測定計測
色彩を高速に測定する立体色彩計の開発
静岡県
株式会社パパラボ
2026年2月9日更新
プロジェクトの基本情報
| プロジェクト名 | 色彩と面形状を高速に同時測定可能な世界初「3次元色彩計」の開発 |
|---|---|
| 基盤技術分野 | 測定計測 |
| 対象となる産業分野 | 自動車、建築物・構造物 |
| 産業分野でのニーズ対応 | 高性能化(既存機能の性能向上)、高性能化(精度向上)、高効率化(同じ生産量に対するリソースの削減)、高効率化(工程短縮)、高効率化(人件費削減)、デザイン性・意匠性の向上 |
| キーワード | 色彩計測、塗装、立体形状、高速、高解像度 |
| 事業化状況 | 実用化に成功し事業化間近 |
| 事業実施年度 | 令和4年度~令和6年度 |
プロジェクトの詳細
事業概要
株式会社パパラボが研究開発および製品化を担当し、静岡大学が3次元色彩計測のLiDARセンサとの整合検証、光源位置の推定法と検査方式の開発を担当する研究体制で実施した。色彩と面形状を高速に同時測定可能な世界初の3次元色彩計を開発し、分光用フィルタ設計、色彩計測装置のソフトウェア用信号処理回路開発、ダイクロイックミラーの設計製作、CMOSセンサの貼り合わせ、3D形状計測機能開発、光源座標推定法開発、角度校正テーブル作成、立体形状物の検査方式開発、実証実験を行った。
開発した技術のポイント
・xy色度図の範囲のデータが得られる感度のフィルタで成膜を行った分光用フィルタ設計技術
・800万画素モード、フレームレート24fpsとなる高精細動画対応の信号処理回路技術
・設計値に対して±4nm以内のフィルタ精度波長誤差を実現するダイクロイックミラー設計製作技術
・CMOSセンサの貼り合わせ精度±1.4μm以内を実現する精密調整技術
・TOFカメラによる距離測定精度±6mm以内の3D形状計測技術
・円筒形サンプルで光源位置精度±50mm以内を実現する光源座標推定技術
・角度校正テーブル作成のための塗板回転器具とソフトウェア開発技術
具体的な成果
・分光用フィルタ: xy色度図の範囲のデータが得られる感度のフィルタで成膜完了
・信号処理回路: 800万画素モード、フレームレート24fpsの回路製作と動作確認完了
・ダイクロイックミラー: 設計値に対して±4nm以内のフィルタ精度波長誤差を実現
・CMOSセンサ: 貼り合わせ精度±1.4μm以内で光学ブロックの貼り合わせ完了
・3D形状計測: 色彩計の同期信号24fpsに合わせた高速スキャンを確認
・距離測定: TOFセンサ搭載カメラの測定距離精度±6mm以内を確認
・光源位置推定: 円筒形サンプルで光源位置精度±50mm以内を達成
・立体形状物検査: 色差ΔE<0.98を達成(目標0.75以下には未達成)
・実証実験: 分光方式との比較で最大ΔE=1.4を達成(目標0.75以下には未達成)
知財出願や広報活動等の状況
特願2025-029335・色彩計測に用いる平板拡散照明装置及び色彩計測方法
特願2025-029437・平板拡散光照明を用いる撮像装置及びその撮像方法
研究開発成果の利用シーン
・自動車生産ラインにおける検査工程の効率化
・メタリック塗装など複雑な質感の塗装の正確な評価
・遠隔地での部品の色合わせによる生産性向上
・建材メーカでの外壁や内装サンプルの評価
・色劣化を計測するメンテナンスサービス
・ドローン検査システムとの連携による高層建造物の外壁色計測
・インフラの老朽化に伴う検査システム
・立体形状物の正確な色撮影による美術品のデジタルデータ保存
実用化・事業化の状況
事業化状況の詳細
国内外自動車工場の塗装、検査ラインは約1,000本存在する。まず自動車メーカーのテストラインにて目標とする精度を達成後、実際のラインでの試運転を目指している。令和8年度以降は、自動車メーカーの内覧会から国内外の工場へ展開し、同時に他自動車メーカや自動車市場の商社を通じてアプローチを行う予定である。建材市場では、建材メーカーからのフィードバックを活用し、令和8年度以降の外壁や内装サンプル評価を計画している。
提携可能な製品・サービス内容
製品製造、試験・分析・評価、技術コンサルティング
製品・サービスのPRポイント
世界初の色彩と面形状を高速に同時測定可能な3次元色彩計として、従来の色彩計では不可能だった計測面のズレや傾きによる計測値のばらつきを解決する。800万画素の高精細で24fpsの高速測定により、生産ラインでの検査工程効率化を実現する。面形状からの色彩値提供により、メタリック塗装などの複雑な質感の塗装も正確に評価可能である。定量化技術により遠隔地での部品色合わせが可能となり、生産性向上に大きく寄与する革新的なデジタル化技術である。
今後の実用化・事業化の見通し
自動車ボディーにおける赤外線の反射情報が不十分なため、距離精度にばらつきが生じていた。弊社が開発した平板拡散照明を用いることで、距離精度を求める必要がなく曲面に対して均一な照明の明るさを確保でき、また距離画像と色彩画像の位置合わせが不要となり十分な位置精度を実現できる。現在、この平板拡散照明を用いた測定の追加研究中である。
追加研究後、自動車業界では令和8年度以降に自動車メーカーの内覧会から国内外工場への展開を計画し、他自動車メーカや商社との連携も進める。建材業界では建材メーカーとの協力により外壁・内装評価システムを構築し、メンテナンスサービスの充実を図る。さらにドローン検査システムとの連携による高層建造物検査、インフラ老朽化検査システム、美術品デジタル保存など、多様な事業展開を模索している。技術改良により目標精度達成後は、約1,000本の国内外自動車工場塗装・検査ラインへの本格展開を目指す。
実用化・事業化にあたっての課題
・自動車ボディのメタリック塗装などで距離精度が不足するため、静岡大学が提案するステレオ視の3D計測方法の検討が必要
・人工太陽灯がカメラのダイナミックレンジを大きく超えるため、平板拡散照明など代替照明の使用検討が必要
・立体形状物の検査において色差ΔE<0.98は達成したが、目標の0.75以下には未達成
・実証実験では分光方式との比較で最大ΔE=1.4となり、目標の0.75以下を達成できていない
・TOFカメラの赤外線反射情報が不十分な場合の距離精度向上
・人工太陽灯の反射による測定値への影響対策
プロジェクトの実施体制
| 主たる研究等実施機関 | 株式会社パパラボ |
|---|---|
| 事業管理機関 | 公益財団法人浜松地域イノベーション推進機構 |
| 研究等実施機関 | 株式会社パパラボ 国立大学法人静岡大学 |
| アドバイザー | 浜松ホトニクス株式会社 浜松工業技術支援センター トヨタ自動車株式会社 株式会社長谷工コーポレーション |
主たる研究等実施機関 企業情報
| 企業名 | 株式会社パパラボ(法人番号:2080402010240) |
|---|---|
| 事業内容 | 画像計測装置、計測用センサー機器、計測装置に関するソフトウェアの設計・製造・販売 |
| 社員数 | 8 名 |
| 本社所在地 | 〒430-0933 静岡県浜松市中央区鍛冶町100-1ザザシティ浜松中央館B1F |
| ホームページ | https://www.papalab.co.jp |
| 連絡先窓口 | 株式会社パパラボ 営業部 石原雅子 |
| メールアドレス | masako.ishihara@papalab.co.jp |
| 電話番号 | 053-416-5700 |
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