精密加工
自動車生産機械用のロングノーズ型コラムトラバース方式による横形マシニングセンタ
三重県
株式会社紀和マシナリー
2022年1月28日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 量産加工ラインに対応した「省スペース・トラブルレス・高剛性」な横形マシニングセンタの開発 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 自動車、工作機械 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(小型化・軽量化)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | マシニングセンタ、量産加工機、省スペース、トラブルレス |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
事業実施年度 | 平成27年度~平成28年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
自動車部品加工をはじめとする量産部品加工は低コスト化の為、省スペース、高稼働率な加工機が求められ、従来用いられる加工機では省スペースと高剛性、トラブル原因の切粉・クーラント液対策のすべてを満足させることは困難である。本開発において、省スペース、切粉・クーラント液対策が可能なロングノーズ型コラムトラバース方式を採用し、たわみ制御機構を組込んだ「省スペース、高剛性、トラブルレス」な横形マシニングセンタを完成する
開発した技術のポイント
クイル型の省スペースとカバーシール性能を活かしながら、主軸を長くしたコラムトラバース方式により、高剛性で切りくず・クーラントの排出性の両立を目指す
(新技術)
主軸が上下に移動、コラム一体で前後左右に移動、テーブル固定のロングノーズ型コラムトラバース方式
(新技術の特徴)
主軸を長くすることによる切削能力の低下は、パワーガイド(振動・たわみ抑制機構)、熱変位補正機能で対応可能
具体的な成果
・機械幅(ベッド幅)1.2m(1205.4mm)、幅方向のストローク510mmの基本構造が実現でき、機械幅と幅方向のストローク比2.3(目標2.7以下)を達成できた
・従来では3軸設置が必要であったものを、X軸の1軸設置のみで多方向の機械変位・振動抑制を可能にした
・制御圧3MPaの時の変位量は275μmであり、目標300μm以下を達成できた
・パワーガイドONの状態での加工面の粗さが、若干ではあるがテーブルトラバース方式既存機より良好な結果が得られ、安定した加工面精度を得るという目標を達成できた
・熱変位補正機能を完成し、ワークの形状測定により補正機能の効果を評価し2μm以内に収めることができた
研究開発成果の利用シーン
・ロングノーズ型コラムトラバース方式の生産機械
‐高剛性で切りくず・クーラントの排出性も両立
‐パワーガイド(振動・たわみ抑制機構)
‐熱変位補正機能
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
明確なパワーガイドの効果をユーザーに示すためにテストカットに応じてきているが、ユーザーの機械加工に対するコストダウンは強まり事業化へは至っていない、一方、コールドスタートからでも安定した加工ができる機械への要望も強まりつつあり、同開発の熱変位補正機能をベースに研究を継続し事業化できるよう対応していきたいと考えている。
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価
製品・サービスのPRポイント
・省スペースかつ高剛性(高精度・高能率加工)
・切りくず・クーラント液対策されたトラブルレス機
・コールドスタートからの安定切削
今後の実用化・事業化の見通し
・機械の基本設計は多くのアプリケーションに対応できるようになっているため、川下企業から色々なアイデアを持ち込んでもらえるようになってきた
・ユーザーからの機械加工のコストダウン要求に加え、コールドスタートからでも安定した加工精度への要望にも応じて行きたい
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社紀和マシナリー |
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事業管理機関 | 公益財団法人三重県産業支援センター |
研究等実施機関 | 学校法人中部大学 三重県工業研究所 |
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社紀和マシナリー(法人番号:7190001009338) |
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事業内容 | 工作機械の製造・販売 |
社員数 | 88 名 |
本社所在地 | 〒518-0752 三重県名張市蔵持町原出522-51 |
ホームページ | http://www.kiwa-mc.co.jp/ |
連絡先窓口 | 製造部 松山恭男 |
メールアドレス | kiwa@kiwa-mc.co.jp |
電話番号 | 0595-64-3183 |
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