表面処理
ホブの切削寿命 飛躍的向上
神奈川県
株式会社アイ・シイ・エス
2020年4月21日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 歯切工具の高性能化を目指したドライコーティング技術の開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 表面処理 |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、産業機械、工作機械 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高効率化（同じ生産量に対するリソースの削減）、高効率化（工程短縮）、高効率化（使用機器削減）、高効率化（生産性増加）、低コスト化 |
| キーワード | 硬質セラミックス皮膜、耐摩耗、PVD、コーティング技術 |
| 事業化状況 | 事業化に成功し継続的な取引が続いている |
| 事業実施年度 | 平成27年度～平成29年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
大型車両、建設機械用など歯車製造業において生産性向上、コスト低減目的で歯切工具(ホブの長寿命化ニーズがある。これを実現するために、コーティング技術開発によりホブに施されている皮膜を高機能化させることのより、飛躍的に切削寿命を長くすることができる。コーティング皮膜と工具の摩耗現象把握、これまでの蓄積された技術を使い、新コーティング装置で新コーティング開発と実際のホブで実証を行う
開発した技術のポイント
以下の3点が本研究開発の目標である。
(1)革新的AIPコーティング技術開発、
(2)機能層の要求特性をベストミックスした新コーティング開発、
(3)実証試験
(新技術)
・密着性、表面性状を向上できる革新的AIPコーティング技術
・機能層の要求特性をベストミックスさせた新コーティング技術
(新技術のポイント)
・従来にないエッチング機構の仕様
・表面性状向上(ドロップレットの減少)が可能な機構の仕様
・優れた密着性
具体的な成果
・ホブ用新規コーティング技術の開発
AlCrをベースに新規皮膜α、β、γの3種類の皮膜を開発した
・新AIP装置でのホブ成膜条件の探索
テストピースを用い、膜厚±0.5μm(目標±0.5μm)で、均一性、密着性も良好な条件な成膜条件を見出した
・新コーティング技術によるホブ成膜の適用
ホブ歯切加工評価用としてγ皮膜を選択し、加工を実施した結果、外観上問題はなかった
・新コーティング表面での歯切加工評価
所定のホブ形状と切削条件でγをコーティングしたホブで歯切加工評価を実施し、目標値を上回る1,427個/Reg.を達成した
研究開発成果の利用シーン
・自動車用歯車
・大型トラック
・バス用歯車
・建設機械用歯車
・工作機械用歯車
・航空機用歯車
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
歯車製造メーカのホブ皮膜再コーティング加工に適用
提携可能な製品・サービス内容
加工・組立・処理、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・摩擦摩耗特性が向上
・表面性状の向上
・密着性の向上
・耐熱性の向上
今後の実用化・事業化の見通し
(1)革新的なAIPコーティング基礎技術の開発
(2)機能層の要求をベストミックスさせた新コーティング技術の開発
(3)ホブによる実証試験のいずれも目標どおり、または目標を上回る評価が得られ、実用化・事業化
(4)開発品に商品名を付け、カタログ作成 販路開拓中
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社アイ・シイ・エス |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人栃木県産業振興センター |
| 研究等実施機関 | 大久保歯車工業株式会社 栃木県産業技術センター |
| アドバイザー | 宇都宮大学 株式会社牧野フライス製作所 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社アイ・シイ・エス |
|---|---|
| 事業内容 | 真空・雰囲気熱処理、コーティング、溶射加工 |
| 社員数 | 140 名 |
| 生産拠点 | 株式会社アイ・シイ・エス栃木工場 |
| 本社所在地 | 〒243-0308 神奈川県愛甲郡愛川町三増247-15 |
| ホームページ | https://www.ics-21.com/ |
| 連絡先窓口 | 技術部 井上至 |
| メールアドレス | inoue-i@ics-21.com |
| 電話番号 | 0282-92-7881 |
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