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情報処理

データ取得効率が飛躍的に向上したバイオロギングデバイスで、調査コストの低減に貢献!

北海道

有限会社グーテック

2021年2月19日更新

プロジェクトの基本情報

プロジェクト名 漸深層で使用可能な同期機能実装型バイオロギングデバイスの開発
基盤技術分野 情報処理
対象となる産業分野 環境・エネルギー、情報通信、スマート家電
事業化状況 事業化に成功し継続的な取引が続いている
事業実施年度 平成23年度~平成25年度

プロジェクトの詳細

事業概要

水生生物の生物多様性保全・利用の基礎となる行動データの収集を目的としたデータロガーは、海外製である。海外性であるがために単価が高い・機能の柔軟性が低いために、対象とする個体データを取得するには相当のコストが必要となっている。本提案では、スタック型のモジュールからなるセンサデバイスによる柔軟性の高さと、センサ間の同期機能により1個体に対するデータ回収コストを大幅に圧縮するデバイスの供給を行う

開発した技術のポイント

カスタマイズ性、データ回収率を飛躍的に向上させたデータロガーの製品化を実現する
(新技術)
・マルチスタック型データロガーを開発する
・データロガー1個の回収で複数個体分のデータを取得する
(新技術の特徴)
・インターフェースを共通化できる
・モジュール化されたセンサデバイスをスタック型に設定できる
・超音波相互通信を用いた同期機能を実装可能になる

具体的な成果

・小型・低価格データロガーの開発
‐漸深層で使用可能な樹脂データロガー(水温・圧力)、加速度センサ搭載型データロガー等を開発した
・取得したデータの可視化ツールの開発
・データロガーに実装するアドホック通信の確立
‐世界初の、超音波を用いた個体間のデータ同期通信システムの開発とそのデータロガーへの実装に成功した
・フィールド検証
‐供試魚へのロガー取り付けからデータ取得に至るまでの一連の運用性を実地で検証できた

研究開発成果の利用シーン

・深度1,000mの水圧でも破損せずかつ生きた魚に装着が可能なデータロガーや、軽量化・低コスト化がなされたデータロガーなど、ニーズに応じて選べる様々な種類のデータロガー
・取得した複数データを同時に可視化することで、効率的なデータ解析ができる解析ツール
・複数個体分のデータの同時取得が可能なデータロガー

実用化・事業化の状況

事業化状況の詳細

・超音波を用いた個体間のデータ同期通信システムを開発してデータロガーに実装し、生きている魚を用いた検証により同期通信に成功することができた
・フィールド検証を通じて主に3項目((1)ロガー筐体の耐圧性、(2)実用(シロザケを用いた検証)、(3)超音波同期通信)の検証を行ってきた本開発品が、ユーザーのニーズを満たすものか否か議論中である

製品・サービスのPRポイント

・複数個体間でのデータ共有と調査コストの低減と最先端研究への寄与を同時に実現
‐水槽内の実験において1個体に取り付けたデータロガーが他個体に装着したロガーデータを取得することが可能になった
‐調査の際に必要なデータロガーの数が従来に比べて少なくて済むことによる調査コストの低減と、最先端の「群れ行動の追跡」を可能にする
・データマイニングからの専門性の除去で、データ解析の省力化・効率化に貢献
‐個体別・パラメータ別のデータの時系列グラフを同一画面上に表示可能になった
‐移動平均の算出・移動軌跡の地図上への表示など新機能が実装された
‐取得データの簡便な可視化により、データマイニングから専門性を除去することができ、解析に要する時間と労力を節約できる
・データロガーのバリエーション増加
‐樹脂を用いることで軽量化・低コスト化をはかったデータロガーや、従来型に比べて大量のデータを取得でき、かつ非常に低価格な加速度搭載型ロガーを開発した

今後の実用化・事業化の見通し

・今後さらなる低コスト化・安定性を増したデータロガーの開発を目指す
・同期通信システムの性能をさらに高めるための研究開発を継続する予定である
・現時点で、同期通信機能を実装したデータロガー100個・樹脂を用いた低コスト型データロガー1,000個の発注が予定されており、10個の新型試作機が北海道大学に納品され、検証作業中である
・各データロガーは需要の充足や新市場の開拓につながると考えられ、今後の商品化に期待したい

プロジェクトの実施体制

主たる研究等実施機関 有限会社グーテック
事業管理機関 一般財団法人函館国際水産・海洋都市推進機構
研究等実施機関 株式会社日本アレフ
国立大学法人北海道大学
学校法人梅村学園中京大学

主たる研究等実施機関 企業情報

企業名 有限会社グーテック
事業内容 システム開発、開発委託、技術レクチャー、光デバイス設計
本社所在地 〒060-0035 北海道札幌市北区21条西12丁目2北大ビジネススプリング311号室
ホームページ http://www.gootech.co.jp/
連絡先窓口 取締役技術本部長 小松正
メールアドレス info@mail.gootech.co.jp
電話番号 011-788-2606