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バイオ

抗体医薬品の原料として疾病治療に使用される生理活性物質「抗体」の探索技術の高度化

北海道

株式会社エヌビィー健康研究所

2023年2月4日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 抗体遺伝子迅速単離システムを応用した機能性抗GPCR抗体製造の高度化
基盤技術分野 バイオ
対象となる産業分野 医療・健康・介護、製薬
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(生産性増加)
キーワード 医療用抗体、GPCR、イオンチャンネル、トランスポーター
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成28年度~平成30年度

プロジェクトの詳細

事業概要

バイオ医薬品開発に係る川下製造業者(製薬企業)のニーズは多様化し、複雑な構造のタンパク質を標的とし、かつ機能性を持つ抗体を、複数種類取得できることが求められている。そこで「抗体遺伝子迅速単離システム」を複雑な標的にも使用できるように改良した上で、法認定申請企業が持つ「機能性抗体製造技術」に融合させることで、従来法よりも抗体の多様性や取得効率を上昇させた製造技術へと高度化する

開発した技術のポイント

ハイブリドーマ法に代わる新たな抗体スクリーニング法として次世代MoGRAA(R)製造エンジンを開発した
・スクリーニングまでの所要日数短縮:10日→1日
・スクリーニング用細胞培養数:数百枚(10cm dish)→2枚
・結合抗体の取得までの所要日数:45日→3日

具体的な成果

・「単細胞解析技術(SingleCell解析技術)」を用いて、標的GPCRに対する特異抗体を産生する形質細胞(ASPC)の分離に成功した。さらに富山大学で開発された「抗体遺伝子迅速単離システム」と組み合わせ、従来の「機能性抗体製造技術(MoGRAA(R)製造エンジン)」の高度化に成功した
・商用化可能な次世代MoGRAA(R)製造エンジンは従来のハイブリドーマ―法と比較して、開発期間を15分の1に短縮し、また開発に必要な材料調整を1%に軽減することに成功した
・線維症に応用可能な抗体(P-013mAb)、網膜症治療薬(P-016mAb)抗体の試作品製造に成功した

知財出願や広報活動等の状況

本事業で開発した「単細胞解析技術(SingleCell解析技術)」の特許を出願。また、本技術を『RiGRASS』と称し、商談等でも紹介している。

研究開発成果の利用シーン

次世代MoGRAA(R)製造エンジンにより、GPCRなど従来より難易度の高い抗体原料の作製を実現する

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

「次世代MoGRAA(R)製造エンジン」を用いてに応用可能な抗体(P-013mAb)、網膜症治療薬(P-016mAb)抗体の川下企業への導出を目指した本格的医薬シーズの開発を開始した。さらに、「次世代MoGRAA(R)製造エンジン」を用いた共同創薬を川下企業と実施するために、国内外の製薬企業40社と交渉を開始した

提携可能な製品・サービス内容

共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

抗体医薬品の原料として疾病治療に使用される生理活性物質「抗体」の探索技術の高度化に成功し、複雑な構造をもつ標的分子(GPCR、イオンチャンネルあるいはトランスポーターなど)に対する優れた抗体医薬原料を、より効率よく大量生産する技術を開発

今後の実用化・事業化の見通し

富山大学の特許技術について部分的に取り入れつつ、今までに蓄積してきたGPCRを標的分子とする抗体作製方法に則った研究開発を行うことで、技術の改良と高度化を図る
開発した技術は最終的に「MoGRAA(R)製造エンジン」の新たな要素技術として取り入れ、「次世代MoGRAA(R)製造エンジン」へと進化させる。「次世代MoGRAA(R)製造エンジン」により、川下の製薬企業に優れた抗体原料を提供する
現在、いくつかの製薬企業と本技術を用いた医療用抗体作製のための共同研究契約の締結に向け交渉を開始している。

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社エヌビィー健康研究所
事業管理機関 公益財団法人北海道科学技術総合振興センター
研究等実施機関 国立大学法人富山大学
国立大学法人北海道大学
アドバイザー ユニバゲート 川島一郎

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社エヌビィー健康研究所(法人番号:7430001031762)
事業内容 医薬・創薬
社員数 14 名
本社所在地 〒001-0021 北海道札幌市北区北21条西12丁目2北大ビジネススプリング301号室
ホームページ http://www.nbhl.co.jp/
連絡先窓口 事業開発部事業企画グループ 佐々木昌子
メールアドレス kanri@nbhl.co.jp
電話番号 011-708-7156