複合・新機能材料
軽量性と耐衝撃性を兼ね備え、自動車等の軽量化に貢献する繊維強化コンポジットを開発
石川県
丸井織物株式会社
2020年3月18日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 耐衝撃性の高い軽量繊維強化コンポジットの製造技術の開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車、ロボット、産業機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化) |
キーワード | 炭素繊維、複合材、織物 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
地球温暖化対策と燃費改善などを達成するため、各種部材の軽量化が求められている。剛性が高く軽量な炭素繊維強化複合材の応用が提案されているが耐せん断特性が低く耐衝撃性が悪いので、車両用途への展開が限定されている。北陸地方の紡織組紐技術と最先端技術を融合し、炭素繊維・液晶繊維・複合樹脂の組み合わせを行い、軽量で高強度の複合材部品のハイサイクル製造方法を開発し、日本の基幹川上・川下産業の発展に貢献する
開発した技術のポイント
高剛性・高衝撃吸収力かつ加工時間・生産コスト低減の実現
・炭素繊維強化複合材を主材とし、靱性補強のために有機系高張力繊維を同時に複合
・高剛性で衝撃吸収力にも富んだ素材特性を実現
・高い賦形性で、様々な形状の製品に適用可能
・作業時間、使用原料を削減し、低価格化に寄与
-生産コストの削減→構造用超軽量コア材を開発し、炭素繊維使用量を50%以下に削減
-賦形に伴う加工時間短縮→深絞形状部の賦形に伴う加工時間を従来比から80%以上短縮
具体的な成果
剛性及び衝撃吸収力を大幅に向上
・サンドイッチ構造の複合部品を試作し、炭素繊維単体比3倍以上の耐衝撃性を実現
・2層ずつのブレードと織物を4層構造として賦形する際、4層をまとめて賦形し、加工時間を削減開発した繊維をサンドイッチ構造とし、高機能繊維の特性を低コストで発揮
・炭素繊維、ポリアリレート液晶繊維の織物を軽量コア材にサンドイッチして成形。軽くて耐衝撃性の高い成形品を低コスト化
・型の製作費を要する生産型の利用を避け、コア材をそのまま心材型として流用し、成形コストを低く抑えることを可能に
知財出願や広報活動等の状況
・新聞:北國新聞(H24.9.11)
・雑誌:石川県工業試験場技術ニュースVol37(H24.4)
・出展:JEC展(H24.3)
・出展:NPLUS展(炭素繊維技術展)(H24)
研究開発成果の利用シーン
開発した派生技術の炭素繊維織物を使用した複合材を使用することで軽量化できる。また炭素繊維織物は意匠材料として使用することもできる。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
派生技術である炭素繊維織物の事業化に成功
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
派生技術である炭素繊維織物はニーズに合わせて賦形性の高い生地や意匠用途の生地など様々な織物を開発製造
今後の実用化・事業化の見通し
派生技術である炭素繊維織物は事業化に成功し継続取引あり、今後さらに拡大を狙う
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 丸井織物株式会社 |
---|---|
事業管理機関 | 公益財団法人石川県産業創出支援機構 |
研究等実施機関 | クボタリサーチジャパン株式会社 ワイエムポリマックス株式会社 平松産業株式会社 株式会社優水化成工業 一村産業株式会社 石川県工業試験場 国立大学法人東京大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 丸井織物株式会社(法人番号:4220001015673) |
---|---|
事業内容 | 織物製造販売業 |
社員数 | 300 名 |
本社所在地 | 〒929-1801 石川県鹿島郡中能登町久乃木井部15 |
ホームページ | http://www.maruig.co.jp |
連絡先窓口 | テキスタイル開発2課 金山拓夫 |
メールアドレス | t.kanayama@maruig.co.jp |
電話番号 | 0767-76-1228 |
研究開発された技術を探す