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精密加工

スピンドル+ツールの振れを極小化し、精密ツール製造装置の加工精度を向上

埼玉県

株式会社ジェイネット

2020年3月20日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 微小振れツール製作システム開発
基盤技術分野 精密加工
対象となる産業分野 自動車、半導体、光学機器
事業化状況 実用化に成功し事業化間近
事業実施年度 平成21年度~平成21年度

プロジェクトの詳細

事業概要

振れが極小のツール/スピンドルのセットを製作可能なシステムを開発し、それを用いて加工を行う工法を確立することで、今までの加工技術、概念とは全く次元が違う加工精度、加工時間、加工仕上がりを誰にでも簡単に行える環境を作り、200億円の市場を切り拓くと共に、日本の製造技術の底上げと中小企業の戦力の向上を併せて狙う

開発した技術のポイント

短い加工時間、高い精度を実現するSiC非球面レンズ加工技術を確立する
・ツール+スピンドルのセットによる総合的な振れの抑制
→先端部分において0.5μm未満
・ツール+スピンドルセットを用いた加工法の開発
→加工精度、加工時間、加工仕上がりの向上
(新技術)
揺れなし(揺れ0.5μm未満)
(特徴)
・加工精度が向上
・ツール及びスピンドルの寿命延長
・仕上がり面の向上
・加工時間の短縮

具体的な成果

・振れのないツール/スピンドルセットを製作
‐ツールとなる母材を実際に加工に使用されるスピンドルにチャックした状態で、砥石を用いてツールの形状に成形加工
‐ツールは、ダイナミックバランスの再現性により、スピンドルの振れと母材の振れが物理的に矯正され、結果、先端の振れが極小となるツール/スピンドルのセットを完成
‐さらに、開発したスピンドルをそのまま載せられる精密ツール製造装置を製作
・揺れ精度は0.24μm未満と目標達成
‐ツールの加工テストとして、外径加工を行った際のツールの振れを測定
‐振動による振れが最大0.065、軸の移動による振れが最大0.175+
‐よって、最大でも揺れ精度は最大でも240nm(0.24μm)未満
・揺れありのツールと比較し、仕上がり、加工速度、寿命に差‐振れの無いツールと振れがあるツールで溝加工を比較
‐仕上がりに大きな差があらわれた
‐加工速度で2倍、ツールの寿命は10倍以上の差となった

研究開発成果の利用シーン

自動車用精密部品等のマシニングセンターを用いて加工される製品の精度を1μm未満に抑え、加工時間の短縮を図り、ツールの寿命を1.5~40倍にすることで、平均30%のコストダウンを実現

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・実用化に成功、H24年度の事業化を目途としている
・試作機あり(有償)。客先が現有する加工機械に取り付けシステムを稼働させる事が可能

製品・サービスのPRポイント

・精度向上:誰にでも簡単に精度1μm未満の加工が可能な環境を提供
・歩留まり向上:ツールの寿命を平均10倍以上延命
・低コスト化:磨き工程を自動化することにより平均30%のコストダウンを実現

今後の実用化・事業化の見通し

H24年度中の製品化を目指して、コストダウン研究を実施
・さらなるコストダウンへの研究開発を実施し、H24年度中に製品化の予定
・平行してあらゆる形状に対応が可能か実験中、一方で磨き工程に用いられる砥石の開発中
・H24年度中を目標にサンプル出荷予定

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 株式会社ジェイネット
事業管理機関 公益財団法人埼玉県産業振興公社
研究等実施機関 国立研究開発法人理化学研究所
国立研究開発法人産業技術総合研究所
埼玉県産業技術総合センター

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 株式会社ジェイネット
事業内容 精密金型製造販売、精密冶工具製造販売、機上測定器製造販売
本社所在地 埼玉県越谷市平方2083-1
ホームページ http://www.jng.co.jp
連絡先窓口 開発営業部部長 清水利之
メールアドレス cad@jng.co.jp
電話番号 048-973-1030