文字サイズ
標準
色の変更

サポイン技術紹介

  1. トップ
  2. サポイン技術検索
  3. 焼結冷間鍛造工法及び表面処理による高強度・長寿命かつ耐摩耗性に優れる焼結部品の開発

立体造形

焼結冷間鍛造工法及び表面処理による高強度・長寿命かつ耐摩耗性に優れる焼結部品の開発

群馬県

井上熱処理工業株式会社

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 焼結冷間鍛造工法及び表面処理による高強度・長寿命かつ耐摩耗性に優れる焼結部品の開発
基盤技術分野 立体造形
対象となる産業分野 医療・健康・介護、自動車、産業機械
産業分野でのニーズ対応 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(耐久性向上)、環境配慮、低コスト化
キーワード 高密度化、マイクロクラック、ニアネットシェイプ、焼結ネック回復、高深度真空浸炭窒化
事業化状況 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中
事業実施年度 平成27年度~平成29年度

プロジェクトの詳細

事業概要

焼結材は、表面及び内部に空孔を有し金属組織も不均一なため、脆く低強度・短寿命であることが従前より指摘されている。よって、成形体の高密度化により空孔を減らし、更に熱処理により金属組織や表面性状を整えることが重要である。本研究では焼結冷間鍛造工法による長寿命化に有効な表層の超高密度化技術に加え、これまで困難とされてきた表面処理により機能性(特に耐摩耗性)を付与する技術で溶製材に匹敵する部材を開発する

開発した技術のポイント

高耐久性自動車部品「カム」を最適化された条件で製造し、その耐久性試験(摩耗試験)を行って、製品レベルでの高機能化を実現する
(新技術)
・CO2排出量の大幅削減(97%削減)
・素材の高密度化、表層域の超高密度化により、高強度化、長寿命化、強靭化を図る
・表面処理による金属組織の改質で耐摩耗性を大幅に向上させる
(新技術のポイント)
・ネットシェイプ成形金型の開発および高密度化により、第2鍛造、第3鍛造の工程省略が可能となり、低コスト化を実現
・高機能表面熱処理組織を獲得

具体的な成果

・焼結冷間鍛造工法+自社固有の表面熱処理における各工程条件の最適化と金属組織の制御
・最終熱処理後の金属組織及び機械的特性の評価による最適熱処理条件の更なる追究
・カム用成形鍛造金型及びダイセットの開発・改良
・カムの密度評価による一次成形~冷間鍛造最適条件の選定
・最終熱処理後の金属組織評価による最適条件の選定
・高耐久性自動車部品「カム」の開発実験及びその評価

知財出願や広報活動等の状況

【特許出願】 2件
1. 発明の名称:鍛造材の製造方法 特願2017-145912 (出願日:平成29年7月27日)
2. 発明の名称:粉末冶金の製造方法 特願2018-215407 (出願日:平成30年11月16日)

【論文】 3件
1. Y. Kamakoshi, I. Shohji, Y. Inoue, S. Fukuda: Improvement of Mechanical Strength of Sintered Mo Alloyed Steel by Optimization of Sintering and Cold-Forging Processes with Densification, IOP Conf. Series: Materials Science and Engineering 257 (2017) 012011 (ICMER2017発表)
2. Y. Kamakoshi, S. Nishida, K. Kanbe, I. Shohji: Finite Element Method Analysis of Cold Forging for Deformation and Densification of Mo alloyed Sintered Steel, IOP Conf. Series: Materials Science and Engineering 257 (2017) 012012 (ICMER2017発表)
3. Y. Morokuma, S. Nishida, Y. Kamakoshi, K. Kanbe, T. Kobayashi, and I. Shohji :Plastic deformation simulation of sintered ferrous material in cold-forging process, Materials Science Forum, Vol. 941  (2018) pp. 552-557.
4. 鎌腰雄一郎,荘司郁夫,井上紀子,福田俊二:Mo 系低合金焼結鋼の靱性および疲労強度向上のための焼結冷間鍛造工法と浸炭熱処理条件の最適化,スマートプロセス学会誌 Vol.7 (2018)   pp. 251-259.
5. 鎌腰雄一郎:Mo系焼結鋼の冷間鍛造および熱処理による機械的特性向上に関する研究,群馬大学博士学位論文 (2019).

【学会等発表】 4件
1. Y. Kamakoshi, I. Shohji, Y. Inoue, S. Fukuda: Improvement of Mechanical Strength of Sintered Mo Alloyed Steel by Optimization of Sintering and Cold-forging Processes with Densification, ICMER2017 Proceedings, IC011, pp.13-14 (2017), Pahang, Malaysia
2. Y. Kamakoshi, S. Nishida, K. Kanbe, I. Shohji: Finite Element Method Analysis of Cold Forging For Deformation and Densification of Mo alloyed Sintered Steel, ICMER2017 Proceedings, IC012, pp.15(2017), Pahang, Malaysia
3. 諸隈湧気, 荘司郁夫, 鎌腰雄一郎: 鉄系焼結冷間鍛造材の塑性変形シミュレーション, 日本金属学会講演概要DVD(第161回), 306 (2017)
4. 諸隈湧気, 鎌腰雄一郎, 西田進一, 荘司郁夫: 有限要素法による多孔質材料の大変形シミュレーション, Mate 2018 (Microjoining and Assembly Technology in Electronics) Proc., pp.257-260 (2018)
5. 鎌腰雄一郎:焼結冷間鍛造及び真空浸炭熱処理による疲労強度・耐摩耗性に優れる自動車部品の開発, 技術士が実施した支援・活性化の事例発表会, (公社)日本技術士会 (2019.9.18)

【受賞】
1. ICMER2017国際会議 BEST PAPER AWARD (上記論文No.1に対し)
2. (一社)素形材センター 素形材産業技術賞奨励賞 受賞(2019.11.1)

研究開発成果の利用シーン

開発した高密度焼結材の熱処理技術により粉末冶金製品の高強度化、長寿命化を実現することができる
「カム」、「レバー」、「ギア」、「スプロケット」、その他、複雑形状部品、小型部品など

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

カーメーカーへのプレゼン予定あり
焼結材の冷間鍛造シミューレーションの実用化検討

提携可能な製品・サービス内容

素材・部品製造、製品製造、共同研究・共同開発

製品・サービスのPRポイント

・摩耗しても表面に欠損(チッピング)が発生しない
・使用時の負荷で表面の圧縮残留応力が上昇して表面が強化され、かつ表面粗さが改善される
・表層の高硬度・高靱性・高疲労強度の熱処理組織により、相手材とのなじみが良く、優れた耐摩耗性を有している
・硬化層を深くしても耐摩耗性と高疲労強度の両立が可能

今後の実用化・事業化の見通し

・難易度の高いカムに並行してレバー、ギア、スプロケット、その他小型複雑形状の部品などに水平展開を検討中
・川下企業と事業化に向け取り組んでいる

プロジェクトの実施体制

サポイン事業者 井上熱処理工業株式会社
事業管理機関 公益財団法人群馬県産業支援機構
研究等実施機関 藤焼結合金株式会社
群馬県立群馬産業技術センター
国立大学法人群馬大学

サポイン事業者 企業情報

企業名 井上熱処理工業株式会社(法人番号:9070001005272 )
事業内容 ガス浸炭焼入、真空浸炭焼入、高周波焼入、真空熱処理、無酸化熱処理
社員数 45 名
本社所在地 〒371-2101 群馬県前橋市泉沢町1250-11
ホームページ http://www.inoue-ht.co.jp/
連絡先窓口 品質保証部 井上紀子
メールアドレス iht01@maple.ocn.ne.jp
電話番号 027-268-5959