接合・実装
アルミ繊維の圧縮・焼結体を用いた熱交換器を提供することで、小型化かつ高性能の熱交換器の提供が視野に!
大阪府
大盛工業株式会社
2020年3月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 多孔質金属を用いた高効率熱交換器の開発 |
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基盤技術分野 | 接合・実装 |
対象となる産業分野 | 自動車、農業、産業機械、工作機械、光学機器 |
事業化状況 | 実用化間近 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
CO2の排出が少なく環境に優しい、ハイブリッド車や電気自動車においては、電源の半導体を冷却するための小型で軽量な熱交換器が求められている。このニーズに応える目的で、アルミ繊維を圧縮、焼結した多孔質金属体を用い、伝熱効率に優れた熱交換器を開発する。アルミの表面の強固な酸化皮膜が拡散接合を阻害しているが、焼結の雰囲気や圧縮荷重の最適条件を見出すことにより、多孔質体の低コストな量産技術を確立する
開発した技術のポイント
アルミ繊維の圧縮・焼結体を用いた高効率な熱交換器を開発することによって、環境保全、省エネルギー対策で社会に貢献することを目指す
(新技術)
熱交換機に、アルミ繊維の圧縮・焼結体を利用する
(新技術の特徴)
アルミは軽量かつ熱伝導率が高いため、熱交換特性と小型化の両立が可能になる
具体的な成果
・アルミ繊維の圧縮、焼結に関する開発
-アルミ繊維とアルミ板との拡散接合が得られた
-水素雰囲気での焼結体並びに窒素雰囲気での焼結体において、比較的高い強度が得られた
・アルミ繊維とアルミ板を効率的に拡散接合する方法の開発
-バッチ炉の場合と同様な接合強度と伝熱特性を有する多孔質焼結体を得ることができた
研究開発成果の利用シーン
熱伝達特性に優れ、小型化された熱交換器
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・サポイン終了時点では、まだ具体的な実用化対象を見出だせておらず、事業化には至っていない
・実用化の対象は今後の研究開発を通じて決定することを予定している
製品・サービスのPRポイント
・軽量かつ熱交換特性を両立させた熱交換器の提供を通じて、燃費向上とコスト削減に寄与
-従来の熱交換器は、熱交換特性と軽量化の両立が難しく、性能を優先すると軽量化の実現が難しかった
-開発した技術によって作成された熱交換器が完成することによって、軽量化による自動車の燃費向上とエネルギー効率の向上への貢献が可能になる
-また、自動車以外の産業用途においても、熱交換器の小型化によってコストダウンにもつながる
・熱交換器の形状自由度が増すことで、自動車のデザイン面での制約を低減
-自動車にはハイスペックな部品を複数搭載する必要があることから、空間のデザインには制約が生じる
-熱交換器の小型化・高効率化が実現することによって、自動車の搭載部分のデザイン性の余裕が生まれ、自動車メーカーの設計自由度が増す
今後の実用化・事業化の見通し
・既に複数の企業において、開発した熱交換器のサンプル評価が進められており、具体的な製品への適用が図られている
・今後1-2年の間に、量産に向けた製品の開発と将来的な事業化に向けた開発が進展することが期待される
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 大盛工業株式会社 |
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事業管理機関 | 太盛工業株式会社 |
研究等実施機関 | 太盛工業株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 大盛工業株式会社 |
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事業内容 | 金属粉末の射出成形による部品製造他 |
本社所在地 | 大阪府寝屋川市池田北町26番1号 |
ホームページ | http://www.taisei-kogyo.com |
連絡先窓口 | 研究開発室担当 阪上 |
メールアドレス | masaaki_sakagami@taisei-kogyo.com |
電話番号 | 050-1402-3765 |
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