立体造形
痛みを抑えた・低侵襲の新シート型中空微小針アレイの開発により、患者のQOL向上に大きく貢献かつ低コスト化を実現
新潟県
山田精工株式会社
2021年2月19日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | 超微細成形技術によるシート型微小針アレイの開発 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護 |
産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(信頼性・安全性向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(工程短縮)、高効率化(使用機器削減)、環境配慮 |
キーワード | 金属のプラスチック化、超薄肉射出成形、超精密成形技術 |
事業化状況 | 事業化に成功 |
事業実施年度 | 平成21年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
医療機器産業では、患者の肉体的・精神的負担の軽減やQOL向上の観点から、治療や検査で多用される注射針を使用した時の痛みや皮膚ダメージの軽減が要望されている。従来の注射針は金属製であり微細化に限界があった。そこで、MEMS技術及び超微細切削加工技術で製作される成形金型を用いて、プラスチック成形加工技術を高度化した超微細射出成形技術により、微小な中空状針からなるシート状の微小針アレイを開発する
開発した技術のポイント
MEMS及び超微細切削加工技術で製作される成形金型を用いて、プラスチック成形加工技術を高度化した超微細射出成形技術により、痛みを抑えた・低侵襲の新シート型中空微小針アレイを開発する
(新技術)
MEMS・超微細切削加工技術による成形金型で、超微細射出成形技術を導入する
(新技術の特徴)
痛みを抑えた・低侵襲の新シート型中空微小アレイが実現可能とな
具体的な成果
・シリコンマスター型・電鋳金型の開発
‐MEMS及び超精密切削加工技術により、金型を開発した
・超精密・微細形状の射出成形技術の開発
‐最適充填条件を明らかにし、高精度成形金型・微細形状成形技術の開発を行った
・成形評価技術の開発
・薬液注入器の開発
・臨床評価と薬事承認手段等の検討
知財出願や広報活動等の状況
年一回、機械要素技術展(展示会)出展
研究開発成果の利用シーン
MEMS及び超微細切削加工技術に基づく成形金型により、超微細射出成形技術で作製した、痛みを抑えた・低侵襲の新シート型中空微小針アレイ
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・複合ドライエッチング技術による多数個微小突起の形成技術、脆性材料等の超精密形状・微小穴加工技術の開発を行い、電鋳金型を作製、中空微小針アレイの一体型を開発した
・最適条件を解析し、超精密射出成形技術により、中空状微小針アレイを作製した
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、素材・部品製造、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・患者のQOL向上に大きく貢献かつ低コスト化を実現
‐MEMS及び超微細切削加工技術に基づく成形金型、超微細射出成形技術により、痛みを抑えた・低侵襲の新シート型中空微小針アレイの作製が可能となる
‐限りなく痛みを抑える為、針先端の外径は90マイクロメートル(1マイクロは1/1,000ミリメートル)、針の長さを1.2mmの円錐形中空針とし、12本を配列した
‐穿刺性を向上するため、針先端に角度をつけている
・使用後の処理コストを削減
‐金属の針は、使用後の処理に大きな制約があるが、樹脂製であり燃やすことが可能である
‐材料は、体内で吸収できる生分解性樹脂(PGAポリグリコール酸樹脂)を使用した
今後の実用化・事業化の見通し
・研究開発を継続するとともに、医薬品メーカーの評価に対する対応を行いながら、事業化を進める
・微小針アレイを使用した医療機器を製造するには、薬事法による認証、臨床試験が必要であることから、それらへの対応が可能な補助事業へ応募し完成度を高める予定である
実用化・事業化にあたっての課題
資金調達、製造コスト
事業化に向けた提携や連携の希望
医療業界で樹脂針というニッチな市場を開拓していく企業との提携
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 山田精工株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人にいがた産業創造機構 |
研究等実施機関 | 株式会社新潟プレシジョン ケイセイエンジニアリング株式会社 新潟県工業技術総合研究所 国立大学法人新潟大学 国立大学法人東京大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 山田精工株式会社(法人番号:6110001026861) |
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事業内容 | 1.プラスチック射出成形による精密部品製造 2.射出成形用精密金型の設計・製作 |
社員数 | 48 名 |
生産拠点 | 魚沼市本社工場 |
本社所在地 | 〒946-0051 新潟県魚沼市今泉463番地 |
ホームページ | https://yamada-s.jp/ |
連絡先窓口 | 大平宗幸 |
メールアドレス | t_ohdairai@yamada-s.jp |
電話番号 | 025-799-3555 |
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