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バイオ

簡便、安全、安価、篝シ効率かつ篝シ品質の安定した篝シ機能幹細胞を分取増幅可能な容器

千葉県

ネッパジーン株式会社

2020年4月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 幹細胞を簡便、安全に分取し、高機能化増幅する革新的器具の開発
基盤技術分野 バイオ
対象となる産業分野 医療・健康・介護
産業分野でのニーズ対応 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化
キーワード 再生医療、幹細胞
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 平成26年度~平成28年度

プロジェクトの詳細

事業概要

再生医療の現場では、移植可能で高品質な幹細胞を低コストで安全に取得する新技術が求められている。歯髄幹細胞の遊走能とインプリンティング技術で開孔率を飛躍的に高めた革新的分離膜とを巧みに組み合せ、少量の細胞源から歯髄幹細胞を分取、精製、増殖まで一貫実施可能な使い捨て器具の開発を行う。まずは歯髄幹細胞の研究支援用器具として製品化し、他の組織由来幹細胞への適応拡大、近い将来は医療器具としての上市を図る

開発した技術のポイント

幹細胞の遊走能を利用し、開孔率を飛躍的に高めた新規分離膜を組み合せ、「高機能、高品質な歯髄及びその他幹細胞」を高効率で分取・精製でき、培養による増殖機能も同時に備えた安価な器具の開発を行う
(新技術)
幹細胞の遊走能の利用と開孔率を飛躍的に高めた新規分離膜の組み合せ
(新技術の特徴)
高機能、高品質な歯髄及びその他幹細胞を高効率で分取・精製でき、培養による増殖機能も同時に備えるディスポ製品

従来膜と新規開発膜の比較:従来膜
従来膜と新規開発膜の比較:新規細胞分離膜
具体的な成果

・新開発分離膜を組み込んだ、歯髄幹細胞を安全に分取培養できる容器の設計を行い、幹細胞の一次培養時は10倍程度、二次培養時はさらに5倍程度(合わせて50倍程度)の増幅が見込める完全閉鎖系培養容器の設計を完成した
・FCM解析の評価法を修正改良して、新たな幹細胞表面マーカー(CD105,G-CSFR,CD271)の目標陽性基準値(各95%,20%,5%)を設定し、クリアすることを確認した
・新規開発膜により得られた幹細胞は、血管誘導・神経栄養因子などのmRNA発現にすぐれた細胞であり、かつ老化マーカーを発現していない未分化な細胞であることを示し、高機能であることを確認した
・染色体・核型異常検査と感染性検査を実施し、開発容器上で分離培養した歯髄膜分取細胞は安全かつ品質が安定していることを確認した

細胞剥離率比較.
膜分取培養容器
各部透過図
各部名称
知財出願や広報活動等の状況

出願番号:特願2017-558321 US16/064,989(米国) CN201680075849.2(中国) EP16879034.3(欧州)
発明の名称:細胞分取培養増殖容器及び細胞分取培養増殖法
出願番号:特願2019-004579 発明の名称:セルカルチャーインサート

研究開発成果の利用シーン

・細胞分取培養容器
‐細胞を分離膜上に置いて、膜の下側に細胞の遊走能を刺激する因子を添加して濃度勾配を作製し、遊走能の高い幹細胞が膜下面に遊走することを利用する分取法
‐従来の開孔率5%程度に対し、インプリンティング技術を応用した開孔率20%、孔径8μmの新規細胞分離膜(幹細胞が小型であることから孔径5μmの分離膜も準備)
・歯髄バンクなどの細胞バンク、細胞加工施設や再生歯治療用の医療機器

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

来年9月以降の上市を目標に、各種委託先、部材調達先と調整中

提携可能な製品・サービス内容

試験・分析・評価、共同研究・共同開発、技術ライセンス

製品・サービスのPRポイント

・従来法と比較した利点
‐分取から精製、増幅、培養までの過程をひとつの機器で行うことができ、細胞ロスと汚染‐感染のリスクが少ない
‐高い遊走能、増殖能、抗アポトーシス作用、抗炎症作用、血管新生‐神経栄養因子などのtrophic因子を高発現するなど細胞の活性を保持できる
・「高機能、高品質な歯髄及びその他幹細胞」を高効率(従来膜比1/2の短時間化)で分取・精製でき、さらに培養による増殖を可能とする安価な器具
・低コストで研究を実施できるため、再生医療の発展に貢献できる

今後の実用化・事業化の見通し

・製品の名称(商標):VIVANT-CELLヴィヴァンセル(膜分取培養容器)、VIVANT-CELL-POT(細胞分離膜)
・研究用途:全世界への販売チャネル(国内400社以上と海外8か国の正規代理店)の活用、実証データの周知徹底を行い短期間で高シェア獲得、関連学会の活用、ネット販売の展開、海外市場への早期展開(平成31年度)
・将来展開(医療用途):細胞バンク前処理(歯髄)や細胞治療(歯再生、その他)

実用化・事業化にあたっての課題

製造バリデーション、関連会社との各種契約(基本取引など)

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 ネッパジーン株式会社 商品企画開発部
事業管理機関 公益財団法人千葉県産業振興センター
研究等実施機関 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 幹細胞再生医療研究部
東レ・メディカル株式会社 新事業推進室
アドバイザー 東京医科歯科大学 歯髄生物学分野 川島 伸之先生
名古屋大学 医学系研究科泌尿器科 山本 徳則先生
名古屋大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター 新生児部門 佐藤 義朗先生
株式会社新日本科学 執行役員/安全性研究所 研究統括部 中村 隆広様

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 ネッパジーン株式会社(法人番号:4040001028462)
事業内容 理化学機器製造販売
社員数 12 名
本社所在地 〒272-0114 千葉県市川市塩焼3-1-6
ホームページ http://www.nepagene.jp
連絡先窓口 商品企画開発部 部長 鈴木孝尚
メールアドレス suzuki@nepagene.jp
電話番号 047-306-7222