機械制御
世界初の自動減速・大推力電動クランプユニットの開発
兵庫県
サイエンティフィックテクノロジーズ有限会社
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 2段階作動方式リニア駆動ユニットの実用化 |
---|---|
基盤技術分野 | 機械制御 |
事業実施年度 | 平成18年度~平成19年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
日本の生産方式の主流である1個流し生産ラインにおいて多用される位置決め・クランプ機構を、新しいリニア駆動機構の概念を用いて、コンパクトで安価、安全性が高く、省エネルギー性を持つ「2段階作動リニア駆動ユニット」によって実現する。「2段階作動リニア駆動ユニット」は、負荷が小さい時は高速移動し、クランプ位置になれば自動減速して大推力を発生するとこにより、高精度位置決めを可能にする
開発した技術のポイント
実用化目標とした推力(6K、3K、1.5KN)(N:力の単位)減速比(約1/15)、対空気圧省エネ性(90%以上削減)、耐久性能(100万回)など、仕様目標は目標通りに達成。
(新技術)
・空気圧駆動と比較し、省エネ率90%以上
・従来電動と比較し、サイズ゙1/4以下、価格1/5以下
・従来使用できなかったクランプ位置決め用途に電動駆動への道を開く
具体的な成果
・「2段階作動方式リニア駆動ユニット」は、以下の特徴を有する。
‐負荷が小さい時は、高速移動。力が必要になれば、自動減速・大推力を発生する。
‐コストが安い。(機構構成が簡潔で小型化が可能)
‐空気圧シリンダー比90%以上の省エネ運転が可能。
‐パワ-オフで押し付け力保持のため、安全。
知財出願や広報活動等の状況
特許出願数:※戦略的基盤技術高度化支援事業開始前に出願1件あり。論文数:4件
実用化・事業化の状況
今後の実用化・事業化の見通し
・自動車産業を主とした川下ユーザーに空気圧シリンダーや電動シリンダーを供給する大手駆動要素機器メーカーをターゲットとして、開発した「2段階作動方式リニア駆動ユニット」を技術供与するライセンスビジネスとねじ要素、制御要素のOEM(相手先ブランド製造)供給ビジネスを行う。
・本開発製品は、空気圧シリンダーに対し90%以上の省エネ性能が確認できていることから、世界的なCO2排出量規制の方向に合致した製品であり、国内にとどまらず海外での展開を含め事業化を図る。
・2009年現在、米国、欧州、中国、インドで特許が取得できたことから、本製品が従前概念と全く異なる動作メカニズムであるため受け入れに消極的な国内企業に比べ、新技術に対する取り組みに積極的なマインドを持つ海外メーカーにも積極的にビジネス展開を図る。
実用化・事業化にあたっての課題
「2段階作動方式リニア駆動ユニット」の基本要素である作動ねじ機構は、ねじ面硬度によって許容伝達負荷が決まる。今後、ネジ面硬度アップと高精度化、最適電動モーターの技術開発によって用途拡大を図る。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | サイエンティフィックテクノロジーズ有限会社 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人新産業創造研究機構 |
研究等実施機関 | 神戸市立高等工業専門学校 兵庫県立工業技術センター 公益財団法人新産業創造研究機構 小木曽工業株式会社 株式会社ミクロテック |
アドバイザー | 太陽鉄工株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | サイエンティフィックテクノロジーズ有限会社 |
---|---|
本社所在地 | 〒650-0045 兵庫県神戸市中央区港島9丁目1KIOビル310 |
研究開発された技術を探す