接合・実装
軽量・高強度・高耐久性を実現するハイブリッド繊維強化プラスチックを開発、老朽化橋梁の再構築に貢献
愛知県
福井ファイバーテック株式会社
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 高耐久性新素材を用いた部材の結合方法の開発と橋梁への適用 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、建築物・構造物 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | ハイブリッド繊維強化プラスチック、HFRP、橋梁部材、部材結合技術、軽量プレキャスト部材 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ハイブリッド繊維強化プラスチック(HFRP)橋梁部材を基に、耐食性FRP被覆ボルト及びHFRP版と超高強度コンクリート版との軽量プレキャスト部材を開発し、部材結合技術を高度化し、増加しつつある老朽化した橋梁に架替え部材として適用する。
開発した技術のポイント
ハイブリッド繊維強化プラスチック(HFRP:Hybrid Fiber Reinforced Plastics)構造部材の結合方法の開発、HFRPと超高強度繊維補強コンクリート(UFC:Ultra High Strength Fiber Reinforced Concrete)を合成した場合の結合方法を確立し、高強度、高耐久性、軽量な橋梁部材を開発する
(新技術)
・HFRP部材接合法の開発、設計法の提案を行う
・HFRP、繊維強化プラスチック(FRP:Hybrid Fiber Reinforced Plastics)橋桁とUFCから成る合成橋桁の開発、FRP橋桁とUFC接合方法を開発する
(新技術の特徴)
力学的性能及び耐久性を向上させることが可能になる
具体的な成果
・HFRP部材接合法の開発、設計法の提案
‐HFRP渡橋を製作、広島県呉市に設置し、接合部の長期耐久性をモニタリングした
・HFRP橋桁、FRP橋桁とUFCから成る合成桁の開発、FRP橋桁とUFC接合方法の開発
‐歩道橋を製作、試験供試体として女川町出島に設置し、長期耐久性をモニタリングした
・HFRP橋、FRP・UFC合成橋桁に関する結合方法の設計・施工の標準化
知財出願や広報活動等の状況
浮き桟橋(ポンツーン)と陸地を結ぶ渡橋(連絡橋)の、広島県、宮城県で暴露試験を実施。
研究開発成果の利用シーン
・軽量・高強度・高耐久性の橋梁部材
・上記橋梁部材を活用した渡橋、跨線橋、橋梁
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・渡橋のニーズに対応し(広島県瀬戸内で約300件、瀬戸内全域で約1,000件)、跨線橋より優先する
・渡橋の適用に続き、跨線橋、さらには本格的な橋梁への展開を視野に入れている
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造
製品・サービスのPRポイント
・島県呉市での曝露試験装置設置により、社会ニーズに応じた渡橋設計を実現
‐研究開発の中で、社会・市場ニーズとして渡橋のニーズが顕在化しつつあることが判明し、広島県呉市に渡橋試験装置を設置した
‐その結果、目標通りの剛性・耐力、設計通りの破壊形式を得て、社会のニーズに応じた高強度・高耐久性の渡橋を設計可能であることを証明した
‐また、HFRP橋桁を用いた歩道橋や歩行者のみの通行を対象とした渡橋の設計・施工方法を検討し、曝露試験装置の設置において、その妥当性を検証することができた
・橋梁のタイプに応じた多様な部材提供が可能
‐歩道橋、渡橋(連絡橋)、鉄道跨線橋、道路橋、添架形式拡幅歩道の要求性能はそれぞれ異なるが、要求性能に応じた強度特性、耐久性、及び施工性のバランスを確保した部材及び接合方法の選定を行い、タイプに応じた部材提供が可能である
今後の実用化・事業化の見通し
・広島県呉市に浮き桟橋(ポンツーン)と陸地を結ぶ渡橋(連絡橋)として設置している
・次に跨線橋、さらには本格的な橋梁への展開を目指す
・まず瀬戸内海を先行させ、東北地方の復興支援への展開を図る
・現在、福井ファイバーテック社のホームページにFRP橋PRの場を立ち上げており、拡販ツールとしてNETIS(国交省運営の公共工事等における技術活用システム)への設計データを登録準備中である
実用化・事業化にあたっての課題
用途が公共施設であり、実績を積みあげる必要がある。
事業化に向けた提携や連携の希望
福井ファイバーテック社のホームページにFRP橋PRの場を立ち上げており、拡販ツールとしてNETIS(国交省運営の公共工事等における技術活用システム)への設計データを登録準備中である。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 福井ファイバーテック株式会社 |
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事業管理機関 | タマティーエルオー株式会社 |
研究等実施機関 | 国立大学法人埼玉大学 国立大学法人豊橋技術科学大学 東日本旅客鉄道株式会社 東レ株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 福井ファイバーテック株式会社(法人番号:4010101004358) |
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事業内容 | 水産、建設等用ネット、自動車内装繊維製品、繊維強化プラスチック製品の製造販売 |
社員数 | 70 名 |
生産拠点 | 愛知県豊橋市中原町岩西5番地の1 |
本社所在地 | 〒441-3106 愛知県豊橋市中原町岩西5番地の1 |
ホームページ | http://www.fukui-bertech.co.jp/ |
連絡先窓口 | 小宮巌 |
メールアドレス | i-komiya@fukui-fibertech.co.jp |
電話番号 | 0532-41-1211 |
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