精密加工
クラウド上に国内金型プレス向けのサービス提供プラットフォームを構築簡便・安価にシミュレーション等を利用することが可能に
埼玉県
株式会社先端力学シミュレーション研究所
2020年4月10日更新
プロジェクトの基本情報
プロジェクト名 | クラウドコンピューティング仮想試作基盤ものづくり(金属プレス)プラットフォーム構築 |
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基盤技術分野 | 精密加工 |
対象となる産業分野 | 航空・宇宙、自動車 |
産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(精度向上)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、高効率化(生産性増加) |
キーワード | シミュレーション、クラウド、プレス金型、プレス、プレス成形 |
事業実施年度 | 平成22年度~平成23年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
最新のIT技術であるクラウドコンピューティング技術を取入れ、昨年度開発した「シミュレーション支援室」の成果を利用し、中小企業のものづくりとITを融合させた様々なサービスのプラットフォームを開発する。構築されたネットワークインフラにより、業界の国際競争力強化が図られると共に新たなサービスが参入可能な新市場が確立され、「低コストのシステム利用」と「大規模解析」の双方の側面での利用が可能となる
開発した技術のポイント
クラウドコンピューティング技術を導入し、日本全国どこからでもシミュレーションシステムの利用が可能なプラットフォームを構築する
・H21年度サポイン事業の成果(「シミュレーション支援室」)にクラウドコンピューティング技術を導入し、インターネット上にプラットフォーム「金プレ市場(仮称)」を構築
・「材料データの授受サービス」、「CADデータ等の変換サービス」、「3次元測定機による大規模点群データの取扱いサービス」等を提供
(新技術)
<クラウドコンピューティングプラットフォーム>
・様々な事業者が利用可能なプラットフォームを提供(簡易にシミュレーション)
・高度で大規模な計算をグリッドコンピューティングを利用し安価に提供(大規模解析)
(特徴)
・単一のシミュレーションだけでなく、複合的なサービスを受けられる
・ネット利用により低コスト解析から、多数のCPUを利用した大規模解析まで実施可能
・多くの事業者がシステム上で事業を展開できる
・多くの事業者が、システム上で、事業を展開できる
・中小の参加企業が、すぐにビジネスを始められる
具体的な成果
・クラウド環境下で活用されるサービス提供プラットフォームの開発
‐簡単にデータ入力設定ができるよう、シミュレーションデータ入力・出力システムを改良
‐微小ひずみ精密測定システムで測定し、正確な材料データを取得、データベースに登録
‐認証システムを構築し、セキュリティーを確保。また課金システム、見積機能を構築
‐サービス提供プラットフォーム「金プレ市場(仮称)」を構築。また、大規模集中型解析装置と連携した大容量CAEデータを取り扱うことができる解析基盤を構築
・成形実験を通じた部品測定と解析精度の検証
‐4種類のプレス成形に対し、試作金型による成形性検証で良好な解析結果を得た。また高張力鋼板によるスプリングバック解析で適切なリスト形状を設定した
‐成形実験を通じて部品の形状、板厚を測定。測定結果とシミュレーション結果との比較検証の結果、スプリングバックについては30%以内、板厚増減については20%以内の解析精度目標を達成
‐ユーザー視点によりサービスマッシュアップ試験を実施。プラットフォームの有効性を評価
研究開発成果の利用シーン
シミュレーションを自社にて保有していなくてもクラウド上でプレス成形シミュレーションを安価に実行することが出来る。またクラウド上で材料データを構築し会員へ公開し正確な材料データを使用して高精度な解析を可能とする。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
・現在試験を実施中。H26年度の実用化を目指す
・Amazon上にプレス成形シミュレーションサービスに限定した試作システムあり
製品・サービスのPRポイント
・低コスト化→高価なシミュレーションソフトの購入が不要に。また、成形シミュレーションにより試作回数を低減し、型費や工数の低減に寄与する
・工期短縮→シミュレーションを中心とした仮想試作により試作回数を約70%削減。工期短縮が可能に
・新方式の実現→さまざまな事業者がクラウド上でサービスを提供することが可能に(マルチテナント)
今後の実用化・事業化の見通し
クラウド上でユーザー試験を実施中、H26年度を目途とした実用化を目指す
・サポイン事業で試作したクラウド利用システムを一部改良した、プレス成形解析サービスシステムをAmazonクラウドシステム上に載せ、試験を実施中
・限定ユーザーを対象に試験を行い、解析速度やハンドリングの容易さ等のユーザビリティや費用面での情報を得る
・H26年度頃を目途に実用化を目指す
プロジェクトの実施体制
主たる研究等実施機関 | 株式会社先端力学シミュレーション研究所 |
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事業管理機関 | 一般社団法人日本金属プレス工業協会 |
研究等実施機関 | 一般社団法人日本金属プレス工業協会 群馬県立群馬産業技術センター 株式会社アイエムアイ 株式会社マッキンリー |
参考情報
主たる研究等実施機関 企業情報
企業名 | 株式会社先端力学シミュレーション研究所(法人番号:2030001047878) |
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事業内容 | ものづくりCAEソフトウェアのパッケージ販売、受託開発、受託解析 |
社員数 | 65 名 |
生産拠点 | 東京都文京区小石川5-5-5 ユニゾ茗荷谷ビル5F |
本社所在地 | 〒351-0104 埼玉県和光市南2-3-13 |
ホームページ | http://www.astom.co.jp |
連絡先窓口 | 浜松技術開発センター 堤 真人 |
メールアドレス | tsutsumi@astom.co.jp |
電話番号 | 03-6304-1152 |
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