたい。
・川下ユーザーにおけるハイブリッド車あるいは電気自動車の市場投入の動きを見据えて、参画機関である日産自動車株式会社からの情報提供を受けるとともに、他の自動車メーカーからの情報入手に努める。
・新たなニーズの発掘を模索中。

実用化・事業化にあたっての課題

・硬質皮膜の密着性をさらに向上する技術の改良
・電気自動車用としてのニーズ対応

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 パーカー熱処理工業株式会社
事業管理機関 合同会社プラズマ熱処理センター
研究等実施機関 株式会社中日本炉
中日本炉工業株式会社
日産自動車株式会社
日本パーカライジング株式会社
島根県産業技術センター
国立大学法人島根大学
公立大学法人大阪(大阪府立大学)
合同会社プラズマ熱処理センター
次世代技術研究開発センター
アドバイザー 東京工業大学、仙台高等専門学校

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 パーカー熱処理工業株式会社
本社所在地 〒210-0822 神奈川県川崎市川崎区田町3-13-10