製造環境
数ギガワットの超高出力極短パルス電源システムの可搬小型化を実現し、新たな産業分野への応用を切り拓く
滋賀県
株式会社パルスパワー技術研究所
2026年1月29日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 超高出力極短パルス電源システムの研究 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 製造環境 |
| 対象となる産業分野 | 医療・健康・介護、環境・エネルギー、航空・宇宙、自動車、農業、産業機械、食品、半導体、化学品製造、安全保障 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高機能化(新たな機能の付与・追加)、高性能化(小型化・軽量化)、高性能化(可搬化) |
| キーワード | パルスパワー、非加熱殺菌、非破壊検査、高出力マイクロ波、加速器 |
| 事業化状況 | 実用化間近 |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
本研究開発は、従来の据置型EIGSと同等性能を保持しつつ、体積1/10以下・質量1/20となる小型可搬型の超高出力極短パルス電源システムを開発することを目的とする。技術的アプローチとして、「コアレス・テスラトランス式超小型高電圧パルス充電技術」「折返しPFL式超小型高電圧パルス発生技術」の2テーマを柱とし、インバータ充電器や高密度コンデンサ、耐圧絶縁設計などを統合して実現を目指した。
開発した技術のポイント
超高電圧極短パルス発生装置の超小型化の目途を確立し、バッテリー駆動により可搬性を実現した点は大きな成果である。これにより必要なサイトへの持ち運びが可能となり、国際的にも高く評価され得る成果と判断される。従来の据置型との比較からも可搬可能なシステムの実現が確認され、多様な分野への展開が期待される。
具体的な成果
・小型化
ー従来比で数十分の1の小型化で、かつ、従来比で20分の1以下の軽量化をした超高電圧パルス電源を試作
・電気性能
ー高エネルギー密度コンデンサとの組合せで50kV充電を達成
ーコアレス・テスラトランスの開発により、設計上の昇圧比8倍に対して7.3倍の結果を得た
・バッテリー駆動で稼働可
ー絶縁設計や水ギャップスイッチの低インダクタンス化(目標50nHに対し40nH達成)などにより、短パルス高出力波形の安定発生を実現
ーバッテリー駆動の超高出力極短パルス電源システムの実現可能性を示した
知財出願や広報活動等の状況
折り返し型PFLに関する特許を出願 (出願番号:特願2024-122562、出願日:2024年7月29日)
そのた、日本加速器学会、NIFS研究会、パルスパワー国際会議、加速器国際会議で成果発表。
研究開発成果の利用シーン
本開発成果により、小型・可搬型の超高出力極短パルス電源が実現すれば、従来の大型据置型では不可能であった多様な現場応用が可能となる。具体的には、ビル・橋梁・トンネル等インフラのX線非破壊検査、土壌の電子線殺菌、移動式中性子源による劣化診断や原料解析、移動式核物質検知やバラスト水処理などの安全保障・環境分野での活用が想定される。また、従来用途であるがん治療用X線装置、非加熱電界殺菌装置、排水・排ガス処理装置の小型化・低コスト化により普及促進が期待される。
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
市場の小型軽量化ニーズの拡大を背景に、川下企業のアドバイザーから適格なニーズを把握し事業化への道筋を立てている。日本電気株式会社とは大電力マイクロ波発生装置関連での協力を継続し、金属技研株式会社とは電子線滅菌装置や非破壊検査における対応を進める。また、日本原子力研究開発機構や長岡技術科学大学などと連携し、加速器応用・核融合向け電源システムの開発にも取り組む。
提携可能な製品・サービス内容
設計・製作、製品製造、試験・分析・評価、共同研究・共同開発
製品・サービスのPRポイント
本開発の小型EIGSは、従来据置型でしか実現できなかった超高出力・極短パルスの発生を小型・軽量・可搬型で可能とした点が最大の特徴である。バッテリー駆動による高い利便性を有し、必要な現場に持ち運んで利用できるため、従来制約のあった応用分野への導入が容易になる。
今後の実用化・事業化の見通し
今後は、既存アドバイザー企業や研究機関との協力を継続し、大電力マイクロ波発生装置や電子線滅菌装置、非破壊検査装置など具体的応用分野での事業展開を進める。商社・代理店との連携により多様な産業分野への水平展開を図るとともに、産業支援プラザや経済産業局などの支援を受けて新規ユーザーへの拡販を推進する。将来的には受注増に対応して人員を段階的に増強し、協力会社の育成を進める方針である。また、学会・国際会議でのPR活動を強化し、国内外の技術者とのネットワークを拡大して新規引合いの獲得と販路拡大を目指す。
実用化・事業化にあたっての課題
現時点での課題としては、最終製品としての性能向上や信頼性確保が挙げられる。具体的には、現状200kVの達成から300kV以上を目指す性能向上、堅牢性や信頼性を見据えた改良が必要とされている。また、特許戦略の面でも改良点を反映した追加出願や早期審査等を事業戦略に絡めて検討する必要がある。
事業化に向けた提携や連携の希望
高電圧パルス電源の新規応用開発を検討している企業・研究機関との連携を希望
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社パルスパワー技術研究所 |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人滋賀県産業支援プラザ |
| 研究等実施機関 | 国立大学法人長岡技術科学大学 |
| アドバイザー | 日本電気株式会社 金属技研株式会社 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 九州計測器株式会社 オフィス知財企画 滋賀県東北部工業技術センター |
参考情報
- 日本加速器学会年会プロシーディングス
- https://www.chusho.meti.go.jp/sapoin/index.php/files/project/link/4967/11937
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社パルスパワー技術研究所(法人番号:3160001014633) |
|---|---|
| 事業内容 | パルスパワー電源の開発、設計、製造、販売、技術コンサルタント |
| 社員数 | 17 名 |
| 生産拠点 | 草津ファクトリー(滋賀県) |
| 本社所在地 | 〒525-0032 滋賀県草津市大路2丁目3番16-103号 |
| ホームページ | https://www.myppj.com/ |
| 連絡先窓口 | 株式会社パルスパワー技術研究所 代表取締役 徳地 明 |
| メールアドレス | tokuchi@myppj.com |
| 電話番号 | 077-598-1470 |
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