立体造形
1枚500円以下を達成!低蛍光特性を有するCOPマイクロ流路プレート
大阪府
睦月電機株式会社
2020年4月9日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | プラスチック製マイクロ流路プレートの量産技術の開発と製品化 |
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基盤技術分野 | 立体造形 |
対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、農業 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(生産性増加)、低コスト化 |
キーワード | マイクロリアクター、流路プレート、低蛍光特性、プラスチック製 |
事業化状況 | 実用化に成功し事業化に向けて取り組み中 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成24年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
次世代医療用検査システムの基幹部品として期待されるバイオチッププレートやマイクロリアクター分野において、安価で使い捨てが可能かつ低蛍光特性を有するプラスチック製マイクロ流路プレートの製造が求められている。プラスチック製マイクロ流路プレートの製造のための高精細な回路形成を可能とする高精細金型によるプラスチック高転写成形・低歪み成形接合技術とセンサー機能を付与しためっき加工技術を確立する
開発した技術のポイント
・高転写成形・低歪み成形接合技術によるプラスチック製マイクロ流路プレートの製造
-低蛍光COPマイクロ流路プレート→2mPa以上で剥離・漏れなし、現行の1/10以下
-COP樹脂プレートの高機能化
-汎用マイクロ流路プレート→低蛍光用の1/5以下
-プラスチックマイクロリアクター→低圧送流:0.3mPa±10%以内、現行の1/10~1/100レベル
(新技術)
<プラスチック製プレート>
(特徴)
・光活性化接合技術によるシクロオレフィン(COP)系マイクロ流路プレートの接合
・低価格のプラスチック製マイクロ流路プレート
・低蛍光性に優れたマイクロ流路プレート
・使い捨てのバイオチッププレート
具体的な成果
・低蛍光特性を有するプラスチック製マイクロ流路プレートを開発
-現行ガラス製のマイクロ流路プレートをプラスチック製で置き換える製造技術を開発
-光活性化接合により、低蛍光性を損なわずにCOP樹脂製のマイクロ流路プレートの良好な接合品の最適製造条件を検討
-現行の1/10以下の低コスト化を目途、0.2mPaで24時間の通水耐久テストをクリア
・COP樹脂プレートに高機能性を付与
-COPプレート表面へのSH基の導入を実施
-エッチング処理を使わないCOPプレート表面へのNi部分メッキ技術を開発
・汎用マイクロ流路プレート、低コストマイクロリアクターを開発
-PC樹脂やPmmA樹脂を用いた低蛍光特性を必要としない汎用マイクロ流路プレートを光活性化接合により開発、低蛍光用の1/5以下の低コスト化を実現
-COP樹脂を用いてミキシング機能を想定したマイクロリアクターを光活性化技術により製作
-結果、0.2mPa24時間での耐久テストをクリア、製造コストも現行の1/10~1/100レベルであることを試算
・挿入画像「本事業で開発した、樹脂製Y字型マイクロ流路プレート」の補足説明:COP、COC樹脂を射出成形にて加工したプレート上下を、VUV照射にてドライ接合にて貼り合わせてマイクロ流路プレートを開発した。
・挿入画像「レッドインク通水テストによる気密性確認結果」の補足説明:0.2MPa、24時間での通水テストにて、漏れ・にじみ等なく良好な接合状態が確認された。
研究開発成果の利用シーン
本事業にて開発した低蛍光特性を持つプラスチック製マイクロ流路プレートの製造技術により、従来のガラス製マイクロ流路プレートより安価で大量生産が可能になる。使い捨ての血液検査装置へのデバイスとしての活用などに期待される。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・H24年度に実用化に成功、事業化に時間がかかる
・プラスチック製流路プレートのサンプルあり(無償)
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、加工・組立・処理、素材・部品製造、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化→本技術により開発したプラスチック製マイクロ流路プレートは、従来のガラス製品の半分以下のコストで量産が可能
・量産化→射出成形を用いた工法のため、従来の切削加工品よりも量産性が2倍以上向上
・その他→プラスチック基板上にアミノ基を装飾する基礎技術を開発し、たんぱく質の検出がプラスチック基板上で可能に
今後の実用化・事業化の見通し
・医療分野以外での展開も行いつつ、H25年度中の実用化を目指す
-本事業において残課題となった、耐圧性の向上を図るべく継続研究を行っている
-医療分野以外にも興味を持っていただくメーカーもあり、マイクロ流路プレート以外の用途で本技術を用いた商品開拓を行っている
-H25年度中の実用化を目指す
実用化・事業化にあたっての課題
本技術を活用頂ける川下企業との接点が取れない。見本市・展示会で出店するも、商談までいかない。
事業化に向けた提携や連携の希望
川下企業とのマッチングのあっせんなどを希望致します。
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 睦月電機株式会社 |
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事業管理機関 | 公益財団法人高知県産業振興センター |
研究等実施機関 | 国立大学法人岩手大学 |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 睦月電機株式会社(法人番号:5120001019015) |
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事業内容 | 精密金型製造・精密射出成形加工 |
社員数 | 66 名 |
生産拠点 | 【日本】大阪、高知【海外】蘇州(中国)、ティファナ(メキシコ)、モンテレイ(メキシコ) |
本社所在地 | 〒544-0004 大阪府大阪市生野区巽北4-1-28 |
ホームページ | http://www.mutsuki.co.jp |
連絡先窓口 | 営業部部長大野 |
メールアドレス | mec230@mutsuki.co.jp |
電話番号 | 06-6754-0110 |
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