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研究開発された技術紹介

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測定計測

全世代対応の骨強度診断システムの開発

京都府

応用電機株式会社

2020年3月21日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 新超音波2波法・皮質骨骨強度測定法による若年からの骨強度診断システムの開発
基盤技術分野 測定計測
対象となる産業分野 医療・健康・介護
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)
キーワード 骨強度、超音波、若年層、皮質骨、海綿骨
事業化状況 研究実施中
事業実施年度 平成28年度~平成30年度

プロジェクトの詳細

事業概要

国策である健康寿命の延伸には、女性の骨量が最大となる18歳までの骨ケアが重要。我々は既に開発した成人向け超音波2波骨評価システムをベースに若年の小さい骨にも対応可能な装置を開発提供する。更に骨強度に直接関与する皮質骨の骨強度診断機能を開発付加し、全世代に対応する真の骨強度診断システムを開発する。行政・教育機関を通じて本システムによる若年者の骨検診を促し、骨粗鬆症による寝たきり高齢者ゼロを目指す。

開発した技術のポイント

新超音波2波法(若年含む全世代対応)骨強度診断システム(LD-101)は、X線被曝がなく、簡易かつ安全に若年層の骨測定が可能である。
皮質骨骨強度測定法は、超音波による非破壊検査で、皮質骨試料の機械的破壊強度と高相関が得られた。

具体的な成果

・新超音波2波法骨強度診断システムの開発
新超音波2波法骨強度診断システムを開発した。12-18歳の骨データベースを作成し、骨成長に必要となる被験者背景を特定した。中高生の骨評価、栄養・運動指導が可能となった。

・皮質骨強度測定法の開発
皮質骨骨強度センサを開発し、皮質骨音速を測定した。測定値と機械的骨破壊強度に高い相関があり、皮質骨強度測定法確立の見通しを得た。

・骨強度診断システムの検証
新超音波2波法と高精細X線CTのヒト生体比較にて有意な正の相関が得られ、装置の妥当性が確認できた。

知財出願や広報活動等の状況

・学会発表
 -日本公衆衛生学会2017
 -Meeting of the Acoustical Society of America 2017
 -日本骨形態計測学会2018
 -Meeting of the Acoustical Society of America 2018
 -日本整形外科学会学術総会2019
 -International Symposium on Ultrasonic Characterization of Bone 2019
・実機展示
 -日本骨粗鬆症学会

研究開発成果の利用シーン

骨粗鬆症対策の全世代向け骨密度測定

LD-101測定風景
LD-101結果例

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

中高生を対象とした臨床試験において超音波2波方式によるデータ取得ができ、その結果に基づく学会発表・論文化も進んでいる。
しかしながら皮質骨測定による骨強度評価については実験段階でありまだ臨床データを取れる段階になく、引き続き開発が必要である。

提携可能な製品・サービス内容

共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

成長期の若年層の骨密度を定量的に評価できる装置であり、臨床試験を通じて獲得したデータベースから求めた年代別標準値と比較することも可能であることから、若年層の骨成長を評価するための装置として活用頂きたい。

今後の実用化・事業化の見通し

骨測定データを作成した若年骨データベースと比較することで、骨成長を評価することも可能であり、必要に応じて栄養指導や運動指導につなげることも期待できる。学術発表を通じて本システムの特徴を発信し、中高生の骨検診への採用を目指す。また、新超音波2波法と皮質骨強度測定法を融合した骨強度診断システム(LD-111)は、海綿骨骨密度、海綿骨骨質及び皮質骨厚に加え、皮質骨骨密度と皮質骨骨質を測定することが可能である。骨強度はその大部分が皮質骨に依存するため、本システムの特性を活かし、スポーツ選手等の骨折(特に女子アスリートの疲労骨折)予防を目的とした骨診断システムとして関連分野での市場開拓を目指す。

実用化・事業化にあたっての課題

PMDAにおける医療機器承認取得に向けた手続き。臨床現場からの声を元にした医療機器らしいデザインや機能性の獲得。

事業化に向けた提携や連携の希望

実用化に向け医療機器らしいデザインや機能性向上に知見のある会社様との提携を希望。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 応用電機株式会社
事業管理機関 一般財団法人大阪科学技術センター
研究等実施機関 公立大学法人京都府立医科大学
学校法人同志社 同志社大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 応用電機株式会社(法人番号:8130001036353)
事業内容 電子・光学を応用した測定・計測機器、メカトロ機器、医用機器の開発、設計、製造
社員数 582 名
生産拠点 京都・熊本・浜松・相模原
本社所在地 〒610-0101 京都府城陽市平川中道表63-1
ホームページ https://www.oyoe.co.jp/
連絡先窓口 メディカルチーム チームリーダー 米田勇太郎
電話番号 0774-55-1101