情報処理
EV/HVに搭載可能な駆動用レアアースレスモータの制御技術を確立!
愛知県
株式会社サニー技研
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | レアアースレスモータ制御のためのソフトウェア実装研究 |
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基盤技術分野 | 情報処理 |
対象となる産業分野 | 環境・エネルギー、自動車、産業機械、情報通信、半導体、エレクトロニクス |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、環境配慮、低コスト化 |
キーワード | 仮想ソフトウェア開発、RAMモニタ、組込みソフトウェア開発、原理試作基板開発、HDL開発 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成23年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
現在EV/HV自動車の重要な部品であるモータにはレアアースが必要であるが、レアアースは、入手性や価格高騰が、川下製造業者の課題となっている。これらの問題を解決するため、レアアースレスモータが注目されており、モータを制御するコンピュータに実装される制御ソフトウェアの高度化が必要となる。本研究ではレアアースレスモータ制御技術を確立し、市場への導入を加速させる。
開発した技術のポイント
EV/HVに搭載される駆動用レアアースレスモータ対応の制御用コンピュータ向け組込みソフトウェアを開発するとともに、レアアースレスモータの高効率制御技術を確立する
(新技術)
従来の三相電機子巻線制御に界磁巻線制御を加えた協調制御技術を開発する
(新技術の特徴)
・従来のモータ制御用コンピュータでの実装を可能とする
・高速化の必要に応じFPGAによるハードウェア制御も可能とする
具体的な成果
・モータ制御ソフトウェアIP/ハードウェアIPの開発
‐従来モータで使用されている制御ECUと同等の性能で界磁巻線形同期モータの制御を可能とした
・効率的な開発環境の構築
‐マイコンとモータを仮想化し、PC上で開発ができる環境、及び評価基板を同時に開発した
・モータ制御ソフトウェアIP/ハードウェアIPの実機を用いた検証
‐モータ制御システム開発に有用であることを確認した
‐界磁巻線形同期モータの導入加速が期待される
知財出願や広報活動等の状況
出展:「第5回カーエレクトロニクス技術展」(H25.1)
研究開発成果の利用シーン
・モータ制御ソフトウェアIP/ハードウェアIP
・モータ制御スターターキット
・仮想ソフトウェア開発環境
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・モータ制御ソフトウェア、あるいはハードウェアIPによるレアアースレスモータ実機の制御を確認し、理論通りの性能が出ていることを確認した
・当面する永久磁石同期モータへの展開を始め、モータ制御における品質確保・フェールセーフ・開発環境整備など顧客ニーズを前提とした事業化に向けた開発が必要である
提携可能な製品・サービス内容
試験・分析・評価、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・モータ制御ソフトウェアIP/ハードウェアIP:MCUへの移植が容易であり、カスタマイズも自由、しかも高速制御可能
‐ソフトウェアIPはC言語で、且つ標準I/O制御のため、MCUへの移植が容易である
‐ハードウェアIPはVerilog-HDL言語で、高速制御が可能(ソフトウェア処理の4倍以上)である
‐両IP共にソースコード提供が可能で、顧客によるカスタマイズ・最適化が可能である
・モータ制御スターターキット:拡張性が高く、制御機能、模擬検証機能を搭載
‐高拡張性(制御ボードとドライバボードの分離)である
‐ハードウェア制御機能を搭載している(FPGA制御)
‐実モータ+ドライブ回路の模擬検証機能を搭載している(機器不具合/故障注入を模擬モータボードで実現可能)
今後の実用化・事業化の見通し
・レアアースレスモータの実用化はこれからとなるため、現段階では、レアアースレスモータの試作評価用としての利用の他、顧客ニーズに合わせ、まず現在主流である永久磁石同期モータの制御を対象とした製品への展開を進めている
・環境に優しくエコな車の要望から、近い将来全車両の半分近くがEV/HVになると予想されており、EV/HVに求められる高性能な永久磁石同期モータに必須材料となるレアアースは、資源問題がさらに厳しくなることから、高性能モータ性能を有するレアアースレスモータへの期待は大きい
・本研究開発では、巻線界磁型フラックススィッチング・レアアースレスモータの高効率制御や開発環境の提供等に基づき、EV/HVを始めとして、レアアースレスモータシステムの普及促進が期待される
実用化・事業化にあたっての課題
レアアース高騰に伴う市場の拡大
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社サニー技研 名古屋事業所 |
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事業管理機関 | 公益財団法人名古屋産業科学研究所 |
研究等実施機関 | 匠ソリューションズ株式会社 国立大学法人名古屋工業大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社サニー技研(法人番号:5140001078389) |
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事業内容 | マイクロコンピュータの応用技術を利用した各種開発(ソフトウェア、ハードウェア) |
社員数 | 80 名 |
本社所在地 | 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2丁目2番13号 名古屋センタービル本館5F |
ホームページ | https://sunnygiken.jp/ |
連絡先窓口 | ビジネス企画部 乾正樹 |
メールアドレス | inui@sunnygiken.co.jp |
電話番号 | 052-221-7600 |
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