研究開発された技術紹介

汎用プレスを使用し従来の油圧式ファインブランキング加工の3倍の成形を可能とする精密せん断加工技術を開発するため、連続潤滑、型温度制御、金型構造、金型表面制御の各要素技術を高度化、融合して革新的ハイサイクル成形加工サービスの体制確立を目指す

高精度と高生産性を両立させる金属プレス加工法の確立
・せん断面寸法精度：±0.01mm、有効せん断面率：板厚比100%
→ファインブランキング工法以上の精度
・ストローク数：100ストローク/min、型寿命：10万ショット/1回研磨
→ファインブランキング工法の3倍の生産性、従来比3倍の金型寿命
(新技術)
【製品精度】
せん断面寸法精度：±0.01mm有効
せん断面率：板厚比100%
【生産性】生産性：100ストローク/min
型寿命：10万ショット/1回研磨

・要素技術を高度化し、目標値に近い数値を達成
・プレス加工時の連続強制潤滑、金型温度制御、新金型構造(材料流動制御による変形抵抗増分の抑制)、金型表面制御(マイクロディンプル形成による潤滑性向上と金型表面の強靭化)の各要素技術を高度化
・結果、せん断面寸法精度は±0.012mm、有効せん断面率は最高値で90%
・加工速度が最速で80ストローク/min(200mm/sec)、型寿命が最長で10万ショット/1回研磨
・有効せん断面率と金型寿命の両立が課題
・ただし、有効せん断面率と金型寿命の両立に課題を残す
・有効せん断面率を優先(90%)すると、型寿命が低下(2万ショット/1回研磨)・型寿命を優先(10万ショット/1回研磨)すると、有効せん断面率が低下(84%)
・開発した技術を用いて、プレス加工装置を作製
・開発技術を用いて、｢SHOWA-KUNSTシステム｣と命名して製品化
・ファインブランキング工法比3倍の生産性と従来比3倍の金型寿命
・プレス本体、潤滑油制御システム、及びSHOWA-KUNST金型から構成

特許出願：「精密塑性加工方法及び精密塑性加工装置」(特願2009-195495)、「潤滑油供給装置及び潤滑 油供給方法」(特願2009-195498)

開発した金属プレス加工技術により、オートマチックトランスミッション・マニュアルトランスミッション・デュアルクラッチトランスミッションに使用されるクラッチ・トルクコンバーター・免振ダンパー、エンジン内で使用されるサイレントチェーンやスプロケット、シートに使用されるリクライナーなどの重要保安部品を精密に切断・成形する技術の提供が可能です

プレスメーカーとのコラボレーションにより、国内のみならず欧州の自動車部品メーカーへ金型を輸出

金型と高剛性プレスの組合せにより高い生産性でファインブランキング加工が可能

平成23年に自動車部品メーカー・プレスメーカーへ販売開始