機械制御
走行試験を代替する台上モータ駆動システム評価装置の開発!
大阪府
スマック株式会社
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 実車環境を模擬する電動車両用台上モータ駆動システム評価装置の開発 |
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基盤技術分野 | 機械制御 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、ロボット、産業機械、電池、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮) |
キーワード | インバータ、モータ、パラメータ同定、ダイナモ、マップ |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
現行、自動車メーカでの電動車両開発は、モータ駆動システムの台上環境での単体特性を見極めた後に、実車に搭載した状態で、シャーシダイナモを用いた走行負荷試験を実施するため、相当の開発期間と工数を必要とし、開発加速が大きな課題となっている。そこで、当社独自の実車モード再現技術とインバータエミュレータ技術を用いて、実車環境が模擬でき、走行試験を不要とする台上モータ駆動システム評価装置を開発する。
開発した技術のポイント
・実車動力負荷の再現
・モータ駆動チューニング技術
・実車環境負荷の再現と計測
具体的な成果
・実車モードを再現する負荷制御装置の開発:電動車両のモータに加わる、静的な負荷トルク、および動的な負荷トルクをシミュレーションと実機で再現することができ、回転数30krpm迄、トルク450Nm迄の広範囲な台上負荷制御装置を開発した
・実車チューニングが可能なインバータエミュレータの開発:オンラインパラメータ同定によるモータパラメータの検出から、トルク制御マップを作成するベクトル制御マップ作成技術を構築し、トルク制御精度±3~5%の目処を得ることができた
・環境負荷再現と高精度計測解析システムによる実証試験:高精度な実車環境温度再現と、計測・解析機能を上記に組み合わせ、トライアルテストを行い、ユーザから所望部に対して、実車試験の代替性があるとの評価を得た
知財出願や広報活動等の状況
本装置のインバータエミュレータでのトルク制御マップ作成に使用する技術が、特許第6391438号「モータ制御装置」として登録権利化された。
研究開発成果の利用シーン
当社独自の実車モード再現技術と、製品を代替して実験が進められるインバータエミュレータ技術を用いて、台上テストベンチ上で実車における動力負荷と環境負荷を模擬し、インバータエミュレータ上で、ベクトル制御マップ等のチューニングなどができる評価装置を開発し、モータ駆動システムのチューニング期間を大幅に短縮(半減)する
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
実用化へ向けた研究開発を進めつつ、展示会、顧客へのプレゼンを実施し、事業化活動を進めている。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス
製品・サービスのPRポイント
独⾃の実⾞モード再現技術とインバータエミュレータ技術を⽤いて、実⾞環境が模擬でき、⾛⾏試験を代替する台上モータ駆動システム評価装置
特に、インバータエミュレータによるベクトル制御マップチューニング技術により、マップ作成過程の工数削減、合理化が図れる。
今後の実用化・事業化の見通し
既存機能の開発ツールとして製品化しているユニバーサルインバータやモータ試験装置の販売実績がある自動車メーカ、部品メーカへの機能紹介とプロモーションを行う。これについては、当社の製品を扱っている商社も含めて取り組む。さらに新規顧客への紹介として展示会、訪問説明会などを通じて、本装置の認知度を高め、事業化に結びつけて行きたいと考えている
実用化・事業化にあたっての課題
現状はトライアル評価としてまだ評価例が少ないことから、さらなる評価検証と改善改良が必要であると考えている。また変化の激しい市場動向とユーザニーズに対して対応して行くことも重要である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | スマック株式会社 開発センター |
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事業管理機関 | 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ |
研究等実施機関 | 公立大学法人大阪(大阪府立大学) 大学院 工学研究科 電気情報系 モータドライブシステム研究グループ(森本教授) |
アドバイザー | ネクスティーエレクトロニクス |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | スマック株式会社(法人番号:9120001104102) |
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事業内容 | その他の産業用電気機械器具製造業 |
社員数 | 32 名 |
本社所在地 | 〒540-6114 大阪府大阪市中央区城見2-1-61 |
ホームページ | http://www.smach.jp/ |
連絡先窓口 | 取締役 吉田 誠 |
メールアドレス | yoshida.m@smach.jp |
電話番号 | 077-526-8815 |
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