研究開発された技術紹介

電気自動車では、駆動系システムで発生する電磁波の車両外への放射防止又は車両内部品への放射による影響を防止する為、特定周波数に対して効果的な設計が可能で、かつ各種部品に適用可能な加工性に優れた電磁波シールド材が望まれている。これを実現するために電磁波制御に最適な特性を持つ繊維の開発や、紡糸技術、糸や織物の表面処理技術、特殊製織技術によって織組織を高度化し、電磁波を自由に制御する織技術を確立する

・従来素材よりも軽量な金属層を付与した導電性不織布/織物を開発
‐500kH～1GHzの周波数帯域で-40dB以上のシールド効果がある
・金属線を縫い込んだ共振型シールド布の開発
‐500kH～1.5MHzで-15～20dBのシールド効果がある
・樹脂とセラミックスを材料とした高誘電率糸繊維の開発
‐～2GHz、2.45GHzで-10dB以上のシールド効果がある
・シールド性能測定法の構築
‐シールド材設置状態のままシールド性能を電波暗室で測定する実シールド測定のノウハウを確立した
‐本測定の精度向上に向けて提案した「反射波除去法」について実験で効果を確認し、測定ノウハウを得た

特許「積層シート、成形品及びその製造方法」
　　　出願番号：特願2013-174084、公開番号：特開2015-042448、登録番号：特許6233957

・従来の金属材料によるシールド材よりも、低周波帯域にシールド効果のある合成繊維素材
・シールド材の柔軟性を利用した基材との一体成形部品
・実際のシールド材設置状態のままで、シールド性能を簡易電波暗室で測定するノウハウ

汎用性に優れ、高性能・軽量なシールド材
従来技術において、以下の課題が挙げられていた
《従来技術》
・柔軟性がなく、重い「金属シート」
・効果が不確実な「塗装、練り込み成形」
新規技術では、上記課題を解決・改善する
《新規技術》
・柔軟かつ軽量、均一なシールド効果
・樹脂シートと貼り合わせ、賦形も可能
・広い周波数域で金属以上の性能
・熱プレスでの加工

・自動車業界を中心に、OA関連、家電機器等 幅広く紹介活動を継続して行うとともに市場ニーズとのマッチングを図る