機械制御
世界最小の超小型ミーリングセンタ搭載の加工システムにより高精度の医療用部品の切削が可能となり、新たな市場を開拓
福島県
株式会社長谷川機械製作所
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 医療用難削小物部品加工用高精度超小型ミーリングセンタの開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、自動車、光学機器 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成23年度~平成25年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
骨用ねじや接合部材、人工関節、歯科用器具など医療用小物難削部品の高精度加工ニーズに対応するため、小物高精度部品の加工は小型機が適するとの設計思想に基づき、構成部材の加工精度向上、スピンドルの振動抑制、切削加工技術等の開発により、世界最小の機械幅600MM、奥行き1700MM、高さ1750MM以下の高精度超小型横型形ミーリングセンタを実現し、川下企業へ省エネルギー、低コストな加工システムを提供する
開発した技術のポイント
世界最小の機械幅600mm、奥行き1,700mm、高さ1,750mm以下の高精度超小型横型ミーリングセンタを実現し、川下企業へ省エネルギー・低コストな加工システムを提供する
(新技術)
高精度超小型横型ミーリングセンタを開発し、利用できるようにする
(新技術の特徴)
川下企業へ省エネルギー・低コストな加工システムを提供することが可能になる
具体的な成果
・超小型工作機械の設計コンセプトの刷新
‐基本構造を検討した後に試作機を作製した
・機械精度の向上
‐精度を確認、目標値を達成していることを確認した
・小物難削材の切削技術の確立
‐主としてチタン合金に適したエンドミルの選定や切削速度の最適化等を行った
・加工精度評価、フィードバック評価
研究開発成果の利用シーン
・超小型ミーリングセンタを活用した切削加工の試作機械
・超小型ミーリングセンタ
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・本研究開発計画で設定した各項目については、いずれも目標を達成した
・JIMTOF2012(平成24年10月・東京ビックサイト)、メカトロテックジャパン(平成25年10月・名古屋)に開発機械を出展した
・研究終了以前の段階(平成26年3月まで)で4台の受注を確保した(平成26年10月末時点での受注数は5台(4台+1台))
製品・サービスのPRポイント
・超小型ミーリングセンタを搭載した加工機械の市場拡大に貢献
‐高精度加工のニーズに対応可能となることで、骨用ねじや接合部材、人工関節、歯科用器具など、多岐にわたる医療用小物難削部品への対応が可能となる
‐医療用小物難削部品のみならず、その他広範な部品への対応が可能となることによって、従来は製品開発が難しかった部品への技術転用が可能になり、製品ラインナップの拡大や市場の拡大につながる
・多様な生産システムの実現による市場の拡大
‐既存のNC旋盤機との連結ラインを構築することで、多様な生産システムを提供することができる
今後の実用化・事業化の見通し
・5台の受注のうち、医療用部品加工用途は1台にとどまり、まだ改善の必要がある
・切削液の主軸内クーラント塗布機能やローダーの付加等ユーザーの求める機能に対してさらに改善する要素が残っているため、開発機械のさらなる使い勝手の向上と難削材加工における使用工具の長寿命化、被加工面の精度向上が必要である
・工作機械は基本性能に加えてユーザーのニーズに対応した追加機能付加やライン化等への対応が必須である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社長谷川機械製作所 福島工場 |
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事業管理機関 | 特定非営利活動法人JRCM産学金連携センター |
研究等実施機関 | 国立大学法人東京大学生産技術研究所 生産技術研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社長谷川機械製作所 |
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事業内容 | 生産用機械製造業 |
本社所在地 | 〒961-8091 福島県西白河郡西郷村熊倉字折口原415 |
ホームページ | http://www.hasegawa-m.co.jp/ |
連絡先窓口 | 取締役技術部長 真船繁美 |
メールアドレス | mafune@hasegawa-m.co.jp |
電話番号 | 0248-25-2226 |
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