バイオ
エクオールに代わる次世代型植物エストロゲンである【グリセオリン】の大量生産に世界で初めて成功!
グリセオリンIには再発性乳がんの細胞増殖抑制効果があることを発見!
熊本県
株式会社果実堂
2020年3月20日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 次世代型植物エストロゲン【グリセオリン】の大規模工業化 |
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基盤技術分野 | バイオ |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、食品 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上) |
キーワード | 落合式ハイプレッシャー法、グリセオリン、植物由来二次代謝化合物 |
事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
近年、女性の高齢化に伴いエストロゲン(女性ホルモン)の低下に起因する乳がんや骨粗しょう症等の深刻な疾患が急増しています。このため女性ホルモンと類似の機能性を持つイソフラボンの研究が世界的に注目されています。本提案では、大豆の発芽過程の急激な代謝に着目した独自の特許技術で、従来のイソフラボンより著しく機能性の高いグリセオリンを世界で初めて抽出するとともに大規模生産化・事業化を行ってまいります
開発した技術のポイント
・【落合式ハイプレッシャー法】を用い、発芽過程の大豆種子から、優れたエストロゲン活性を有する『グリセオリン類』を単離精製することに成功した
‐『100kg装置』を用いたパイロット試験
‐『プロモーターボックス』によるスモール試験
・グリセオリンの大規模工業化に向けた最適生産方法を開発することに成功した
・本事業における機能性評価においては、グリセオリンIの再発性乳がんにおける細胞レベルでの増殖抑制効果が認められ、2018年10月に、国立がん研究会がん研所の斉藤部長の論文「Endocrine therapy-resistant breast cancer model cells are inhibited by soybean glyceollin I through Eleanor non-coding RNA」がNatureの姉妹紙『Scientific Reports』に掲載され、グリセオリンIについてあらたな機能的知見が立証された
具体的な成果
・『落合式ハイプレッシャー法』の環境負荷・エリシター負荷を同時に多条件でコントロールできる『プロモーターボックス』を設置した
・メタボローム解析により、グリセオリンIの最適誘導条件が導き出され、グリセオリンの大規模工業化に向けた最適生産方法を確立することが出来た
・誘導化合物の構造解析で、グリセオリン類他計8種の二次代謝化合物を単離精製、研究用試薬として確立することが出来た
・グリセオリンIの腸管吸収が高いことが判明した
・発芽大豆からエリシターにより誘導されたグリセオリンIを含む新規イソフラボンの抗炎症効果が見出された
・再発乳がん細胞LTEDに対するグリセオリンIの細胞抑制効果が認められ、2018年10月にサイエンティフィックレポートに論文掲載された・2018年10月に、グリセオリンIをヒット化合物として特許出願した
・グリセオリン類を10%以上含む香粧品用のバルク原料を獲得する事が出来た
知財出願や広報活動等の状況
Endocrine therapy-resistant breast cancer model cells are inhibited by soybean glyceollin I through Eleanor non-coding RNA. Scientific Report
研究開発成果の利用シーン
次世代型植物エストロゲンである【グリセオリン】の大量生産
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
グリセオリン類8種の研究用試薬を富士フィルム和光純薬株式会社で販売している。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・エクオールに代わる次世代型植物エストロゲンである【グリセオリン】の大量生産に世界で初めて成功した
・グリセオリンは創薬分野におけるシード化合物ライブラリーとしての活用が期待される
今後の実用化・事業化の見通し
・グリセオリンの機能性評価の知見を基に、グリセオリンのバルク原料を用いた香粧品の開発、がんを始めとする各種疾患におけるグリセオリンの機能性評価に貢献する研究用試薬の販売を進めていく
・『プロモーターボックス』での条件検討で得られた栽培方法からグリセオリン類の大規模生産体制を確立し、早期産業化を目指す予定
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社果実堂 |
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事業管理機関 | 公益財団法人くまもと産業支援財団 |
研究等実施機関 | DAIZ株式会社(旧名大豆エナジー株式会社) 国立大学法人九州大学 国立研究開発法人理化学研究所 国立大学法人熊本大学 国立大学法人京都大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社果実堂(法人番号:5330001006495) |
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事業内容 | 植物肉(Plant-based Meat)の開発・販売、大豆由来機能性物質を用いた食品の開発・製造及び販売、植物由来二次代謝化合物ライブラリーの開発 |
社員数 | 16 名 |
生産拠点 | 発芽大豆制御工場(熊本県上益城郡益城町) |
本社所在地 | 〒860-0812 熊本県熊本市中央区南熊本3-14-3くまもと大学連携インキュベータ206 |
ホームページ | https://www.daiz.inc |
連絡先窓口 | 生産管理部 河野 淳子 |
メールアドレス | j-kawano@daiz.inc |
電話番号 | 096-363-8800 |
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