複合・新機能材料
カーボンナノフィラーをナノコンポジットした軽量・高強度の強化プラスチックを開発、自動車部品の軽量化を加速
愛知県
東洋樹脂株式会社
2020年3月22日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | カーボンナノフィラーナノコンポジットによる軽量・高強度複合成形材料量産化技術・装置の開発 |
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基盤技術分野 | 複合・新機能材料 |
対象となる産業分野 | 自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化) |
キーワード | ソリューションプラズマ処理、液添コンパウンド、熱可塑性樹脂、カーボンナノフィラー水溶液 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
ソリューションプラズマ処理により活性基が付加され、水に分散し可溶化したカーボンナノフィラーを押出機に液添し、樹脂に混練する量産型連続コンパウンド技術を開発する。得られたナノコンポジット材料は、マトリックス樹脂にナノフィラーが均一に分散し、更に、付加された活性基が樹脂と結合することで、引張強度、曲げ強度などの機械的特性に優れているとともに、結晶性が促進されることから耐熱性の向上が期待される
開発した技術のポイント
カーボンナノフィラー表面活性化技術とコンパウンディング技術を開発することで、フィラーの微量添加で諸特性を改善したカーボンナノフィラーナノコンポジットポリアミドの量産化技術を確立する
(新技術)
新たな表面処理・コンパウンディング技術により、微量のフィラーによる強化樹脂を開発する
(新技術の特徴)
ナノフィラーの強固な凝集体を解きほぐし、樹脂中にナノレベルで分散させることに成功した
具体的な成果
・SP処理による表面処理技術の開発
‐マトリックス樹脂との親和性に優れた活性基をフィラーに修飾する技術を開発した
・コンパウンド基礎技術・装置の開発
‐液添二軸押出機による混練技術・装置を開発し、ナノコンポジット技術を確立した
研究開発成果の利用シーン
・カーボンナノフィラーをナノレベルで分散させた強化プラスチックのマスターバッチペレット
・ナノレベルに分散させるための、ソリューションプラズマ(SP)処理技術及びナノコンポジット技術
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・SP処理基礎技術の開発はほぼ当初の目標を達成し、課題となっていた高速化・高濃度化技術も確立できた
・一方で、コンパウンドサンプルの機械物性等に課題が残っており、液添コンパウンド条件、コンパウンドサンプル評価結果等、製品化に向けたデータを蓄積した
提携可能な製品・サービス内容
素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
新たなカーボンナノフィラー強化プラスチックを開発
・フィラーの表面処理、コンパウンド技術・装置の開発によりカーボンナノフィラーをナノレベルで分散させたポリアミド樹脂を開発
・カーボンナノフィラーナノコンポジットポリアミド樹脂は、機械的物性値・耐熱性等に優れる
カーボンナノフィラーナノコンポジット樹脂の多様化による市場の拡大
・マトリックス樹脂との親和性に優れた活性基を修飾することにより、カーボンナノフィラーと樹脂との結合を強化することができる
今後の実用化・事業化の見通し
・カーボンナノフィラー表面修飾処理条件の最適化によって、機械的強度の更なる向上を目指す
・SP処理-コンパウンド連続処理を実現するため、最大能力での処理技術を確立する
・川下企業と協力し、マスターバッチサンプルを用いた試作成形製品の評価試験を進める
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 東洋樹脂株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人科学技術交流財団 |
研究等実施機関 | 国立大学法人名古屋大学 名古屋市工業研究所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 東洋樹脂株式会社(法人番号:1180001076236) |
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事業内容 | 樹脂成形加工材料及び樹脂粉末の開発並びに製造販売 |
社員数 | 36 名 |
本社所在地 | 〒485-0805 愛知県小牧市林字野原450 |
ホームページ | http://www.toy-jc.co.jp/ |
連絡先窓口 | 製造部製造課技術係野島和宏 |
メールアドレス | nojima@toy-jc.co.jp |
電話番号 | 0568-79-6123 |
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