精密加工
自動開放機構を有する金型システムの構築により大電流配線用バスバーに対し、均一な絶縁被膜成形を1工程かつ低コストで成形することを可能に!
愛知県
朝日精密工業株式会社
2020年3月21日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | リンク機構を有する自動開放システムの確立によるインサート成形用金型の研究開発 |
---|---|
基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、産業機械、スマート家電 |
産業分野でのニーズ対応 | 高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、低コスト化 |
キーワード | バスバー、駆動システム、電力配電素子、インサート成形、リンク機構 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成28年度~平成30年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車産業では、資源制約及び地球環境問題から、燃費向上やCO2の削減とともに燃料の多様化等による次世代自動車へのニーズが高まっている。それに伴い、電気自動車等の駆動システムに必要不可欠な大電流配線用バスバーの需要が増加し、それと合わせて低コスト化が求められている。本研究開発では、バスバーに対し均一な絶縁被膜成形を低コストで実現する金型システムを確立することで、ニーズの応えるものである
開発した技術のポイント
・自動開放システムの確立
‐解析モデルによる均一に樹脂が流れるモデルの確立
‐バー材を固定・保持しているブロックが開放される機構の確立
‐最適成形条件の確立とゲート形状やゲート位置等の適正化
‐樹脂充てん過程や流動バランス等
・自動開放システムを具備する金型設計・加工技術の確立
‐自動開放システムの動作開始時期と樹脂充填状況の対応
‐バー材を固定するコマの形状とコマ位置の確立
‐バー材の保持力を向上させるためのばね構造の確立
・バスバー精度(板厚)±0.2mm以内の成形を達成
具体的な成果
・バスバー材成形用金型構造について
‐必要金型数:1型で対応可能
‐金型コスト低減:従来よりも40%削減
‐製品不良率:5%以下
‐成形時間:従来よりも50%削減
・金型加工技術について
‐金型部品加工精度:±5μm
‐成形後バスバー精度(板厚):1.6mm
‐バスバー上下バランス:50%以内
研究開発成果の利用シーン
開発した技術は、銅板にメッキ加工した金具に電流を流し電気回路を形成するのバスバーに対して、
均一な絶縁被膜成形を低コストで実現する金型システムである
具体的には、バスバーを固定・保持する上下一対の金型を、射出成形開始時の樹脂圧を感知して、
同時に等しく微小量変位させることで、厚さが均一的な絶縁被膜を得る自動開放システムを開発した
ことにより、従来、2工程を要していたバスバーに対するインサート成形が、1工程で可能となる
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
現在、三次元形状のバスバー材を対象として、樹脂温度や金型温度及び自動開放システム内部の摺動摩擦や保持金具先端形状等にかかる検討を含めて、補完研究を実施している
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、素材・部品製造
製品・サービスのPRポイント
バスバーに対し均一な絶縁被膜成形を、自動開放機構を有する金型システムの構築により、1工程で成形することを可能とし、絶縁被膜成形の低コスト化を実現
今後の実用化・事業化の見通し
開発した自動開放機構を有する金型システムを確立して事業化を図る計画である
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 朝日精密工業株式会社 |
---|---|
事業管理機関 | 朝日精密工業株式会社 営業部 国立大学法人岐阜大学 研究推進・社会連携機構 |
研究等実施機関 | 朝日精密工業株式会社 朝日理化株式会社 国立大学法人岐阜大学 名古屋市工業研究所 |
アドバイザー | ポップリベット・ファスナー株式会社 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 朝日精密工業株式会社(法人番号:4180301022960) |
---|---|
事業内容 | 非金属用金型・同部分品・附属品製造業 |
社員数 | 50 名 |
生産拠点 | 本社工場:愛知県西尾市吉良町友国池上70番地3福井工場:福井県勝山市勝山市滝波町4丁目1236番地 |
本社所在地 | 〒444-0504 愛知県西尾市吉良町友国池上70番地3 |
ホームページ | http://www.asahi-smt.jp |
連絡先窓口 | 営業部長 鈴木 茂樹 |
メールアドレス | info@seimitsu-asahi.com |
電話番号 | 0563-35-3701 |
研究開発された技術を探す