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接合・実装

高分解能近距離レーダの搭載で、自動車の安全性が飛躍的に向上、駐車補助・オートクルーズが可能になる

神奈川県

サクラテック株式会社

2020年3月23日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 革新的ビーム走査方式による26GHz帯UWBレーダの開発
基盤技術分野 接合・実装
対象となる産業分野 自動車、情報通信、エレクトロニクス
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)
キーワード 車載レーダ、準ミリ波帯、インパルス、UWB、アンテナビーム制御
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成22年度~平成24年度

プロジェクトの詳細

事業概要

レーダ方式として当社において開発したインパルス・アレイ・アンテナ(IAA:IMPULSEARRAYANTENNA)方式を採用し、革新的なビーム走査方法を特徴とする高分解能高機能26GHZ帯UWBレーダの実用化を目指す 

開発した技術のポイント

自動車製造業者の安全性向上、ドライバーの快適性向上のニーズに応え、低コストの高分解能26GHz帯UWBレーダを開発する
(新技術)
IAA方式による26GHz帯UWBレーダを開発する
(新技術の特徴)
UWBの高い分解能、IAA方式による広角スキャン、ICによる低コストを実現した車載レーダの実用化が可能となる

具体的な成果

・準ミリ波回路の実装技術開発
‐マイクロ波・ミリ波帯の回路設計技術を開発し、ICチップのバンプ実装技術を確立した
・準ミリ波帯デバイスの開発
‐準ミリ波CMOS-ICの開発、積層基板を用いた広帯域アレイアンテナの試作開発を行った(図1)(図2)
・ビーム走査UWB車載レーダの機能検証
‐試作ICとディスクリート部品を利用してレーダを試作し、ビーム走査の基本性能を確認した

図1試作IC回路構成
図2試作ICと送信インパルス波形
知財出願や広報活動等の状況

<特許関連>
・本テーマの基本特許であるIAA特許は,日本(特許第4686652号),米国(USP8427372)ほか,ドイツ,フランス,イギリス,中国で登録されている.
<広報活動>
・国内外の展示会に出展して,技術PRを実施している.また学会発表も行っている.

研究開発成果の利用シーン

・実証実験用26GHz帯UWBレーダのCMOS-IC
・準ミリ波帯での回路設計および実装基板設計
・積層プリント基板による広帯域アレイアンテナ

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・マイクロ波・ミリ波帯の回路設計、デバイス実装、評価のための基本技術を確立した
・CMOS-ICは一部設計通りに動作しない回路があったが、詳細な解析により設計上の課題が明確になり、ビーム走査UWBレーダの1チップ化の見通しが得られた. 
・送信系を8チャンネル・アレイ構成にした送信ビーム制御機能を持つ車載用UWBレーダ装置を試作し、屋外での実験により、検出距離クルマ20m、ヒト10m、距離分解能30cmを確認した

提携可能な製品・サービス内容

設計・製作、試験・分析・評価、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・自動車の安全を飛躍的に向上させる技術によって、市場がさらに拡大
‐アンテナビーム走査機能を有する高分解能のレーダが実現でき、これを搭載することで自動車の安全性が飛躍的に向上し、側面および後方監視、駐車補助、オートクルーズが可能となる
・CMOS-ICによる1チップ化により、レーダシステムの大幅な低コスト化が可能
‐送受信回路、アンテナビーム走査回路を含めレーダシステムのすべての回路がCMOS-ICで1チップ化可能で大幅なコスト低減が可能となる
・独自のビーム走査方式の活用により、新たな市場を開拓
 車載レーダは,最近多くの方式の提案があり実用化されている.当社もMIMO方式を採用した車載レーダを開発,製品化している.
 このためIAA方式は,車載用よりもRFID用が適しており,製品化はこの分野での展開を考えれいる.

今後の実用化・事業化の見通し

・CMOS-ICを開発し、UWB高分解能近距離レーダを実用化する
・24GHz帯と26GHzのレーダ帯域を利用した遠距離、中近距離のハイブリッドレーダーも実現可能になる見通しである
・IAA方式を2次元走査から3次元走査に拡張可能であり、これにより3次元イメージング・レーダに展開できる.
・現時点では車載レーダとしての実用化は困難な面もあり,IAA方式の特徴が生かせるRFID分野での事業展開などを検討する必要がある.

実用化・事業化にあたっての課題

・車載レーダ以外の用途開発

事業化に向けた提携や連携の希望

・実用化にはIC化が必須であり,引き続きIC化に向けてシステムメーカとの共同開発を希望している.

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 サクラテック株式会社
事業管理機関 株式会社ケイエスピー
研究等実施機関 アールエフ・チップス・テクノロジー株式会社
アドバイザー ・澤谷 邦男(東北大学) ・小池 弘之(本田技研) ・和田 光司(電気通信大学) ・五十嵐 康博(アルプス電気)

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 サクラテック株式会社
事業内容 ミリ波、マイクロ波関連システムの開発、製造、販売
社員数 10 名
本社所在地 〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜3-2-6 VORT新横浜4階B号室
ホームページ http://www.sakuratech.jp/
メールアドレス info@sakuratech.jp
電話番号 045-548-9611